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転生した剣聖は現代社会を生きる  作者: ネロ偽者
スタンピード
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8 報告

この物語はフィクションです。

誤字脱字があるかもしれませんがご了承下さい。


「ばっかもんーーーー!!」


夜遅くに爺さんの怒鳴り声が辺りに響き渡る。



「爺やもう少し、声落としたほうがいいぞ。近所迷惑なる」


「しかし陽翔、このバカたれはスタンビードが起こりそうな危険なダンジョンに潜っておったんじゃぞ」


「そうだな。この馬鹿はあとで説教が必要だがまず、確認しないといけないことがある」



ばか、ばかと連呼しているがアイリスは天才だ。今までのテストで100点しか取ったことないと、俺はひそかに反論する。この俺の心の中の反論を言うと、めんどくさくなる思うので黙っているが。



「アイリ本当にスタンピードがそこで起こるのか?ハンター協会は今日のエーテル測定値は全国で正常だと言っているぞ」


「うんーー?俺、私の感知はもうすぐスタンピードが起きると反応しているけど。おかしいな」


「常々、思って思ったがアイリお主の感知、感知の範囲を超えてないかと思うんじゃが」


「そうかな?」

そう言うと、2人して頷く。



「まぁ、それにダンジョンがおかしいと言ってるのはスキルだけじゃないけど」

そう言って、俺はゴブリンジャネラルやアサシンの魔石を見せる。



「?魔石だな」

「11階層で手に入った」

「はっあ!?」


「どうしたのじゃ陽翔?魔石がダンジョンで取れることは珍しくもないのにそんなに驚いて」


「いやいや。これ、11階層で手に入る品質の魔石じゃない。もっと下の階層のものじゃ…」


俺は首を振って、11階層のゴブリンの巣にゴブリンジャネラルやゴブリンアサシンがいたことを説明する。


「これは…スタンピードの予兆かもしれないな」


だから俺は何度もそう言ってるだろうと思いながらこれからの話をする。



「爺さんがハンター協会に話すっていうことでいい?」


「アイリお主、何を言うとる。ワシはプレイヤでもない一般人じゃぞ。ダンジョンに入ったことない一般人が魔石を持って行ったとしても説得力がないぞ」



「じゃあ兄…」

「パス」

最後まで言わしてもらえず、断られる。



「なんで?兄はプレイヤー」


「あのな。俺は一応プレイヤーだが、戦闘能力もない生産職だ。俺が倒した相手でもないのに持って行っても、爺やが言った通り、信じてもらえねぇだろう」


「むぅー。もう言わなくっていいんじゃない?」


「アイリ…お前な、その人見知りを早く直したほうがいいぞ」

そう言うと、呆れられた。



「まぁ、この件はアイリ次第じゃ。言うも言わないも好きにせい」


あれ?おかしいな。爺さんがハンター協会に報告することを強制してこない。



「ただし、もしスタンピードが起きて多くの人たちに被害を受けて後悔するのはアイリス、お主じゃぞ。そのことを考えて自ら行動するように」


そう言って爺さんは自分の部屋に戻っていった。



…。



「兄は自分の部屋戻らないの?」

「俺はお前にようがあったんだよ。お前、明日暇か?」

「?ハンター協会に午後から行こうと思っているけど」

「じゃあ、午前中は暇っていうことか」

「そうだね」



「明日、未来がアイリの服作りたいから身長とか測らせてほしいって言ってるから、午前中にここに来させてもいいか」



愛上未来。兄の昔からの幼馴染兼恋人だ。俺が小さいころから本の読み聞かせや遊び相手になってくれた姉的存在だ。



「いいけど。急にどうしたの?俺の服を作りたいなんて」


「まぁ。細かいことはどうでも、いいだろう」

そう何かを誤魔化すようにこの話を兄は終わらせた。



「?そうだね。あっ。そういえば宝箱からこんなアイテムゲットした」


そう言って、兄に見せると兄は鬼のお面をじっくりと観察する。


「認識阻害かお前にぴったりな品物だな。ただ、隠密系のスキルはついてないから見られるのがネックだな」



「そう。俺のスキルは感知はあるけど、隠密はないから人やモンスターに気づかれるし、このアイテムについてればよかったのに…ないものねだりかぁ」



「そうだな。これ写真撮っていいか?」

「いいよ」



兄はいろんな角度から写真を撮り満足したのか、「俺はやることあるから自室に戻るわ」とそう言って兄は自室に戻っていった。


俺はリビングに一人になる。暇になったんで俺は適当に冷凍庫からチョコの棒のアイスを手に取り、テレビをつける。



そこには専門家が犯罪組織について話している姿があった。


「フロルサーカス団という犯罪組織が世界的にダンジョン内での殺人及びモンスタートレインをおこなわれていたことが確認されました。なぜ、今になって露見したのか?それについてはこちらの画像見てもらうのが早いです」


「ん?ブログサイト」


「こちらのブログサイトに掲載された一本の動画が世界で反響を呼んでいます」



その内容は、テレビ的にアウトでモザイクが所々かかっていたが、ピエロのペイントを塗ったちりじりの赤い髪の男が映っていた。


この男が何やら狂ったよう笑いながらにダンジョン内にいるプレイヤーを罠にかけモンスターに襲わせたなどのことを司会進行役は説明していた。



「この動画を参考にしたプレイヤー犯罪がダンジョン内で横行しているのが現状となっていますが、ハンター協会的にはどう考えられていますか大塚さん」



「ゲートの取り締まりを強化することを国と話し合っている段階です。ダンジョンで起こったことは実質、自己責…」



野良のプレイヤーはダンジョンに入れなくなって、ハンター協会にハンター登録するプレイヤーが増えそうだ。



「このブログサイトはまだ閉鎖できていないため、動画も引きつづき投稿されています」


「早くブログサイトの閉鎖及び、犯人をつかまってほしいですね」

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