♥ クエスト 10 - 6 / トミュルを食い荒らす野生のボアを退治しろ!
──*──*──*── 巣穴
野生のボアは幾つかの群れを作って行動するって、セロが言っていた。
秋の間に群れごとに分かれて冬籠もりをする為の巣穴を掘って、分担して餌を集めて、厳しい冬を越すらしい。
ミノタウロスは牛男だから、ボアが〈 時空の亀裂 〉の悪影響を受けて突然変異した姿とかではないみたいだ。
トミュルが目当てなのは分かったけど、何で野生のボアがミノタウロスと一緒に巣穴で暮らしてるのか分からない。
まぁ、いっか。
此処は最後の巣穴の中だ。
此処に暮らしてるボアとミノタウロスを倒したら、やっと此の山とバイバイ出来るんだ。
気合いを入れて挑むぞ!
巣穴の奥に到着する迄は、ホーリーライトを発動させながら向かう。
奥に到着したら、気配殺し,気配読み,殺気読みを発動してから、ホーリーライトを消す。
辺りが暗くなっても、気配読み,殺気読みをすれば、ボアとミノタウロスの数や位置が分かる。
暗闇に目が慣れてしまっているボアとミノタウロスの目を潰して油断させる為に、フラッシュ魔法を発動させる。
此のフラッシュ魔法はトイチが考えた創作魔法の1つだ。
洞窟の中で使えるって気付けたのは良かったけど、少し遅過ぎた……。
だけど、フラッシュ魔法の便利さに気付けてからは、有り難く使ってる。
ボアとミノタウロスの目眩ましに使って、怯んだ隙にボアとミノタウロスを容赦なく斬った。
ボアとミノタウロスの気配と殺気が無くなったのを確認してから、ホーリーライトを発動させる。
気配殺し,気配読み,殺気読みを解除したら、ポーチバッグの中から回収袋を出す。
回収袋の口を開けて、ボアとミノタウロスの死体とドロップアイテムを回収した。
回収袋を折り畳んでポーチバッグの中へ入れたら、セロが待っている入り口へ向かって走った。
──*──*──*── 入り口
マオ
「 ──セロ、終わったぞ!!
此処の巣穴を埋めれば、私有地にある巣穴を全部制覇したって事になるんだよな? 」
セロフィート
「 マオ、最後迄たった1人で良く頑張れましたね。
御苦労様です 」
そう言ってオレに向かって優しく微笑んでくれたセロは、オレをギュッと抱きしめてくれた。
セロに抱擁されるのは嬉しい(////)
オレも両腕を伸ばして、セロの背中に両手を回して抱きしめた。
今回の抱擁は長いんだな(////)
マオ
「 セロ…?? 」
セロフィート
「 本当に…逞しく成長しました。
ワタシは嬉しいです 」
マオ
「 セロ…(////)」
セロフィート
「 ──さぁ、依頼主の元へ行きましょう 」
マオ
「 うん!!
早くサインを貰って解体屋へ行こう! 」
嬉しそうに微笑んでオレを見詰めているセロが、古代魔法を発動させた。
現れた転移魔法陣が光り出す。
私有地の山から、セロとオレの姿が消える。




