CHAPTER 1-14
7本の白い筋が2つに別れて飛んでいく。その様子を遠くから眺める何かが居た。白と灰と黒の三色を多角形の模様に描かれたフェリス迷彩を施したストライダーが遥か高空より空域を俯瞰しており、僚機を伴わずに単騎でただ飛んでいる。コックピットの中で計器を操作しているパイロットはこれから始めることの準備を続けながらどこかへ通信をかけて、今後の展開についてどこかへ通信を入れていた。
「こちら『ヴォライユ』、準備は完了した。空域内に複数のストライダーが侵入中、プロジェクト継続の可否を問う。……了解した、このまま続行する」
通信を終えるとコンソールの一つに触れれば、するとウェポンベイに載せられた無数のアンテナが伸びた装置よりエネルギーが流れ出し、何もない蒼穹にまるで空間を捻じ曲げたような禍々しさを持つ黒い歪みが生み出されていく。そして堰を切ったように歪みよりドロドロとした何かが勢いよく吐き出されて、澄み切った空の青さは撒き散らされた汚泥に穢されるように染まっていった。
「そういえば気になっていたんだけど、イーサン君もアズライトさんもプライベーティアに属してるんだよね。アカデミーの学生ってみんなそうなの?」
「みんながみんなってわけじゃあないが案外多いもんだぜ。アカデミーが主体だから非常勤だけど、前途有望な若者はプライベーティアでもほしいわけさ。属してれば色々支援とかしてくれるわけさ、こっちは個人経営だからそんもんないけどな!」
「私はまさにそれね。いくらアカデミーからの支援あるとはいえ、個人所有のストライダーを維持するのは大変なんだから。それに身元引受人にもなってくれてるしアカデミーへの報告も簡単で済むのよ」
未確認タイプのガレリアが出没するという空域にて調査活動を行いに来た千景達は同じ目的で来ていたアズライト達グリフォンズのデルタ小隊と合流し、今は手分けして千景とイーサンとアズライトの3人でガレリアを探している。ただ見知った者同士なので任務というよりは学園生活の延長線上といった感じで気楽に飛んでおり、千景は2人がプライベーティアに属してる理由を気軽に尋ねていた。
ランナー派遣組織であるプライベーティアはアカデミーの学生からもメンバーを募っており、アカデミーとしても実戦経験を得られる良い機会として学業に支障が出ない範囲での所属を認めている。また学生ながら個人経営なプライベーティアを立ち上げる者もいるがそれは極めて少数だった。学生ランナーは非常勤になるが企業のバックアップを受けられるので、性能はそれなりなアカデミーの訓練機でなく己自身のストライダーを持つことも可能となる。
アズライトは学生の中でも実力が合ったので最大手であるグリフォンズが見逃すはずもなく、アズライトもおばあさんから受け継いだレーヴァテインがあったので、その整備を支援してくれて天涯孤独な身の上で身元引受人を引き受けてくれたのは大きかった。
「ごめんね、なんか込み入った話させちゃって……」
「別にいいわよ。そもそも両親の顔なんて知らないし、ずっとおばあちゃんと一緒だったもの。けどアカデミーに入るちょっと前から体調崩してて、入学してすぐにね。悲しいけどもういい歳だったから志方ないところもあるわ」
「だよな。うちのじーちゃんにばーちゃんも元気というか殺してもしななそうだけどよ」
「もう、ちゃんと大事にするのよ」
アズライトの家庭事情にちょっと触れながらも新人な千景はともかくイーサンとアズライトはレーダーから眼を離しておらず、微弱な反応であろうと見逃さないよう意識を向けている。相変わらず気持ちの良い青空とゆったりとした白い雲が流れていく平和な空そのものであるが、どこにガレリアが潜んでいてそれがレーダーに映らないステルスタイプならなおさらだから、気を緩めされなかった。
ゲネシスでのレーダーは地球のそれとは構造が異なっていて、電波を飛ばさず空気の振動や熱源にガレリア固有の振動波を感知するというものである。なので地球のステルス技術では手も足も出ないが、ガレリアの隠遁能力は非常に高いのでここまでしても接敵するまでわからないのが現状だ。3機は常にデータリンクをしてお互いの情報を共有しており、別働隊とも定期的な連絡を怠らず異常が発生したら即応できるようになっている。
「こちらWチーム、現在の所ガレリアの兆候はなし。至って平穏です」
『こちらEチーム、平穏でなによりだ。状況は似た感じだが、ガレリアはどこから出てくるかわからない。警戒は怠るなよ』
「了解しました。引き続き――ガレリアの反応あり! ちょ、イーサン勝手に行かないでよ!? ……すみません、ガレリアをこちらで捕捉しました!」
『わかった。今すぐそちらに急行する。無理はするなよ、っと言っても彼には通用せんか』
アズライトが定時の無線連絡中に近づいてくる何かを動体センサーが捉えてガレリア振動波も感知され、目視でも近づいてくる黒い物体が見えていの一番にイーサンが突っ込んでいった。アズライトの静止を聞かずにガレリアと変わらぬ黒い翼がたやすく音速を超えて接敵する様を千景は眺めており、アズライトもデルタリーダーからの指示に従いつつイーサンと比べてゆっくりとした速度で動いてその後をついていく。
既にイーサンはガレリアと空戦を繰り広げており、まるで靄がかかったような黒い球体が自在に飛び回ってその後方にピッタリとネクサスが付いていた。その空戦を俯瞰できる位置に付きながら新種なガレリアを観測しており、その不定形な姿に違わずネクサスのレーザー砲の大部分がその身体をすり抜けていって殆ど攻撃が効いていない様子である。
「コイツ、攻撃がすり抜けていく癖に攻撃はこちらに当たるようだ! まったく面倒な!」
「どうもソイツはまわりの靄は実体無くて中心の小さなコアが本体みたいね。でも実体なくともその靄もガレリアの一部だから濃縮して攻撃用に回してるってとこかしら」
「すごい、こんな短時間で解析できるなんて……。あっ、ガレリアの反応が増えた! 数は3つ!」
「任せろ、タネが割れれば簡単なもんだぜェ!!」
全くな新種といえどガレリアを観察してすぐさま特性などを叩き出したアズライトの分析力に舌を巻いていたが、近づいてくるガレリアの数が増えたことを千景は伝えた。どんなものかわからば対策はあるとイーサンは呑み込み、ガレリアの周囲にミサイルを数発撃ち込んで近接信管にて爆破させて靄を削り取ると一瞬だけ剥き出しになったコアへレーザー砲を叩き込んで黙らせる。
空に溶けるように霧散していくガレリアを尻目にネクサスは新たに現れたガレリアへ突撃していき、アズライトが操るレーヴァテインも近接戦闘用であるパワードアーマー形態へと変形していく。吐き出す靄の量を増やし見掛けの体積を増やしてコアを隠していくガレリアにレーザーブレードを展開してレーヴァテインが突撃していき、千景のスターファイターもそれに続いてミサイルをいつでも発射できるように構えた。初めての実弾発射ということで緊張で息が上がっていくが、それでも2人がいるというのは心強いものだから指先はぶれない。
真正面からヘッドオンで相対するレーヴァテインへ向けてガレリアは靄より生成したミサイルをいくつも放っていくがそれらは回避されるか爆発する前に切り落とされていき、突撃を止められないと感じてかまるで牙を剥いた肉食獣のように靄を広げて巨大な顎を作り上げた。緑色のブレードと黒い牙が触れ合うかといった瞬間、レーヴァテインは右へ90度の急ターンを見せて閉じられた顎はただ空を切り、そこへスターファイターからのミサイルが降り注ぐ。攻撃のために薄く広げていたのが仇となってミサイルによって殆どの靄が取り払われ、むき出しになったコアは緑の奔流に一閃された。
ガレリアの消滅を確認してイーサンはどうなったかそちらの方へ目を向けると、ちょうど靄を濃縮させたガレリアと機首にエネルギーシールドを発生させたガレリアが真正面から衝突している。そのぶつかり合いは赤いエナジーを吹き流すネクサスに軍配が上がり、ガレリアは見るも無惨に粉微塵と霧散していった。戦闘が片付いて今までモニタリングしていた日向の呆れの混じった驚嘆が無線機より聞こえてくる。
『まったく突撃戦法なんて無茶苦茶だ。ともあれ新種とはいえ倒せてみんなが無事なのは……かっ……あ……にノ……ズが……きこ……――』
「キャプテン? もしもーし! 通信がおかしくなっちまった。クラウドが撒き散らされてジャミングされちまったのか?」
『なんだこれは……、聞こえるか、アズライト! そちらの救援には……けそうにない、ここは危険……はやくにげ…………――――』
「隊長、どうしたんですか!? 隊長、応答してください! フランツさん、キャシー、ジョニー、誰でもいいから答えて!」
日向からの無線が途中から途切れ途切れになってしまいには切れて音信不通となってしまった。ガレリアの発する粒子であるガレリアクラウドには通信を麻痺させてしまう特性があり、戦闘によって撒き散らされて通信を阻害したと思われるが、ネクサスに積んでる無線機はちょっとした濃度で阻害されるものでなく司令室にある通信機は更に性能が良いものだから、この程度で通信障害は出ないはずなのでイーサンは首を傾げる。
少し弄っていると今度はアズライトの無線機へ通信が入り、聞こえきた声は小隊長デッカードのものだった。しかしその通信もノイズまみれで、何より彼の切羽詰まった声色から緊急事態だと3人はすぐに感じ取った。特にアズライトはここまで切羽詰まった隊長の声を聞いたことがなくて、慌てて返信するもノイズだけど応答はなく、他の小隊メンバーにも通信を送るが反応は変わらない。
「なんだかヤバそうだな、いくか?」
「当然でしょ、仲間なんだから! でも2人は帰って。ここからは任務外だもの。それに命令聞かないバカとペーペーの初心者なんて足手まといだけなんだから」
「なら、なおさらだ。一人で行かせるわけにいかねえな。それにオレに命令できるのはオレだけだぜ」
「2人とも言い合いしてないで早く行くよ! 隊長さん達が危ないよ!」
「……はぁ、勝手にしなさい。さ、全速力でいくわよ!」
エンジン全開になったレーヴァテインは凄まじい加速で飛んでいってそのすぐ後ろをネクサスもスターファイターも全速力でついていった。スロットルを全開にしながらも千景は出会ったばかりだが親しみの持てるデルタ小隊の皆の無事を祈らずにはいられず、早く早くと心のなかで念じ続けていく。
「な、なにこれ……」
「クソッ、なんてこった!」
「どうして、隊長、みんな応答して! 無事なの! お願い返事してよ……!」
デルタ小隊がいると思われる空域へ急行する3人の前に奇妙なものが現れた。間違いなくそれはガレリアと思われるのだが先程戦ったタイプが纏っていた黒い靄が液体のように広がって巨大な円形の沼を空の上に作り出しており、3機はその上を注意深く飛んでいる。周囲にはガレリアクラウドとともにオルゴンの残滓も計測されており、ここで戦闘が起きた事を示しているがデルタ小隊の面々の姿はなかった。
まさかもう倒されてしまったのかと最悪な状態を千景は予測するも、アズライトは認めていないように無線機へ必死に呼びかける。だが返答はなく代わりに広がった巨大なガレリアが動き出し、表面から圧縮されたクラウドで作り出した黒い針を飛ばしてきた。まさに下方から打ち出される針の雨に為す術もなく3機はバラバラに散開しながら回避するしかない。
「クッ、こんなことしてる場合じゃ……あ、隊長! 反応は、向こう! だけどコレを倒さないといけないわけね……」
「推定直径は約1600メートル……、そんなに大きいなんて! それにコアが複数ある!?」
「コイツがさっき倒した奴らの大本ってわけか! やってやろうじゃねえか不定形野郎!!」
比べ物にならないガレリアクラウドを吐き出す大型ガレリアからの攻撃を回避しながら、アズライトは仲間の軌跡を追ってその無事を確かめるがこのガレリアを倒さなければ後ろから撃たれてしまう危険性があり、千景はアナライザーでガレリアを調査するが想像以上に大きなものに驚愕して弱点と思われるコアの所在が最低でも3つ以上あることを示す。
焦りと怯えを見せる2人を一喝するようなイーサンの叫びが轟いて、ネクサスも翼を広げて不定形野郎と蔑称した巨大ガレリアへ突っ込んでいった。千景は驚いたがアズライトは彼の意図に気付いてガレリアの気を引くように大きく動いて挑発していき、スターファイターも反対に向いて飛んで目を向けさせる。
2機の挑発はあるがネクサスが圧倒的な弾幕の中へ突っ込んでいくことに変わりなく、黒い針が串刺しにしようと迫るも針と針の間を文字通り縫うような飛行で回避していき、それでも当たりそうになると細かな上下運動に翼の折りたたみを駆使して被弾なく避けきって、機首のエネルギーフィールドを全開で飛び込んだ。薄く広げられたクラウドは実体がないので突入は出来るがガレリアの腹の中へ入るのと同義でどんなものが飛び出してくるかわからないが、レーザーを撃ちつつネクサスが突きっ切るとぽっかりと大穴があく。
だが実体のない靄だからこそすぐさま修復して何事もなく塞がり、靄の中を飛ぶイーサンは周囲から攻撃を受けてエネルギーフィールドを徐々に削られていった。もしフィールドが切れればそこれこそネクサスは瞬く間にバラバラとなってしまうが、それでもダイブし続けている理由が千景には今になって理解する。目的はコアの一つであり、そちらに向かって一直線に飛んでおり、分厚いクラウドを突撃で無理やり破って攻撃を届かせようとしていた。
イーサンの突撃戦法はアモルファスのコアを捉えて、斉射されたミサイルは見事に破壊する。薄くなったクラウドを突き抜けてネクサスが悠然と姿を表すが、コアを破壊されて怒り狂うガレリアは全方位に注いでいた針の雨を止めてイーサンただ1人を敵と見定めて襲いかかった。クラウドから太い触手が無数に伸びてきてその先端が口を開き、黒いレーザーを照射して振り回していく。触れればストライダーなど簡単に切断できる熱の糸が無秩序に見えてしっかりとした軌道でイーサンに迫ってきた。
「イーサン君!?」
「大丈夫だ、そもそもこれが狙いなのさ! ヤツのコアとクラウドの濃度はどうなってる?」
「えっと、破壊されたコアの周りの濃度が濃くて修復中で……あ、健在のコア辺りが薄くなってて他のとこはもっと薄い!」
「これがあなたの狙いだったわけね! きっちりトドメ刺すからそれまで避けていなさいよ!」
イーサンへの攻撃に意識を向けすぎてか防御に使われていたクラウドは薄まっており、レーザーを出しっぱなしにしていれば更に消費量が増えてしまうだろう。まさにイーサンが狙っていた状態となってアズライトがエアバイク形態で突撃していき、イーサンに習ったエナジーフィールドを張りながら肉薄していく。千景もスターファイターに搭載されている火器の中で最大のものを選定し、ロックオンサイトを展開した。
密度も頻度も先程より落ちたとはいえ近づけさせないように針の雨を向けるガレリアに対し、当たらないように大回りに飛びながら千景は意識を集中させる。初めての実戦だから手足の震えが今更になって出てくるが、ここで撃ち損じればイーサンを危険に晒す時間が増えてしまうことだ。ゲネシスに渡る際に覚悟は決めていたのだから、その気持ちで奮い立たせて深呼吸一つしたから引き金を引く。
機首と主翼両端より集束されたエネルギーを一点にして放つトライハウリングの極太ビームがコアを撃ち抜き、同時に突撃で肉薄していたレーヴァテインのブレードがもう一つのコアも両断していた。コアによる支えを失いクラウドは次々に霧散していき、先程破壊されたコアが再生半ばながらクラウドを集めて無理矢理維持していこうとするも、どこからか放たれた極太ビームにまるごと吹き飛ばされる。見ればネクサスが機首を二分割に展開しており、そこから最大火力のトライハウリングを撃ち込んだようだ。
「囮になるといったが、美味しいとこは譲るとは言ってないぜ? これで片付けたわけだな」
「相変わらず無茶苦茶な飛び方だね。でもありがとう」
「2人ともまだ終わっていいないわ! 早く隊長達のとこへ行くわよ!」
「了解、向こうじゃあこんなのよりヤバいもんと戦ってるはずだ。早く助太刀しねえとな」
再び推力に全エネルギーを振り分けて最大出力でデルタ小隊のもとへ3機は飛んでいく。反応はレーダー上で確認取れたが、反応は薄くて更にその近くに正体不明の存在が高速で飛び交っているのが確認でき、ソイツがデルタ小隊を追い詰めているのだろう。また高濃度のクラウドが立ち込めている影響かレーダーの感度は依然悪くてデルタ小隊の反応はとてもあやふやで、通信も繋がったり切れたりを繰り返すだけだった。
あと少しで到着しようとした地点でとも通信は途切れ途切れであるが、交信し続けるアズライトだけでなくイーサンや千景の通信機にも隊長の声が聞こえてくる。そこから聞こえてくる声は2人どころかアズライトも聞いたこと無いほどに切羽詰まった声色で何かと空戦を繰り広げているようで、どうも凄まじい難敵と戦っているのだろう。
『な、なんだ……これはッ!? クソッ、どうなってる……――』
「隊長、いま行きます!だから――」
『あ、アズライトか、来るな――これは――』
「隊長!? そんな……、あ、あぁ――」
混線してきた通信にアズライトは必死に返答してようやく繋がるも隊長は来るなと警告を発して、3人が近づいてこないように声を荒げた。そしてようやくクラウドが消え去って現状を確認できるようになり、アズライトは言葉を失ってしまう。千景も愕然としてしまった、デルタ小隊の反応が隊長機を残して消え去っていたことを。
そして敵の姿が見えた。ソレはガレリアでなく金属の翼を持った機体でストライダーのようであり、白と灰と黒の三色な多角形の模様が刻まれていて、その飛び方は鋭く苛烈な攻撃が続いて隊長は手も足も出せずに機体からも火が吹き出している。あのストライダーが仲間を落としたという事実にアズライトは怒りを爆発させた。
「貴様がッ、貴様がみんなをッ!!」
『いかんアズライトッ、来るんじゃ――あ――』
「た、隊長ォォォォッ!!!??」
飛び交う2機に向かいようやく射程に捉えたかと思った瞬間、隊長の機体は大きく爆ぜて黒い煙を引きながら落ちていく。絶叫してアズライトは真っ直ぐに加工して追いかけていき、なんとか腕を伸ばすも手が届く寸前で機体は火の玉となって粉々となってしまった。確実に訪れた死に直面してアズライトの悲嘆に暮れる声が響き渡り、千景は震えが止まらない。
隊長をそしてデルタ小隊を全て落とした謎のガレリアはくるりと身を翻して遠くへと飛んでいき、アズライトは当たらないが無茶苦茶にレーザーを発射しながら向かっていった。やり場のない感情をぶつけるしかなく彼女の悲しげな慟哭がただ虚しく空虚に消えていく。
「待てよ! 待ちなさい! 仲間を返して、返しなさいよ! 待て、待って……ホントに……待ちなさいよ……ッ本当に……返してよッ!!!!??」




