♥ 街中 1 / 嗚呼っ、運命の出会い 1
──*──*──*── 街中
警察署を出てセロと横に並んで歩いていると、知らない誰かがセロとオレの前に立ちはだかった。
オレより背の高い色男だ。
何か無駄にムカつくぅ〜〜〜。
マオ
「 ……アンタ誰?
邪魔だから退いてくれないかな? 」
見た感じと格好からして旅人……冒険者かな??
そこそこの装備はしてるみたいだから、一応は戦えるのかも知れないけど、軽量装備って事は身軽さや素早さを重視してるのかも知れない。
前に立ちはだかっている色男は、鮮やなオレンジ色をした長い髪を後ろで1つに結ってるみたいだ。
おでこにはヘンテコな柄のバンダナを巻いている。
バンダナは、お洒落のつもりなのかな??
身に付けてる武器は…………何だろう??
武器らしい武器は持ってない様に見える。
左右の脚の横,左右の腰に身に付けてる小型が武器……になるのか?
オレが見た事のない物みたいだ。
セロフィート
「 はて…?
マオとワタシに何か用です? 」
見知らぬオレンジ髪
「 ──オレは、オージンと言います!
駆け出しの冒険者です!
お願いがあります!!
どうか、オレの願いを聞いてください!!
此の通りです!
お願いしますっ!! 」
オレンジ髪の色男は、街民が往来する道のド真ん中で、地面に両膝を付くと、深々と頭を下げて来た。
土下座だ。
其はあまりにも完璧な迄に見事な土下座だった。
セロフィート
「 退いてくれません? 」
公衆の面前で見事な土下座を披露してる奴にも容赦ないのなセロは。
マオ
「 セロ、何か話を聞いてほしいみたいだけど? 」
セロフィート
「 知った事ですか。
何故、見知らぬ相手の願いを聞かなければいけません? 」
マオ
「 まぁ…そうだよな… 」
セロフィート
「 君、通行の邪魔です。
今直ぐ退いてください 」
オージン
「 嫌ですっ!!
退きません!!
オレは貴方に伝えたい事があるんです!! 」
マオ
「 セロ…。
話を聞くぐらいなら別に良いんじゃないのか?
注目されてるし、場所を変えてさ… 」
セロフィート
「 マオ…。
君は見知らぬ相手にも優しいですね。
もっと危機感を持ってください 」
マオ
「 危機感から1番無縁なセロに言われたくないよ… 」
セロフィート
「 まぁ……良いです。
優しいマオに免じて今回だけは話を聞きましょう 」
オージン
「 ──有り難う御座います!! 」
セロとオレ、オージンさんは往来の邪魔にならない場所へ移動した。
オージン
「 改めまして、オレの名前はオージン・クリンヴィレット・ベルジースと言います。
仲間はオレの事を “ オーリン ” って呼んでくれてました。
どうか気軽に “ オーリン ” と呼んでください 」
オージンなのにオーリンって呼ぶのかよ?
何か変なの。
セロフィート
「 分かりました。
オーリンさん、ワタシに聞いてほしい事とは何です? 」
オージン
「 はい!
──どうか、オレを、踏んでくださいっ!!!! 」
セロフィート
「 ………………はぁ?
踏めば良いです? 」
セロが一瞬だけ固まった様に見えた。
マオ
「 …………変わった願い事だね?
オーリンさんって……ドMの変態さんなのか?? 」
オージン
「 ──ハッ!?
ち、違いますっ!!
今のは違います!!
思わず本音が出てしまいましたけど、違います!! 」
マオ
「 ……本音なのかよ… 」
オージン
「 オレを貴方のパーティに入れてほしいんです !!
オレ、荷物持ちでも雑用係でも何でもやります!!
ですから、オレをパーティに入れてほしいんです!
どうか、お願いしますっ!! 」
マオ
「 …………セロ、どうするんだ? 」
セロフィート
「 どうするもないでしょう。
お断りします。
パーティを組みたいなら他を当たってください 」
マオ
「 まぁ…そうなるよな 」
オージン
「 ──待ってください!!
オレを見捨てないでください!! 」
マオ
「 人聞きの悪い事、言わないでほしいんだけど…。
取り敢えず、話は聞いたんだから良いだろ? 」
オージン
「 お願いします!
──オレ、パーティを追放されたんです…。
身の覚えのない濡れ衣を着せられて……オレに良くしてくれていたリーダーからも見限られてしまって── 」




