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765 ペソラさんだってバーリマンさんを怒ることがあるんだよ

 ロルフさんたち、最初は1杯だけ飲むつもりだったと思うんだよ。


 でも、すぐ横にバターチーズ味とニンニク味のポップコーンがあったでしょ。


 にんにくのお酒のおつまみにそのふたつがすっごく合うのが解って、2杯目を飲み始めちゃったんだ。


 だから僕とお姉ちゃんたち、それにいつの間にか近くに来てたペソラさんの4人はキャラメル味やお塩味のポップコーンを食べながら待ってたんだけど、


「ギルマス。ルディーン君たちが待っているというのに、本格的にお酒を飲み始めるつもりですか!?」


 バーリマンさんたちが3杯目をモーガンさんたちに頼もうとしたもんだから、ペソラさんが怒っちゃったんだ。


「あっ、ええ、そうね。そろそろやめておかないと」


 だからバーリマンさんとロルフさん、それにクリームお姉さんとお母さんもお酒が入ったカップをテーブルに置いたんだよ。


「それにモーガンさんたちも、ギルマスたちを止めてくれないとダメじゃないですか」


「いや、我々は使用人の立場だから……」


「流石に主人に苦言を呈する立場になくて……いや、面目ない」


 それにモーガンさんたちもなんで止めてくれないのって言われて大慌て。


 おっきな体のふたりがぺこぺこ謝ってるもんだから、僕とキャリーナ姉ちゃんはおかしくって大笑いしたんだ。


 そしたらそれを見たペソラさんが、仕方ないですねって許してあげたんだよ。


「えっと、それじゃあルディーン君、このにんにくを使ったフィートチーネを作ろうじゃないか」


「うん」


 ってことで、ニンニク味のフィートチーネ作り。


 モーガンさんはおっきな鍋にお湯を沸かすと、その中にお塩を入れてよくかき混ぜてからフィートチーネをゆで始めたんだ。


「ゆであがってからの手順だけど、焼く時はこのにんにくの香りが移った油を使うんだね?」


「うん。あとね、僕やキャリーナ姉ちゃんのには入れちゃダメだけど、細かく切ったすっごく辛い赤いお野菜をちょびっとだけその油に入れて温めとくんだ。その中にフィートチーネを入れるとちょっと辛くてにんにくのにおいがするフィートチーネになるんだよ」


 僕はそう言うと、さっきバーリマンさんが持って来てくれたトウガラシをモーガンさんたちに見せてあげたんだよ。


 そしたら二人はそれをナイフで縦半分に切って、僕が止める前にお口に入れちゃったんだ。


「っ!?」


「これはまた、強烈な辛さだね」


「だからさっき、すっごく辛いよって言ったでしょ!」


 もう! 大人なのに、ダメじゃないか!


 口に入れるだけなら良かったんだけど、モーガンさんとノートンさんは味を見るためにそのままもぐもぐしちゃったもんだから大慌て。


 ふたりともお顔を真っ赤にしながらお水を飲んでたから、僕は近くにあったお砂糖のツボを取ってモーガンさんたちに、はいって渡したんだ。


「辛いのは水じゃダメだから、牛のお乳かお砂糖をお口に入れるといいんだよ」


「ありがとう」


「少し楽になったよ」


 お砂糖をお口に入れてちょっとの間もごもごしてたら、二人とも辛さがちょっと収まって来たみたい。


 もう一度お水を飲むと、僕にお礼を言ってきたんだよ。


「砂糖を口に含むですか……それは思い付かなかったわ」


「うむ。あの刺激を和らげるのに、そのような手があったとは」


 そしたら何でか知らないけどロルフさんとバーリマンさんがそんなこと言いだしたもんだから、僕は頭をこてんって倒したんだよ。


「どうしたの、ロルフさん?」


「いや、何でもない」


「辛さはそんな方法で抑えることができるのねって感心していただけよ」


 よく解んないけど、ロルフさんたちも辛いのを食べた時にどうしたらいいのか知りたかったのかなぁ?


 まだちょっと不思議だったけど、


「ルディーン君。そろそろフィートチーネが茹で上がるよ」


 モーガンさんがそう言ったもんだから、僕はお料理に戻ることにしたんだ。


 読んで頂いてありがとうございます。


 かなり短くて申し訳ありません。


 実は先日の出張が体力的にかなり大変で土曜日は丸一日、日曜日も昼過ぎまで寝ていたんですよ。


 そこからプロットを書いたんですけど、どう考えても最後まで今日中に描ききれないと断念。


 一番切りのいいところがここだったので、かなり短いものになってしまいました。


 次回はちゃんといつも通り書くつもりなので、今回はこれでご容赦を。


 因みに最後のロルフさんたちの会話ですが、過去にトウガラシの味見をして悶絶した経験から来ていますw(133話参照)


挿絵(By みてみん)


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― 新着の感想 ―
無理をして病気になってはいけないので、体調に気をつけて。 病気から復活した作家さんたちもこのくらいの文章量だから、切のいいところでいいと思いますよ。
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