第1話
初作品&初投稿です。
温かい目で見て頂けますと幸いです。
アドバイス、感想などございましたら是非お願いします。
真っ暗闇の世界。
視界には何も映らない。
いつの間にか目を瞑っていたことに気づき、ゆっくりと瞼を開ける。
最初に目に映ったのは、幼い少年だった。
6歳くらいだろうか、その少年には見覚えがあり周りの風景にも覚えがあった。
「エル。とうとう測る時がきたな!」
「うん!凄く楽しみ!僕お父さんみたいに風属性がいいな!かっこいいし!」
「エル…。さすが俺の息子だ!風魔法の魅力を分かってやがる!」
エルと呼ばれる少年は勢いよく抱きつかれる。
「痛いよ、お父さん!」
「こらリース!エルが嫌がってるじゃない!」
「何言ってんだエミリ。父である俺を嫌がるわけないだろ!」
「そんな無精髭で擦り付けられたら誰だって嫌に決まってるわ、ほらエルお母さんの方においで」
「えへへへっ」
エルは少し照れ臭そうにリースから離れエミリの胸に飛び込んだ。
幸せ、がよく似合う光景だ。心優しそうな両親の温もりを心地好さそうに感じるエル。
きっとこれから先の未来もこうして何不自由なく過ごしていくのだろう。そんな感じがした。
しかし、
「エル…。まさか君が無属性だなんて」
リースが言った。
「でも大丈夫、お父さん達が守るから…」
そう優しく接するリースだが、エルにはリースの表情から何を考えているのかわからなかった。あんなに優しかった両親が自分のせいで困ったように苦笑いを浮かべている。
そんな顔を見たいられたくなったエルは小さな身体でリースを振りほどき家を飛び出した。
「エルッ!」
後ろから聞こえる声にも答えず走り続ける。
どこか人が居ないところへ、一人になれる場所を目指し無心に走った。
すると突如視界が途切れ、またしても暗くなる。
今度はちゃんと目を開けているはずなのに、全てを食い尽くす闇が自分自身にも降りかかってきた。
そこで俺は夢であることに気付いた。
夢で見た幼い少年は俺であることにも。




