3日目
起きて格子の隙間から天気を確認すると今日も晴れていた。
薄く切った肉はそろそろ出来そうだな。
大きな肉の塊を取りある程度に薄く切り取って切り口に塩を付けて網籠に入れた。
この網籠は野菜を入れるだけの物で熱に弱いので煙りの通り道に吊してある。
煙りで燻す事で保存性と虫除けを兼ねている。
今日も周囲の探索をする事にした。
とりあえず、南に向かい罠の状態を確認すると罠が壊されていて三つ目の罠に観たことの無い真ん丸な豚のような獣が倒れていた。
三カ所全部の罠に掛かり力尽きたようだ。
解体の為に獣を転がして河原に移動した。
水洗いをしてナイフで腹を割いて内蔵を引きずり出し川に投げ捨てた。
良く水洗いをしてから大きな石の上で解体を始めた。
真ん丸な豚のような獣を解体してブロックごとに切り分けていると上流から樽と木箱が幾つか流れてきたので拾えるだけ集めた。
樽二つに木箱が4つ拾えた。
後は下流に流れて行った。
樽には中身が入っていたが確認は後回しにした。
木箱の二つは空だったが一つには毛皮が詰まっていた。
もう一つには服やリュックや道具類が入っていた。
次に樽を調べる為に栓を開けると酒の匂いがした。
ワインのようだった。
もう一つの樽は匂いがしなかったので舐めて見ると水だった。
空の木箱に豚モドキのブロックを入れて洞窟に運んだ。
次に道具類の木箱・毛皮の木箱・水の樽・ワインの樽・最後に空の小さな木箱の順に運び込んだ。
道具類の木箱の革リュックの中にパンが入っていた。
豚モドキを薄切りにしてカバンからフライパンを出して油身で油を出してから炒め100均の生姜焼きのタレで味付けをしパンに挟んでお昼ができた。
果物と食べて昼食を済ました。
水を飲んでから豚モドキに塩とコショウをして、木箱と木箱の間に棒を置いて針金で吊して燻す事にした。
毛皮の箱は竃から洞窟の反対側に置いてから武器を持って洞窟を出た。
石斧で格子の前に杭を打って開かない様にして南に行き罠を仕掛け直した。
薪を拾い集めながら洞窟に戻り杭を抜いて中に入ったが結構煙かった。
道具類の箱を漁るとスコップのような物が出て来た。
竃の奥の壁を削って見ると簡単に削れた。
此処を削って燻製専門の竃を作る事にした。
木箱を壊せば部品は間に合うはずだ。
ほぼ削り終わったので、道具類を漁り、鉄の串が10本出て来たので寸法を合わせて見るとよく削った幅より長かった。
上に片側三カ所穴を開けて、鉄の串を差し込んで、強度を確認する。
肉を吊す分には問題ない。
下から30cmぐらいの所に片側五カ所穴を開けて鉄の串を差し込んで道具類の箱の蓋を当てて寸法を計り切り取って燻製器の蓋が出来た。
道具類の箱を漁り壺と塩を見つけると壺を水洗いして塩水を作りコショウを少し入れて豚モドキの切り身を漬け込んだ。
漬け込んでいる内に洞窟の奥の床下を掘り下げて小さな木箱を埋め込んだ。
その上に毛皮を敷いて寝床を作り小箱に、生活に必要な物以外を隠した。
調味料は纏めて皮袋に入れて隠した。
掘り出した土は洞窟の隅に積んで形を整えて切り取った木箱の蓋を置いてテーブルと成った。
やっと部屋らしくなってきたな~
漬け込んだ豚モドキを針金で吊して蓋をして燻製器に火を付け薪の火力を調整して燻してから武器を持って道具類の箱から革のリュックを出して水筒などを入れて周囲の探索に出掛けた。
今日は余り調べていない東に向かった。
東では狼とゴフリンを見ている。
他の獣もいる可能性が高いので慎重に探索をする事にした。
俺は戦闘には自信が無い。
狼も単にトドメを刺しただけで戦闘した訳ではない。
ゴフリンの2匹ぐらいなら何とかなるとおもうが確証は無い。
そもそも、子供の頃からケンカらしいケンカもした事も無い。
料理は中学生からしていたから作れるが、解体をしたのは狼が初めてだった。
まあ、魚と同じ手順で内蔵を出して初めて毛皮を剥いだのだ。
自分で思っていた以上に上手く出来た事に自分で驚いている。
(闘いも簡単に出来ると良いな~)
思うがそうはいかないだろう。
気を引き締めて探索を続けた。
ガサガサゴトと音がしたので隠れて監視しているとゴフリンが五匹が木陰から歩いてきた。
隠れて通り過ぎるのを待ってから探索を続けた。
ゴフリンには二度ほど遭遇したが隠れて済ました。
途中で果実を収穫して、洞窟に帰って来た。
本格的に探索するにはゴフリンぐらい倒せるように成らないと駄目たな。
明日は河原で訓練でもして闘い方を覚えないと危険だな。
豚モドキのベーコンも順調に燻製されていた。
明日には今漬け込んでいるのを吊せるな。
夕食は豚モドキのステーキ?(塩コショウ味)とパンと果物を食べた。
リュックの中にパンは9個入っていた。
今日2つ食べたので後7個残っている。
しばらくは貴重な食材を使わずに済む。
肉も確保したので安心だ。
肉には道具類の中から出て来た布を洗ってから塩水に浸けて、巻いてあるので傷みづらいはずだ。
保管場所は火から一番遠くて涼しい場所に置いてある。
暇な時に拡張工事をするかな箱が増えて少し狭くなってきたな~。
燻製器の火加減を調整して竃に薪を足してから、毛皮のベットで寝付いた。
不定期更新ですが、宜しくお願いします。
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