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パラレルフィスト~交差する拳~  作者: 黒主零
4章:遠き日より来りて
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91話「コーサクする拳」

4:コーサクする拳


・そして始まった地区大会。

山TO氏の1戦目の相手は前回3回戦で戦ったバリリANT高校だった。

「じゃ、行ってくるね。」

「半年前とは違うってところを見せてくるよ。」

ティラとラモンが控え室を後にする。

「では!これより地区大会第一回戦

山TO氏高校VSバリリANT高校のタッグ戦1を行います!

山TO氏高校はティライム・KYMと赤羅門・ミドリュエスカラナイト!

バリリANT高校はルセ・流星・ちょっとKEYとルカ・龍乱・ちょっとKEY!」

アナウンスがかかり4人が舞台に上がる。

「どもども~。」

「久しぶりだね。」

「今度は負けないよ。」

「僕達だって成長したところを見せてやるんだ。」

4つの視線が交錯し懐に手が伸びる。

「見合って見合って・・・はじめっ!!」

号令と号砲。同時に4枚のカードが宙を切る。

ウォール行使サブマリン!」

バブル行使サブマリン!」

ラモンが壁を出すと同時にルセが発生させた無数の小さな泡で

壁を包み込んでティラ達向けて洗い流す。

「その程度!!」

そしてそれをラモンが白刃取りで受け止めた。

「うそっ!?」

「チャージ・行使サブマリン!」

その後ろでティラがチャージを1回発動させる。

「いっくよー!!ミクロ行使サブマリン!」

カードが発動されラモンが受け止めた壁が見えないサイズにまで縮小した。

しかし実際にはラモンの左手に握られていてラモンのみ触覚で分かる。

それを察知したルカとルセはラモンの左手に注目する。

プラス行使(サブマリン!」

ルカが発動してルカが二人に分身した。

「双子が三つ子になった!?」

「忘れた?僕達だって格闘技使うんだよ!」

そして一気に二人のルカが間合いを詰めて片方がラモンの

左肘を極めてもう片方が腹に膝蹴りを打ち込む。

「ラモン!」

「あいよ!」

「え?」

ティラの合図でラモンが左手を開けると同時にティラがミクロを解除する。

と、元のサイズに急に戻った壁が二人のルカを弾き飛ばした。

「きゃ!」

プラスが解除されて一人に戻って倒れるルカ。

同時にラモンはウォールを解除してルカに攻め寄る。

が、急にその体が止まった。

「ラモン!?」

「・・・やられた・・・」

ラモンの体が小刻みに震えていた。

まるで誰かに後ろから抑えられているようだった。

「・・・あ!」

そこで舞台を見回す。いつの間にかルセの姿がなくなっていた。

「ステルスのカードで見えなくしてコブラツイスト!?」

「関節技を使うのも君達だけじゃない!」

ラモンの背後からルセの声が響く。

「ラモン!」

「やらせない!」

カードを懐から出したティラの手をルカが掴んで止める。

そしてひねりあげて押し倒す。

「今度は油断しない。逆転なんてないよ。」

「でも慌てもしない。

君達ニュービィに本当の試合っていうのを教えてあげる。」

ルカとルセはそれぞれ相手の動きを

制しているのだがそれ以上の行動には移らない。

「・・・どういうこと・・・?」

「・・・まさか持久戦を狙っているのか・・・!」

時間を見る。ラウンド1の残り時間は1分を切った。

ちょっとKEY姉妹は残り時間全てを使って重点的に相手の関節を極めて

以降のラウンドでの行動を阻害しようとしているのだ。

「くっ・・・!」

ラモンが無理矢理体を動かして新たなカードを掴む。

が、突如そのカードが宙を舞った。

「な・・!?」

「もーらいっ!」

ルセの声がして体から感触が離れる。

急いで振り返るとやはり姿が見えない。

どこにいるのかと構えたまま左右を見回すと顎に強烈な衝撃が走った。

「見えない相手に徒手空拳どこまでやれるかな?」

「っ!」

どうやらルセのアッパーが顎に決まったようだ。

ダメージに耐えながら新たなカードを取ろうと懐に手を伸ばすと

その腕に強い衝撃が加わった。

「うううっ!」

一歩二歩下がってバランスを崩して倒れてしまった。

今の一撃、肉体強化を使わずに行なったとすれば飛び蹴りだろう。

それもルセの小柄から考えると両足を使ったドロップキック。

実戦向きじゃない隙だらけの技だが姿が見えない状態ならフォロー出来る。

(・・・これはまずいか・・・?)

キックを受けた右手が麻痺している。

反撃用のグラビティのカードはルセに奪われてしまった。

残るはウォールとフロートだけ。

しかしカードを取ろうとしたらそこを狙われる。

こうして膝をついて考えているこの隙ですら

いつどこから攻撃が来るか分からない。

相手が自分達と同じく関節技メインだというのなら

普段の練習で嫌というほど対処法を教わったから対抗できるが

空手も交えた打撃も使ってくるのでは対策も難しい。

こうしている間にもティラはルカに押し倒されていて体力を奪われている。

(・・・まずはティラを助けよう。)

立ち上がり、ティラの方にダッシュをする。

こう動けばルセはそれを止めるために動いてくるだろう。

直ぐに来るとすれば正面からだろうから

攻撃に合わせてカウンターを打ち込める。

直ぐに来なければ左右か背後から来るだろう。

カウンターは出来ないがギリギリでティラの救援に間に合う。

その判断の境である3秒を過ぎると同時にウォールのカードを手に取る。

こうすれば相手はカードを最優先に狙うだろう。

そして案の定カードを持っていた手が見えない何かに掴まれた。

「そこっ!!」

「!?」

同時にその手を振り回す。

と、手の感触が消えて離れた場所から何かが落ちた音がする。

ラモンは背が高い方だ。

それで手を上に伸ばせば目測で150に届かない程度の身長であるルセは

ジャンプしないと届かない。

だからカードを奪おうとするならばジャンプして手に掴まるはず。

その体重も利用して無理矢理奪うために。

だからそれを利用して腕を振るえば

見えなくてもルセを投げ飛ばせるというわけだ。

そして、

「ウォール・行使サブマリン!」

カードを発動して手鏡サイズの壁が勢いよく放たれてルカの顔面に命中。

「ぎゃー!!」

「ふう、」

ルカが後方に吹っ飛び解放されたティラが

素早く立ち上がってチャージを発動する。

「もう一回・チャージ!!」

2回目を発動させてからラモンと手をつなぐ。

ダイダロス行使サブマリン!!」

発動を宣言すると2回分のチャージと

二人分の魔力を吸ったカードが青く輝き、

二人を中心に全方位に津波が発生する。

「な、何よそれはァァァァァァっ!!??」

仲良く双子の悲鳴が波音にかき消され

二人同時に壁に勢いよく叩きつけられた。

「・・・・きゅ~~~」

「そこまで~~~っ!!ルセ・ルカ両選手失神!!

勝者・山TO氏高校!ティライム&赤羅門ペア!!」

アナウンスがかかりライフが解除される。

「全く君達は油断できないよ。」

ティラが対戦相手の二人に微笑みかける。

「つ、次こそ勝ってやるんだから!」

「あと身長も伸ばす!」

「色々と楽しみにしているよ。」

4人が握手を交わして舞台を後にした。

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