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次元の鼓動  作者: ごまざわ
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変革

10章 変革

2019年7月2日火曜日

去年の7月の騒動は新参者には知らされていなかったらしい。

「え、彼氏いるんですか」

あと何日くらい引きこもって夢見ようかな(ニート)

雅樹の記憶はもれた発言の時点で戻っているが家族の前では記憶を失っているふりをして自宅療養を続けている。

「僕が暗殺されたらそういうことです」

「先に言っときます

ケン、オワリ、その他すべての罪の無い者、生きろ!」

その時、雅樹の目に変化が起きる。瞳が赤くなり、何かの紋様が浮かび上がる。


VTuberのケンはエルフクラス鋼属性のダークエルフであり、ミサイルを撃つことができる能力を持っている。稲垣米たちが所属しているVTuberグループ「たじたじ」の仲間ののえるというエルフに恋している。

「俺はケン。C国から日本に潜入してこの国を乗っ取ろうとしている。のえるさん、待っててくれー」

ケンはたじたじオリジナルののえるの香水を自分にふりかけた。柑橘系の香りが漂う。

日本の西、日本海を挟んだ向こう側に大陸がある。そこから出た半島に2つの国がある。北がC国、南がB国だ。さらに西には巨大な国、D国がある。日本は海外から人気で、移民が大量に出入りしている。どこに外国人が潜んでいるかわからない。


VTuberグループ、たじたじのライバー、日比谷オワリはごのツイートを見た。瞳が赤くなる。自分が生きなければいけないと思った。オワリは過去に自分の発言がきっかけで他のライバーを引退させてしまった過去がある。だから自分も責任を感じ、近いうちに引退しようと思っていた。だがこの言葉をきっかけに、罪を背負って生きなければと決意した。


「国際問題に発展は草」

「カウントゼロ(たじたじのライバーが参加するイベント。2018年12月31日にあった)は俺を誘っていた?どうりで人の目線がやけに気になるわけだ」

「黄仙、いや、六道黄仙、いや、黄君、君は米に対して忠義を尽くしてくれた。褒美をやろう。」

日本の東にある太平洋を挟んだ隣の国、A国の大統領、トランプが稲垣米を支援すると発言したのだ。これで海外のファンが増えるだろう。

「たじたじの皆さん、これが、"結果"じゃないのかな?(笑)」

雅樹はニヤリと笑った。自分の行いが確実に世界を変えていると確信した。

「大統領もバ美肉(バーチャル美少女受肉。VTuberになること)する時代ですか。バーチャル首脳会談くるか?」

「君がおっさんであろうとなかろうと僕たちがここで生きてた、って事実は本物だから

ここにいる君は本物なんだよ、バーチャルとかいう架空の悪で満ちた金で作られた存在ではない。まあ、妄想も妄想で楽しいんだけどね」

「友達がいないから僕たちガチ恋勢みたいに武力で武装しなきゃならなくなるし、悪い妄想で疑う心が芽生えてしまう。でも友達がいれば、互いに任せられるし、暗殺とかもなくなると思う。結論出るまで何度も話し合うことだって大事。未来は永遠に続くんだから焦ることもなかったんだ」

このあと、トランプもゆっくりと話し合い法律を決めていこうと発言している。

「正くん。約束ってのはね、いつか叶うもんなんだよ、だからきっと世界が平和になる1000年後くらいには神様も帰ってくると思うぜ。それまでに友達を数え切れないほど作って驚かせたりできたらいいね。金の関係ない、本物の友達として。」

たじたじの少年ライバー、鈴木正まさに話しかける。なんて恥ずかしいセリフなんだと思いながら。

「そうだね、友達を沢山作ってみるよ。ありがとう」

雅樹は続ける。

「たった何万かのスパチャ(投げ銭)で世界が変わるなら安いもんですよ」

「みすずちゃん、偽物の世界で作られた友情なんて、そう長続きはしないと思うよ。だから、本物の世界になった今、本当の友達を作るといいよ。もうこの世界に邪魔する者なんていないんだから。」

たじたじの少女ライバー、出雲みすずに話しかける。彼女は泣きながら頷いた。

「御曹司、もう見えたんだろ?ならいいよ」

たじたじの少年ライバー、伊月浩二に話す。


俺は他人の過去の過ちを見抜くことができる能力があるんだと思った。何故か知らないけど。

「これで輝蒼組も解決、と」

輝蒼組は鈴木正、出雲みすず、伊月浩二の三人組VTuberユニットの名前だ。彼らは人間関係で悩んでいた。俺は彼らを助けようとして助言した。

「たじたじには仲直りしてもらわないと困る。平等な友達として殴り合えるといいね」

「何も見えてなかったのは俺の方なんだよな、だから妄想だけで"真実"を導きだせた」

「この一時の平和を楽しむのも、悪くない。さて、コンビニでも行くか」

この時はこれから起きることを予想することができなかった。



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