↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【本編完結済み】仮想世界警備課 〜新米刑事と美少女廃ゲーマーの捜査日誌〜  作者: 横浜あおば


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/43

031 迎撃

 その後、場所を移して鉄壁の守備陣を築き上げたアミとコトリン一行。

 巨大ロボットでプレイヤーを迎え撃つカミーリアと、そこから降りてダガーを構えるエリー。そして、木製のロッドを手に静かに佇むラン。


 あのロボットが異常に強いのは記憶に新しいところだが、エリーの剣技やランの実力はどれほどのものなのだろうか。ともあれ、ラスボスと呼ばれるカミーリアの仲間であるなら、ある程度は強いと考えて問題ないか。


『エリー、敵が来るよ!』


 ロボットの操縦席からマイク越しに声を上げるカミーリア。

 ビル六階相当の高さから周囲を見渡せるのは、こちらにとってかなりのアドバンテージと言えよう。


「了解、やってやりますか!」


 それに応えるように、エリーは大きく頷いて切っ先をプレイヤーが来る方向へと向けた。


 それから間もなく、長さ五メートルはあるランスの尖った先端を突き出し、猛然と駆けてくる男性プレイヤーの姿が見えた。その後ろからも続々と剣やメイスを持ったプレイヤーが迫って来る。数は全部で十人ほどか。


「目印が立ってるから分かりやすいな」

「このままあいつらぶっ倒して、報酬ゲットでやんすよ〜!」

「あんなチートロボットに、お宝取られてたまるか!」


 プレイヤーたちは自分たちを見つけると、口々に強気な発言をした。

 だが、自信満々な彼らの前に、全く怯むことなくエリーが立ちはだかる。


「ちょっと待った!」

「あ? 何だテメェ?」


 リーダー格のランス使いは、道を塞がれたことに苛立ちを隠せない様子でエリーを睨みつけた。


「刑事さんたちを倒そうとしてるみたいだけど、そうは問屋が卸さないよ。まずは私を倒してみな」

「ふん。ライバルの邪魔をしてまで報酬が欲しいか」

「違う。私は刑事さんたちの護衛だよ」


 その言葉に、ランス使いとその仲間たちは一斉に顔を顰めた。

 なぜ逃走者を守るのか。恐らくほとんどのプレイヤーは理解不能だろう。


「意味が分からねぇ。……最後の美味しいところだけ掻っ攫うつもりだったが、まあいい。全員まとめて葬り去るまでだ!」

「「うおおぉぉ!!」」


 ランス使いの合図で、背後のプレイヤーたちが同時に動き出した。


「ねえ、あれ大丈夫なの?」


 不安に感じたアミが、隣のコトリンに問いかける。

 すると、エリーのことをよく知っている様子のコトリンはこくりと首を縦に振った。


「ええ、あの子だったらあれくらい心配は不要よ。それに、カミーリアとランもいるのだから、私たちが出る幕は無いでしょうね。時間までゆっくりしていればいいわ」

「私たちが狙われてるのに、他人任せで良いのかな……」


 ただ守られているだけの状況に、何だか申し訳なくなってくるアミ。

 陽菜さんも同じ気持ちを抱いているようで、少々バツが悪いといった様子だ。


 そんなアミたちをよそに、エリーは腰を低く落としてダガーを構えた。


「上位剣技、シューティングスター!」


 ダガーがエフェクト音を立てながら、黄色く輝く。

 直後、エリーは向かって来るランス使いに凄まじい勢いで斬りかかった。


 右から左へ水平に、そこから斜め右下へ。そのまま上へ斬り裂き、もう一度下へ。そして、左上へ振り上げてから、最後に胸を突き刺した。

 星形を描いてラストに真ん中を貫くその剣筋は、シューティングスターという名前の通りまるで流れる星のようだった。


「ぐ、ぐおあぁぁっ!」


 ランス使いのHPが一瞬でゼロとなり、世界から追放される。


「や、やばいでやんす!」

「チーターがもう一匹いたとはな。一旦逃げるぞ」


 その衝撃的な出来事に、尻尾を巻いて退散していくプレイヤーたち。


「全く、男ならもっとシャキッとしてほしいもんだね」


 あっけらかんと呟き、笑顔でアミの方へ振り向いたエリー。


 自分はどうやらエリーの実力を大きく見誤っていたらしい。

 トッププレイヤーの一人であるコトリンにも引けを取らないような剣さばきに、アミはしばらく言葉を失ってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=839386202&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。