セロフィート
「 そんな事ないです。
人間も地球から祝福されて誕生した種族です。
地球上で生きる権利はあります 」
マオ
「 そうなんだ?
“ 人間だから悪 ” って訳でもないんだな! 」
セロフィート
「 祝福されたと言って、地球上で好き勝手して良い訳ではないです。
霊長類の頂点だとか調子に乗り、地球を穢して傷付ける事は許されてません 」
マオ
「 そうなのか? 」
セロフィート
「 人類がより豊かな生活,繁栄する為に、海,大地,大気を汚染し、自然界の生態系を崩し、温暖化を招き、森林伐採で豊かな自然を破壊する手を止める処か、大陸全土に広がってます。
星の寿命は気が遠くなる程に永いです。
けれど、人類が地球の破壊を進めれば進める程、地球自体に負荷が掛かり、地球の寿命は削られ縮みます 」
マオ
「 えっ…。
地球に寿命があるなんて、初めて聞いたけど! 」
セロフィート
「 今言いました。
地球も生きてますし、寿命はあります。
永いか短いかの違いだけです 」
マオ
「 そう、なんだ… 」
セロフィート
「 星にも傷付いた部分を治す為の治癒力は備わってます。
治癒力を高める為に星は貴重な寿命を削ります。
──さて、人類の所為で一体何億年ぐらい地球の生命力が削られ、寿命が縮んでいるのやら。
知りたくないです? 」
マオ
「 ………………遠慮しとく… 」
セロフィート
「 そうです?
核が生命力を削り、自身しん球きゅうを回かい復ふくさせるには膨ぼう大だいな時じ間かんが掛かかりますけど、地ち球きゅうテッラを蝕むしばむ人じん類るんが存そん在ざいしている限かぎり、完かん全ぜんに完かん治ちさせる事ことは叶かないません。
人じん類るいが地ち球きゅうテッラから絶ぜつ滅めつしない限かぎり、鼬いたちごっこです。
地ち球きゅうテッラの核かくコアからすれば、人じん類るいを根ね絶だやしにしたいでしょうけど、其それは〈 久く遠おん宇宙を運営実じつする主成じょう宰者 〉が許ゆるされません。
核かくコアが〈 皇コウ 〉の不ふ長ちょう期き在ざい不ふ在ざい中ちゅう中ちゅうに〈 時じ空くうの亀き裂れつ 〉を出しゅつ現げんさせ、地ち球きゅうテッラを蝕むしばむ人じん害がい類るい虫ちゅうの数かずを徐じょ々じょにでも減へらそうと能はたらくのは致いたし方かた無ない事ことです。
苦く肉にくの策さくとも言いえるでしょう 」
マオ
「 ………………だけどさ、自し然ぜん破は壊かいに関かん与よも荷か担たんもしてない無む関かん係けいな人にん間げんが被ひ害がいに遭あったりしてるだろ。
何なんとか出で来きないのか? 」
セロフィート
「 恩おん恵けいを受うけて生いきている訳わけですし、全まったく無む関かん係けいとは言いえません。
地ち球きゅうテッラの核かくコアからすれば、人じん類るいは等ひとしく害がい虫ちゅうです 」
マオ
「 そうなんだ…。
地ち球きゅうテッラの核かくコアには人にん間げんを絶ぜつ滅めつさせる事ことは出で来きないんだな。
だからって…〈 時じ空くうの亀き裂れつ 〉を使つかうのはあんまりだと思おもうけどな… 」
セロフィート
「 ワタシは核かくコアの意い思しを尊そん重ちょうしますけど? 」
マオ
「 そりゃ、セロは地ち球きゅうテッラの味み方かただもんな。
じゃあさ、〈 時じ空くうの亀き裂れつ 〉に関かん係けいする怪かい物ぶつモンスターを倒たおすオレは、セロの敵てきになっちゃうのかな… 」
セロフィート
「 なる訳わけないですし。
核かくコアの意い思しは尊そん重ちょうしても、必ひつ要ようがあれば怪かい物ぶつモンスターは〈 テ原げん質しつフの源みなもと 〉へ変へん換かんします。
気きにしなくて良よいです 」
マオ
「 セロ… 」
セロフィート
「 マオ、次つぎの巣す穴あなです。
此この巣す穴あなを片かた付づけたら昼ひる食げランチにしましょう 」
マオ
「 そうだな。
よし、頑がん張ばって来くるよ! 」
今日きょうの昼ひる食げランチは何なんだろう?
一寸ちょっと気きになる。
モヤモヤする気き持もちを切きり替かえて、ボアとミノタウロスを退たい治じしよう。