プロローグ
書籍化を知って興味を持たれた方々へ、
あらすじの一番最初に書かれている通り、主人公のルディーン君は転生者ですが前世の人格との融合も乗っ取りも起こっていない小さな村で生まれた8歳児です。
前世の知識はありますが、本で読んだようなものなので論理的な思考はできません。子供なので。
この作品は私が初めて書いたオリジナル小説のため、序盤は説明不足なところがあったり、子供のはずなの不自然に大人のような思考をしていたりしています。
また、うまくまとめられず、無駄な表現を長々と続けているところもあったりします。
この部分は書籍化の際にかなり修正をしたのですが、こちらにはまるで手を入れていません。
ですから多少読みづらい所があってもご容赦頂けるとありがたいです。
私のもう一つの作品、「魔王信者に顕現させられたようです ~面倒なので逃げてスローライフをしようと思ったらNPCが許してくれませんでした~」もよろしくお願いします。
https://ncode.syosetu.com/n1737jf/
テイストは少し転生0と違いますが、基本ほのぼの路線で進みますのでよかったら読んでみてください。
人生って物はなんでこんな、ままならないもんなのかねぇ。
俺、久瀬 明は18歳の誕生日を迎える前に人生を終えた。
と言っても別にトラックにひかれたとか、通り魔に刺されたとかいう劇的な理由じゃない。
ただ単に小さい頃から入退院を繰り返していたこの弱い体が限界を迎えた、ただそれだけだ。
そう、本当ならそこで全て終わり。
俺と言う存在は消えてなくなるはずだった。
あれは二日ほど前のこと。
4歳の誕生日を迎えた僕は、生まれて初めてモンスターの死体を見た。
これは僕が生まれた村の慣わしのようなもので、モンスターが住む森の近くにあるこの村で生まれた子供は男女問わず大人になるとモンスター退治に駆り出されることになるので4歳の誕生日にモンスターの解体を見せてその肉をみんなで食べ、モンスターは食料であり狩りの対象であると認識させるとともに、けして怖い存在ではないと教え込むんだって。
そして僕も他の子たちと同じように、4歳の誕生日に小さなツノの生えたモンスターの屍骸を見せられたんだ。
ただ、僕は一つだけ他の子と違う所があった。
それはそのウサギのモンスターを見た瞬間に、それが一角ウサギと言うモンスターであり、レベルは1~2程度でゲームを始めたばかりのプレイヤーが最初に狩る獲物の一種であると認識した事。
と同時に僕、ルディーンは俺、久世 明の記憶を取り戻す事になる。
18歳の誕生日を迎えることなく死んだ事と、それまでに唯一の楽しみであったネットゲーム、ドラゴン&マジックオンラインの事を。
今まで二次創作作品を幾つか書いてきましたが、オリジナルは初めてです。
なるべく読みやすい文章を心がけていきますので、楽しんでもらえたら幸いです。
追記
最初の内、主人公の台詞は平仮名だけですが、40話を越えた辺りから徐々に漢字が混ざり始めます。
序盤は少々読みづらいかもしれませんが、お付き合い頂けると幸いです。