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転生した剣聖は現代社会を生きる  作者: ネロ偽者
スタンピード
11/47

11 支部長室

この物語はフィクションです。

誤字脱字があるかもしれませんがご了承下さい。


ドンッ。

壁に大きなヒビができる。



「ひっ」

「もう一度言ってみろ」



「そ、それが違うエーテル装置でもう一度見直した際にエーテルの数値が異常に活性化しており、このままではスタンピードが近々、発生する恐れがあります」



「なぜ、設置してあったエーテル装置は正常と判断されたんだぁ」



「え、エーテル装置に細工がされておりエーテル装置の数値が一定に決められておりました…」



…。



「エーテル装置を管理してる責任者呼んで来い!!今すぐにだ!」



「ひっーー。わっ、分かりました」

そう言って研究者らしき細身の男は脱兎のごとく部屋を直ぐに出て行った。



「はぁーーー」



俺はイスに深くもたれかかり、これから起こる責任問題とエーテル装置の管理問題について考え、頭痛を起こす。



秘書の柳橋が俺に声をかけてくる。

「支部長これからどうするおつもりで?」



「どうもどうもない。エーテル装置が小細工されているのがあれだけとは限らないから全国にあるエーテル装置の見直しが必要だ。それとギルド職員や研究者に裏切者がいるかもしれない」



そうじゃなければ、厳重にセキュリティー対策を行われているエーテル装置に小細工を仕掛けられるはずない。



「他国の仕業か今、活発化している犯罪組織の手によるものか」



「フロルサーカス団だったりして」そう言って、いるはずのない第三者が話しかけてくる。



「テレサ。隠密のスキルを発動したまま勝手に入ってくるな」



長谷川美咲。黒髪紫目の美女で黒い服を好んで着ている変わったやつだ。俺の元パーティーメンバーでハンター名はテレサ。隠密に力を入れており、職業は暗殺者ではないかと噂されている。



「だって、こんなにすんなり入れちゃうのが悪いんじゃないの」そう言いながら、俺によりかかろうとしてきたが秘書の柳橋がそれを止める。



「美咲さん、支部長に触れないでください。それセクハラですよ」



「やだ葵さん。セクハラというのは了承もなく相手に触れることでしょ」



「では、支部長の了承を得ていないのでセクハラですね」



「いいえ。私に触れられることが嫌な男がいるわけないじゃない」



と、柳橋とテレサが言い合いを始める。勘弁してくれと思いながら、言い合いを止める。



「あのな、俺がお前が入ってきたことに気づかないわけないだろう」



俺がそう言うと、テレサが勝っち誇った顔で柳橋に「ごめんなさいね~」と煽る。それに普段は感情を表に出さない柳橋が悔しそうにテレサを睨みつけた。



なぜだ。今の言葉でなんで、また言い合いが始まる?



「お前たちいい加減にしろ。なんでお前たちが顔を合わせるとそう喧嘩腰になるんだ。それでも元パーティーメンバーか?」



そう、俺たちこの場にいる3人は元パーティーメンバーで他にもあと、2人いたがそいつらは結婚してハンターをやめて生活している。



「ごめんなさいね~。ただあっちがなぜか喧嘩を売ってきくるのよ」


「テレサ。お前を呼んだのは柳橋と喧嘩させるためじゃないぞ」


「じゃあ、なにかしら。スタンピードが起こりそうなダンジョンの調査かしら」そう言ってテレサはソファーに座る。



「分かっているじゃないか。引き受けてくれるか」

「イヤよ」

「なぜだ?」

「だってスタンピード前って危険極まりないし、ダンジョンってお風呂にも入れないのよ」



テレサの言うとおりにスタンピード前のダンジョンは危険だが、支部長として中の確認も必要のも事実。



「テレサ、お前の隠密スキルがあればモンスターに気づかれずに確認できるだろう。他のやつよりのお前のほうが情報を持ち帰る確率もあるし、生存率もある。それに、このことを漏らさないで信用できるのはテレサ、お前しかいないんだ」



俺がそう言うとしょうがないなというばかり「引き受けてもいいけど、これが終わったらご飯をおごってよね」と引き受けてくれた。



「じゃあ、私はそろそろお暇するわ」

そういって、支部長室からテレサは出て行った。



「はぁ。テレサも困ったものだな」

「そうですね。支部長、美咲さんと食事をする際は必ず私を呼んでくださいね」


そう、柳橋が顔を近づけて圧をかけてくる。


「あぁ、分かった」


俺は、テレサと柳橋が仲良く食事する姿は想像つかなかったがこれを機に仲良くなってもらおうと思った。



「それにしてもフロルサーカス団か。最近になってよく聞くようになったな」



俺はテレサが言った通りこいつらが何かしらで関わっている線も視野に入れる。




_____________________



どこかの暗い一室。

「あれ?おかしな」


暗闇でパソコンをいじっていた少年に血のように赤い髪をした男が近づいて話しかける。



「どうしたんですか。ラプラス」


「団長。エーテル装置に介入出来なくなっている。小細工したのバレたかも…」


「おや、おかしいですね。スタンピードが起きるまで気づかれない予定のはずが」


「でも、各国のスタンビードは一斉に起きるように調節したし、災害は免れないはず」


「えぇ、そうですね。ですが気づかれているなら、4年前みたいな大規模な被害はおこりませんね~」



「ごめん」

「責めているわけではありませんよ。ただ、あちらが思ったよりできただけですから。今回は動画配信などせずに見守るだけで良さそうですね」



「そうだね。そうしたほうがいいかも」

「今回のスタンピードはお相手さんの戦力を見測るのも一環ですしね」


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