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転生した剣聖は現代社会を生きる  作者: ネロ偽者
スタンピード
10/47

10 ハンター登録

この物語はフィクションです。

誤字脱字があるかもしれませんがご了承下さい。


「これでハンター登録は完了だ。このライセンスはなくさないようにしてくれ。再発行には高い金がつくからな」



ハンター登録はハンター名を決めて終わった。俺は前世の名前のライアンをハンター名にした。



「これで終わりだが他に質問はあるか?」

俺は質問ではなく、魔石を机に置いた。



「これは?」

「11階層にゴブリンジャネラルとアサシンがいた」

「!?」



そう言うと支部長は驚いた顔をした。支部長も高プレイヤーならその異常性に気づくだろう。



「本当か?」

「嘘つく理由ない」

俺はまんじゅうを頬張りながらそう言う。


「他にもモンスターの巣だらけ」



そう言うと顔をこわばらせながら何処のダンジョンかと聞いてきたので答える。支部長は立ち上がり何やら秘書に指示を出していた。



忙しそうなので俺もお暇しようと立ち上がると支部長が名刺を渡してきた。


何か困ったことがあったら連絡するようにと、言われた。そして職員に案内され一階のロビーに戻る。



「家族以外の人とあんなに長話するのは久しぶりだったなぁ」


そう思いながらハンター協会の依頼を受ける。依頼は魔石の納品だったのでこの前、ダンジョンで取ってきた一部の魔石を納品する。



「こちらの番号でお呼びしますので少々お持ちください」

ギルド職員が魔石の査定をするようだったので待つ。



「405番ライアンさん5番の買取り窓口にお越しください」



呼ばれたので行くが、待っている間に闇の騎士(笑)さんとか天災さんとか呼ばれて、周りが爆笑していた。


それを恥ずかしそうに本人らしき人たちがここを顔を真っ赤にしながら通っていたので俺は無難な名前にしといてよかったと思った。



ハンター名は一度決めると変えることができないので、変な名前を付けた人たちは後々耐えられずやめそうだなと思った。



「今回、魔石の量が量でしたので、差額の確認時間を長くとらせていただきました。お待たせしてすいません」



まぁ、あんだけ巣穴をぶち壊したんだから魔石が大量にあるのものも仕方ない。魔石は50個以上あったはず。



「次回からは、ためずにお持ちくだされば助かります」

「?」

ちょっと言っている意味が分からなかったのでスルーしとく。


「今回の金額は依頼料と合わせて6万2030円となっております。ご確認ください」



まぁ、階層が低くいモンスターの魔石で量が多かっただけだから、打倒の値段だな。



初給料みたいだし、このお金でなにか食べに行こう。元々行く予定だったお気に入りの窓辺のカフェがいいかな。そう思い、そのカフェがあるところに行く。



この窓辺のカフェ、杏カフェの店内は木製で出来ており、とても落ち着いた雰囲気のコーヒーの香ばしい匂い漂う店だ。俺はいつも通り、窓辺の太陽の日差しが穏やかにあたる場所を選んで座る。座ったらかぶっていた帽子を取る。店内まで帽子をかぶるほど俺も非常識じゃない。



「ご注文はなにかな?」

「ミルクたっぷりのカフェオレと特大パンケーキとナポリタン。飲み物は食後で」



「分かりました」


そう言って、優しそうなおばあさん店員が厨房に引っ込んでいく。この店の運営は老夫婦がおこなっており、夜はその子供がバーを開くとかなんとか聞いたことがある。



待っている間は本を鞄に入れて持ってきたので本の続きを読む。パラパラ。本の内容はこうだ。



よくあるファンタジー小説で、貴族や王族が腐りきっていた情勢の中、勇者と呼ばれる王子、主人公が生まれる。



王子は子供のころから城を抜け出し、よく市街に探検に出て町を観察するのが趣味だった。何回繰り返すうちに路地裏を見つけ、スラムに身なりがいい格好で入ってしまう。



主人公はいつの間にか悪そうな大人たちに囲まれ、麻袋を顔にかぶされ、手足を縛られる。主人公は麻袋の中から「身なりがいいからよく売れるだろう」と言う声とともに下品に笑う声が聞こえたのだ。



主人公は怖くて震えるばかりしかできなかったが急に男たちから「グワッ」という声とともに何かが殴る音が聞こえた。数分後、辺りが静かになり誰かが近づいてくる。急に視界が開け、麻袋が取られたことが分かった。



がりがりな黒髪の黒目の少年がナイフを持って、主人公に切りかかってきたが、切られたのは主人公ではなく縄だった。



「僕を助けてくれたの?」と主人公が言うが、がりがりの少年は馬鹿にしたように笑い、倒れている大人たちを指し「こいつらが俺の縄張りに入ってきたから倒しただけだ」と言い、主人公の縄を解き、どこかに行こうとしていたので主人公は何か言わないと思い口を開く。



「あなたのお名前は!」と。すると、がりがりの少年は立ち止まり「誰が言うかよ」とその質問をひと蹴りしたが、下っ端らしき人が最後にがりがりの少年のことをライさんと呼んでいたことを聞き取る。




人がこちらに来る気配がしたので一旦、本を読むのをやめて顔をあげる。



「おまたせしました特大パンケーキとナポリタンです」


そう言っていでてきたのは、三段重ねの大きなパンケーキとケッチャプの香り漂うナポリタンだった。



おいしそうだなと思い、俺はナポリタンから食べる。ナポリタンは具だくさんでケッチャプがよく絡んでいて味がしっかりしているなと思い食べる。パンケーキは昔ながらのパンケーキで食べ応え万歳だった。



食べ終わると、お皿が下げられドリンクが運ばれてきたので本の続きを読む。




主人公は王の代わりに視察や公務を行い、スラムが蔓延していることや貴族が国民から多額の税を搾り取っていることを知る。ただ、王子という肩書では何もできず、功績が必要としている中、魔王が復活する。これはチャンスだと思い、王子は伝承通りに勇者として貴族の紹介を受けた仲間とともに旅に出る。




ぶーぶー。

ん?なんだ誰からかメールだ。



兄からメールだ。なになに?今日の晩飯、兄はアイテムづくりの師匠のところで寝泊まりするから作んなくていいってきた。

ふーん。分かったっと送っといた。



それにしても、本を読んでいるとあっという間に時間が過ぎるな。もう、夕方だ。あの話だけで2巻小説を読んでしまった。それにしても、続きの巻は本屋においてなくて、執筆中なんだろうか。


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