仲間
19章 仲間
2019年7月7日日曜日
0PM
「あ、マサキさん、おかえりなさい。薬草は集まりましたか?」
「十分集まりましたよ。そういえばあんた名前は?」
「私はコビィ村冒険者ギルド受付嬢、ヒナと申します」
「ヒナさんか。かわいい名前ですね」
「ありがとうございます。それでは報酬をお支払いしますので身分証を見せてください」
「はい」
身分証を見た途端、ヒナの目が曇る。
「マサキさん、ゴブリン10体を一人で倒したんですか?」
「はい、結構苦戦しました」
「普通はゴブリンの群れに挑むには最低でもCランクの冒険者がパーティーを組んでやっと倒せるくらいなんですよ?Dランクの初心者が一人で倒すのは無謀すぎます」
それなら魔物がいるような場所に採集に行かせるなよと思うのだが。
「気をつけます」
「本当に気をつけてくださいね?マサキさんに何かあったら私、泣いちゃいます」
「それってどういう」
「まあそんなことは置いといて、パーティーを組んでください。あちらに座っている方たちがいいと思います」
テーブルに男二人と緑色の髪の少女一人が座っている。雅樹は近づいて話しかける。
「すみません」
「おっ、見ない顔だな。新入りか?」
「はい。伊藤雅樹です」
「タメでいいぜ。俺は岡村育也。隣のこいつが橘直樹。そんでこいつがジャスミン・シュヴァインベッカーだ。全員Cランク冒険者だ」
「よろしくな」
「よろしく」
ジャスミンはフンと鼻を鳴らしそっぽを向く。
「ジャスミンは素直じゃないとこがあるけど根はいい子なんだ。わかってやってくれ。それにしてもあんたすごいな。Dランク初心者が一人でゴブリン10匹を倒すなんて。どんな技使ったんだ?」
「悪いが今は教えられない」
「そうか。まあ一緒に戦っていけばわかるか。ここには秘密を抱えた奴らが集まってるしな」
ここでスキル『鑑定』を使う。
岡村育也
男31歳
ドラゴンクラス火属性
次元30イニシャルG
HP3060MP174
スキル
こらえる
装備
ドラゴンフィスト
魔法
ファイア
橘直樹
男29歳
ヴァンパイアクラス水属性
次元30イニシャルG
HP2930MP95
スキル
ドレイン
瞬間移動
人間特攻
装備
ブラッドナイフ
魔法
ウォータ
ジャスミン・シュヴァインベッカー
女15歳
エルフクラス風属性
次元25イニシャルF
HP2610MP266
スキル
疾走
風神の加護
装備
ゲイルアロー
魔法
エアロ
「じゃあクエストを受注しに行こうか」
カウンターに行く。
「イクヤさん、ナオキさん、ジャスミンさん、そしてマサキさん。今回のクエストはダンジョンの探索です。場所はルビー領グラーンデルク遺跡。そこのどこかにある黄金の首飾りを見つけるのがミッションです。」
「あそこか。あんまり行きたくないなぁ」
「報酬にもよるわね」
「金!」
橘直樹はカタコトだ。
「あ、そういえばマサキさん、薬草採集の報酬がまだでしたね。どうぞ、銀貨です」
渡されたのは銀色の硬貨一枚。高いのか安いのかわからない。
「銀貨ってどれくらいの価値があるんですか?」
「ここは宿泊もできる場所で、1泊銅貨1枚です。銀貨は銅貨10枚分の価値なので十泊できますね。さらに銅貨は青銅貨10枚分の価値でここで注文できるステーキが青銅貨3枚です。金貨は銀貨10枚分の価値です」
「わかりました」
「話を戻します。グラーンデルク遺跡へは徒歩で行ってもらいます。ここから西へ歩いて2時間くらいで着くと思われます」
「まあCランク冒険者だから仕方ないわね」
「よし、行こうか!」
こうして、俺達の旅が始まった。
雅樹たちが出発した後、ヒナの隣の受付嬢が話しかけてきた。
「ヒナ、あんたあの子に惚れてるでしょ」
「え!そそそそんなことないよ、マナ」
「図星じゃん。あの子目はサングラスで見えないけど、鼻が高くて塩顔イケメンって感じ?ヒナの好きそうなタイプだねー」
「だから違うって。あの人初心者の冒険者なのになんかオーラがあるんだよね。どこ出身なんだろ」
「あの子に聞いてみれば?」
「そうだね、コビィ村じゃなさそうだし、なんでこの村に来たのかも知りたいな」




