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パラレルフィスト~交差する拳~  作者: 黒主零
3章:鋼鉄の謀略
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61話「人間の限界」

5:人間の限界


・急遽行われることになったミネルヴァ一人とチーム山TO氏の戦い。

一応部活内の練習試合と言う名目だが当然全員真剣に臨んでいる。

まずはティラとラモンが二人掛かりでミネルヴァに挑む。

「本当に2対1でいいんですね?」

「ああ、いいよ。後年齢はともかく一応同級生だ。敬語はいい。」

「なら、行かせてもらうよ。」

「・・・始めっ!」

MMが号令して3人が同時にカードを取り出す。

「薙・行使!」

ミネルヴァがカードを発動して魔力の塊がまるでムチか剣のように

伸ばされて横薙ぎに二人に振るわれた。

「う、ウォール・行使!!」

ラモンがギリギリで壁によってその攻撃を防ぐ。

「ウェーブ・行使!」

そして同時にティラがカードを発動させた。

しかし、放たれた波を真正面から蹴破ってミネルヴァが接近した。

「え!?」

「はああああああああああああああっ!!」

突進の威力を殺さぬままティラの顔面にラリアットを叩き込む。

そのまま後方に倒れようとしていたティラの後頭部を膝蹴りで迎え撃つ。

「うっ・・・!!」

「らえええええええええええええええええっっっ!!!」

そして膝蹴りが直撃すると足を伸ばして廻し蹴りに切り替えて

ティラの体を数メートル以上蹴り飛ばす。

「ティラ!」

「よそ見をしなさんな・・・っての!!」

わずか一瞬だけティラに注意が逸れたラモンの足を払って

「スィープ・行使!!」

ゼロ距離で放出された魔力がその体をなぎ払った。

「がはっ・・・!!」

まるでトラックに撥ねられたようにラモンの体が天井に叩きつけられ、

「らええええええええええええっっっっ!!」

落ちてきたラモンの腹にとびひざげりを叩き込む。

「ぐううううううううっ・・・・!!!」

激痛とGに襲われながらラモンが壁に叩きつけられて気絶した。

「まず二人。・・・こんなもんかい。」

「ティラさん!ラモンさん!!」

ライラが駆け寄り倒れた二人を抱き起こす。

「次は誰と誰だい?」

それを分かっていながらもミネルヴァはマリアとマリナに視線を送った。

まるでサメやトラが獲物を見つけた時のような眼光だった。

今までこんな目をした敵はいなかった。

だから、マリアとマリナは一歩を踏み出せなかった。

「・・・大丈夫。」

その双肩にケーラが手を置いた。

「私が行きますから。」

「・・・なんだい、もうあんたか。

試合で全て無敗だというあんたの牙城を

崩すってのはもっと後の方が良かったんだけどね。」

「勝った気でいないでください。レンゲル・行使!!」

レンゲルを構えてケーラが走り出した。

「相変わらず棒術か。」

笑うミネルヴァにケーラが刺突を繰り出す。

それを容易く避け、ケーラの足を払う。

が、それを見越していたケーラは払われる寸前に跳躍していた。

「はああああっ!!」

そしてミネルヴァの脳天に二段目を放つ。

しかし、

「本当に相変わらずだな。」

それより早くミネルヴァの拳がケーラの腹に突き刺さっていた。

「・・・・っ!!」

「定石しか出来ない正統派な奴ほど奇策に弱い。

あたしは耳にタコが出来るほどそう教えたはずだよ。」

「・・・ステルスのカードで左腕だけを・・・くっ!」

杖を落とし、ケーラが膝から崩れ落ちた。

「それに武器を持っている奴ほど

それを握ってる間のガードがお粗末になるものさ。」

「・・・・あ、あの、あのケーラさんが一撃で・・・!?」

ミネルヴァに片手で担ぎ上げられ部屋の隅に投げ飛ばされるケーラを見て

騒然としないものはいなかった。

「こ、このっ・・・!ケーラさんをゴミみたいに扱って・・・!!」

シュトラがカードを握ってミネルヴァに向かっていく。

「グリップ・行使!!」

握力を強化してミネルヴァに掴みかかる。

「そんなに徒手空拳で勝負したいんならやってやろうじゃないの!」

「ん?嫌だね。」

「へ?」

シュトラの手を払って背後に回り込む。

「スィープ・行使。」

「っきゃあああああああああああああ!!!」

そして背中にゼロ距離で魔力の塊が放たれてシュトラが吹き飛ばされ

顔面から壁に叩きつけられた。

「流石にあたしもカードで強化された奴とプロレスは嫌だからね。

どうして相手の得意なスタイルに合わせてやらなきゃいけないのさ。」

ミネルヴァが笑い倒れこむシュトラを気絶するまで踏みにじった。

「あんたみたいに弱いのが真正面から挑んでどうするのさ。

勢いと虚勢だけで突っ込ませてくれるほど

全国区の相手は偽善者じゃないんだよ?」

と、その鍛え抜かれた男の足と遜色ない

ミネルヴァの足をライラが蹴って払った。

「あん?」

「・・・・」

そしてその腹に全力で拳が叩き込まれた。

殴った方の手の骨が壊れてしまうほど強く。

「ぐうううううううっ・・・!!」

まるで風穴を開けられたような激痛に襲われながらもミネルヴァは退かず

ステルスで隠した左手でパンチを繰り出す。

が、ライラはそれを防がず顔面に直撃しながらも

自分の足が骨折しかねない程の廻し蹴りをミネルヴァの足に叩き込んだ。

「うううっ!!・・・な、何なんだ・・・!?」

「・・・人間でここまで許せない人は初めてだ。

そこまで力が大事だというのなら僕があなたを力でねじ伏せてみせます。」

手足、顔から血を流しながらライラは1枚のカードを出していた。

それは封印していたはずの野獣のカードだった。

「それが噂のナイトメアカードか・・・!」

「野獣・行使!!」

発動。同時に尋常じゃない量の魔力がライラの、ユイムの体を覆った。

沸騰しそうなほど高温になった血液が蒸気となって漏れていく。

「うあああああああああああああああああ!!!!」

そして、先程と同じ壊れかけた拳をミネルヴァに放つ。

が、それは届かなかった。

「蒼・解放」

部屋の全てが突如として蒼の空間に変わった。

「・・・これは・・・」

「全く。あなたはその体が誰のものか忘れたのですか?」

キリエ・R・X是無ハルト。

ユイムの姉である彼女が入室した。

その空間支配系カードの力で発動された

ビーストのカードが無理矢理押し込められている。

「・・・ここまでのようだね。」

ミネルヴァがカードを懐にしまう。

「ミネルヴァさん・・・」

「今回はあたしの負けでいいよ。しばらくは従ってやるさ。」

そう言ってミネルヴァはたった今キリエが開けたドアから去っていった。

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