はち
いつもより短めです。
なんとか午前中の授業を乗り切ってやっと昼休み。
ゆーちゃんが見せてくれたおかげで宿題も提出できた。
さあ、お昼ご飯だ。
ごそごそと鞄の中からお弁当を取り出した。
いつも美桜とゆーちゃんと私の3人で私の机で食べているので、近くの使っていない椅子を借りてセッティングする。
その時、天野君の席をみたら、いなかったから食堂にでもいってるのかな?
そんなことを考えてるうちに椅子のセッティングが終わった。
よしっ。これで準備万端!!
「彩花~!!」
美桜が近づいてきた。
ナイスタイミングだ。
「今日、弁当持ってきてないから購買で買ってくるねー。」
「あ、そうなんだ。じゃあ私も行こっかな。ジュース買いたいし。」
そこにゆーちゃんも近づいてきた。
「あたしら購買行くけど柚月どーする?」
美桜がゆーちゃんに聞いた。
「ちょうどよかった。私も今日お昼ご飯、購買で買わなきゃいけないの。」
「じゃあ、3人で行こう!!」
と、いうことで私達は購買に行くため、教室を出た。
購買に着くとお昼ご飯を買いに来た生徒でごった返していた。
「あちゃー、これは並ばなきゃだねー。」
美桜がめんどくさそうに言った。
確かに人が多くて並ぶだけで一苦労だ。
「あ、じゃあ2人はご飯買ってきなよ。私、みんな分のジュース買ってくるから。」
私は自動販売機のほうを指差して提案する。
人が並んではいるが、購買に比べると少ない。
それに二手に分かれたほうが早いしね。
「そうねぇ。じゃあ、お願いしてもいい?」
ゆーちゃんが遠慮がちに言った。
「うん!ついでだしね。何がいい?」
「ありがとう、彩花。私はカフェオレで。」
「ありがとー。あたしコーラね!」
「分かった。行ってきます!」
私は2人と分かれて自動販売機へと向かった。
私は無事飲み物を買い終えて人が少ない場所に出た。
ちなみに私はミルクティーを買いました。
ふう。人が多くて人酔いしそうだよ。
きょろきょろ当たりを見回しても美桜とゆーちゃんの姿は見えない。
まだなのかな?
入れ違いになってもいけないので、私は入り口近くの邪魔にならない所で待っていることにした。
しばらく待っていると、4人の女子の集団が近づいてきた。
最初は邪魔になるかな?と思って避けようとしたんだけど、よく見ると私に近づいてきているみたいだ。
クラスも違うので、ほとんど話したことのない人達ばかりだった。
しかも目が怖い。よくわからないが睨まれてるみたいだ。
明らかに友好的な様子ではない。
その集団は私の前でぴたっと止まり、リーダーのような人が私に向かってこう言った。
「佐伯彩花さん。ちょっといい?」