異世界魔法に欲しいもの
何となく当たり前な気がしていたが魔法について気になる点を書いてみました
異世界ものではほとんどに魔法が存在する。むしろ魔法があるのが異世界と呼んでもいいほどである。そんな魔法だがいくつかの制限や設定がないととんでもないことになってしまうことに気づいた。それを一つずつ見ていこうと思う。
ひとつ目は魔力を魔法として使用したエネルギーは摂取したエネルギーを常に下回るというものだ。要するに魔法を使えば腹がへるということである。これは人間の永久機関化を避けるためである。例えば極端な話「体にエネルギーを与える魔法」ができてしまうとエネルギー→魔力→魔法→エネルギーと連鎖する。このときはじめのエネルギーより終わりのエネルギーが大きいとどうなるか。人間が増幅機になっていくらでも魔法が使えてしまう。また魔力の源が食料以外であるとするとどうだろう。多くの作品では産まれたときは最大魔力量が小さく鍛えることで大きくなるという描写がみられる。これは一見当たり前に思えるが極めて不思議なものである。先に似たものとして筋肉を見てみよう。筋肉は使えば使うほど強くなる。なぜこうなったのか?その究極要因はエネルギーだろう。筋肉を作るのと維持するのには多くのコストがかかる。よって使われるところだけを強く大きくしたものが生き残り次世代に子孫を残したのだろう。ここで魔力に戻ってみよう。魔力が高いほうが生き残るならなぜ鍛えなければ大きくならないのか?もしエネルギーが原因でないならば高い魔力は恐らく寿命や生殖にかなり深刻な影響を与えるのだろう。そうでなくては魔力がはじめ弱いことの説明がつかないのである。
二つ目に提案したいのは空間的な発動制限である。つまり自分の近くでしか発動できないというものである。一定の距離以内でしか発動できないという発動球、体と発動場所の距離の何乗なに比例して消費魔力が増える透魔率、他の魔力が魔法発動を阻害するという魔力干渉など魔法の発動を自分のまわりに限ることは重要である。なぜなら遠距離で魔法が使えた場合ほとんどのもの(特に人体)をあまりにも簡単に破壊できてしまうからである。例をあげると相手の頭を覆うウォーターボール、弓の弦に対してのファイアボールとかである。さらに恐ろしいのは体内で魔法を発動させたり体の一部にサイキックなどを使ったときである。こうしたことを防ぐためになんらかの発動制限は必要である
最後に魔法の発動法についてである。現在よく採用されているのは音による詠唱法、脳内のイメージをもとにする想像法、図形による魔法陣法、対価や杖などの道具を使う触媒法(もっとも対価を触媒と呼べるかどうかは怪しいが)及びこれらの組み合わせたものである。しかしなぜわざわざそんなことをする必要があるのだろうか?例えばあなたが目の前のものを取ろうとするときわざわざ「右腕よ掴め」と唱えたり頭の中で想像してから行動に移すだろうか?そんなことをしている人はいないだろう。少なくとも私は見たことがない。なぜだろうか?なぜ魔法だけいちいち面倒なことをしなければならないのか?世界に働きかけるため?ここで言いたいのはそこではない。なぜ魔法が体の中で自動化されていないのか?ということである。運動における小脳のように魔法にかかわる魔脳があってもいいのではないか?
発動法として体を動かすくらい簡単に魔法を発動する方法があってもいいのではないだろうか?
作者は別に魔法嫌いではありません。むしろ結構面白いと思っていますので他の作品の魔法を叩きたい訳ではありません。
気になった点を感想にかいていただけるとありがたいです