表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

輪廻心帰。彼女は自分の魂を見る。

 自信たっぷりに言い切る暗羅(あんら)に何て言葉にすれば良いかどんな顔をしたら良いか分からなくなる。


(いや、実際何度か死のうとか考えたし死にたいって思ったけど....痛いか苦しいじゃん、絶対。精神がかなり痛いし苦しいのに肉体まで痛いとか苦しいとか想像しただけで無理)


「あーまあ、うん。そうだよな......後は何かある?」


 素直に褒められたと思って受け止めた方が良いのだろうか。とあーちゃん、暗羅の言動に煮えきれない声でしかし、そのことがあったとしてもまだ自分には資格。


 否、素質がないと思うからか暗羅に追求する。


「あるぞ! それは、お前が持っている愛憎(あいぞう)がとある妖の思考と一致し魂も同じであることだ! 証拠なら此処にある!」


 暗羅は、考える素振りも見せずに即答する。


 理由もちゃんと言いながら(おもむろ)に千衿の真正面に立てば言い終わると同時に()()ねてずぶりと千衿の心臓がある部分に手を入れた。


「あぐっ......あ、あーちゃん?何を」


 自分はもう死んでる筈なのに、痛い。痛いと云うより首を()められたように苦しくぞわりと何とも表現し(がた)い気持ち悪さが込み上げる。


 暗羅の手が体に入り自分の心臓を鷲掴(わしづか)みにされているのが安易(あんい)に想像出来て、暗羅の腕に手をやり苦しそうに息をしながら云う。


「魂に直接見せる! 俺が(つか)えるべき者に相応(ふさわ)しい(あるじ)だと云う証拠を!」


 暗羅の体は跳び跳ねた状態。空中に()いたままでまるで暗羅の下には透明な床があるかのようにちゃんと両足が揃っている。


 暗羅は、千衿の心臓を鷲掴みしたまま千衿に視線を合わせて大丈夫だ。と云うような笑みをして云うと目を閉じた。


 そして、心の中で千衿の脳にも届くように(ねん)じる。


(輪廻心帰(りんねしんき))


「っ?!」


 千衿の脳に届いたのか(まぶた)を更に大きく開いて、驚いたような表情で暗羅を見たものの何故か景色ががらりと変わっていた。


 常世に向かうため暗羅が通ったという狭間を使い、灯籠(とうろう)(あか)りが(まば)らにある何処か、祭りを彷彿(ほうふつ)させるような、風情がある日本庭園のような砂利道を暗羅と共に歩いて、遠くにある和風の家々、田舎を彷彿させる田んぼがある景色。


 それが、今は青く晴れ渡った空に(みずうみ)だろうか湖の中心に居て水の上にどういう原理か立っている。


 だが、景色ががらりと変わったと同時に自分の体は後ろに倒れていく。


 ゆっくりと後ろへ倒れていき、背中から水面に当たりそのまま(しず)


 ごぼりっと口から息を吐き出した後、意識が遠退(とおの)いていった。


 意識が途切れる前に見たのは、黄昏(たそがれ)に光る結晶のような何か


 (たましい)そのものが、千衿が湖に落ちた後に暗羅の手から落とされた。


 (まぎ)れもなく千衿(ちえり)の魂だ。


 しかし、そう何故か自分の魂だと云うには、あまりにも力強さというか、今の自分にはない自信を持っている輝き。


(......あーちゃんが、強いって言っていたのはこの魂を見てか。確かに強さを感じる......俺にはないような輝き)


 手を伸ばす。自分の魂には見えない魂に。でも、叶わなかった。


 魂に手が届くこともなく、意識は暗く深い闇に閉ざされる。闇の中で誰かの声が千衿の耳に届く。

あとがき


 あーちゃん、君のその笑み。絶対千衿から見たら悪魔にしか見えな....嗚呼、そう云えばあーちゃんは(あやかし)悪鬼(あっき)だったわ。と書いていて思い出した瞬間です。


 ブックマーク、評価して頂けたらとても嬉しいです!


 此処まで読んで頂きありがとうございました!次回も宜しくお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ