きゅう
更新遅くなって申し訳ありません。
最近忙しく、今後の更新も遅くなる可能性がありますが、なるべく頑張りますので今後ともよろしくお願いします<(_ _)>
集団の子達は私の返事を聞かないまま歩き出した。
正直行きたくないが、面倒なことになるのも嫌なので、素直にその後ろをついていく。
連れていかれたのは校舎裏だった。
呼び出し場所としてはベタ過ぎるんじゃないかと思うが、口に出す勇気は私にはない。
校舎裏には人が2人いた。
1人は顔を手で覆って泣いていた。顔を覆っている上に長い髪の毛が横顔を隠しているので、はっきりとは見えなかったが、おそらく泣いている。
もう1人はその子をなだめていた。
その子が泣いているのはたぶん私が関係しているんだろう。
その証拠になだめている子が私に気がつくと、思いっきり睨まれた。
ほんと何なんだろう。
私は朝からじろじろ見られていたことを思い出した。
あれもこの子達が関係しているのだろうか。
泣いている子がいる所まで歩いていくと、女の子達は立ち止まった。
私は壁と女の子達に挟まれるように立たされた。
泣いている子以外はみんな私のほうを睨んでくるので、すごく居心地が悪い。
しばらく睨まれたまま沈黙が続いたが、真ん中にいる子が口を開いた。
「佐伯さん、昨日何してた?」
昨日?昨日と言えば、天野君と映画を見に行った。
なるほど。話が読めてきた。
この子達は天野君のことが好きなんだ。
で、昨日私と天野君が一緒にいたのを誰かが見たんだろう。
だから、私のことが気にくわない、と。
でもそういうことなら、特別な気持ちがなかったとしても、映画を見に行ったと素直に肯定するのは危険な気がする。
でも、嘘をつくわけには行かないし…
私がどうしようか悩んで、黙っていると、聞いてきた子が痺れを切らして少し語気を強めて言った。
「だから、昨日天野君と一緒に居たんでしょ!?証拠もあるのよ!!これがみんなの間で出回ってるんだから!」
私の方に携帯をずいっと突き出してきた。
画面を覗き込むと私と天野君が喫茶店の中で向かい合わせに座っている写真だった。
窓がガラス張りなので、はっきりと写真に写っている。
だから、朝からあんなにじろじろ見られてたんだ。
「何か言いなさいよ!!」
画面を覗き込んまま黙ってしまった私にまたもや厳しい声が飛んでくる。
「・・・何かって言われても、私何も悪いことしてないよ?誰が天野君と遊びにいこうと勝手じゃん。」
そう。悪いことをした訳じゃないのだ。
正直言うと怖いけど、私は声が震えないように気をつけて言い切った。
そして、質問して来た女の子を真っ直ぐ見据える。
まさかこんな返事が返ってくるとは思っていなかったのか、女の子達は少し怯んだ様子だった。
でも、別の一人がすぐに厳しい顔に戻って
「何開き直ってるの!?悪いことはしてない、なんてよく言えるわね!天野君には彼女がいるのよ!!」
「・・・えっ?彼女!?」
思いもよらなかった言葉に驚いてしまった。
「でも待って。天野君に彼女がいるなんて聞いたことないよ?」
天野君くらいモテる人ならそういう噂は流れてくるものだろう。
でも、一切聞いたことはない。
私は信じることが出来なかった。
「聞いたことないのは当たり前よ。私達も今日聞いたんだから!紗羽から。」
そう言われて、今まで顔を伏せて泣いていた子がゆっくりと顔を上げた。