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パラレルフィスト~交差する拳~  作者: 黒主零
2章:泉湯王国(アク・サスファンテ)と性殺女神(セキシキルアルクス)
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53話「決戦のサクリファイス・後編」

23:決戦のサクリファイス・後編


・絶望の海に沈んでいったシキルをティラが引き上げた。

「ティラ・・・さん・・・?」

「シキルちゃん、諦めちゃダメだよ!

あたしだってシキルちゃんほどじゃないけど悔しい過去はあるよ・・・!

あたしだけじゃなくて誰にだって!

でも、それを乗り越えた先に希望はあるし

その希望は受けた絶望が深ければ深いほど

光り輝いて見えると思うんだ。あたしはKYMグループの社長の娘だよ。

でもお母さんは小さい頃に死んじゃった。

その時社長になったばかりのお父さんが大きなミスをして

大きな事故が起きて・・・

それで部下からの反意を買ってしまったこともあったって・・。

でも、その人も自分も恨んだりはしなかった。

過ちは二度と繰り返さない、そう心に決めたからだって!」

「・・・過ちは二度と繰り返さない・・・」

「そうだよ!あなたがここで沈んでたらアルクスさんやヒカリちゃんは

もっと悲しむよ!だってそんな風にシキルちゃんをしたくないから

二人は自分を犠牲にしたんだと思うから・・・!」

「・・・アルクス・・・ヒカリ・・・・」

目を開ける。手を挙げる。足を漕ぐ。

水底から水面を見上げるとアルクスやヒカリの姿が見えたような気がした。

「・・・そう、そうだったんだ・・・。

二人はこの海の底にいたんじゃない・・・

もうとっくに水から上がっていたんだ・・・。」


・現実。

ライラの前でシキルが動きを止めた。

「・・・制御出来たのか・・・!?」

「・・・ライラさん、私では動きを止めるのが精一杯です。

だから、あの力で排除をしてください・・・!」

「・・・分かりました・・・!破滅・行使!!」

ライラが破滅の鎧とライフルを装備する。

「性殺女神の力を破滅させる・・・!」

引き金を引き、銃口から魔力の弾丸が放たれた。

魔力の弾丸がシキルに命中すると

体内の性殺女神の力や、

生贄の発動が打ち消され少しずつシキルの体を元に戻していく。

「・・・あ!」

が、そこですぐ近くの大木が深く水を吸ってしまったせいか倒れてきた。

「危ない!!」

ライラがスライトを解除してステップを発動。

一気に距離を詰めてシキルを抱いて跳ぶ。

間一髪大木はライラ達よりわずかにずれた場所に倒れた。

「いてて・・・大丈夫ですか・・・・ってうわあああああああ!!」

いつの間にか自分の腕の中にティラとシキルがいた。

しかも両方とも全裸でその立派な胸が目の前に広がっていた。

「ユイムちゃん、やったね。」

「あ、は、は、はい・・・その、」

ティラの立派なものを見てそれから視線をずらす。

「私も・・・性別が戻ったようです・・・」

シキルも今までの平坦ボディから

ティラに負けないほどのダイナマイトなボディとなっていた。

「・・・・・・」

「きゃ!!」

「な、何を・・・!?」

思わず二人の乳首を吸い上げてしまった。

「はっ!ご、ごめんなさい・・・つい・・・」

起き上がると今度は二人の下半身まで見えてきて・・・。

「・・・いいよ。」

「え?」

「あたし知ってるよ?ユイムちゃんが女の子好きだって。

だからお礼にそういうことしてもいいよ・・・?」

「私もらい・・・ユイムさんでしたら構いません。

せっかく4年ぶりに回復した性別を実感してみたいです。」

前者はともかく後者は意味と状況を分かってて

言っているのだろうか・・・?

・・・まあ、今の自分は生えていないのだから何も出来ないのだが・・・。

「バカやってないで!!」

そこへシュトラがやってきた。

「シュトラさん・・・?」

「あれ!」

シュトラが指差す。と、そこには生贄のカードが浮いていた。

「スライトじゃ発動を無効にしただけで

まだあのカード生きてるんだ・・・!」

スライトのカードを取り出す。と、

「・・・!?うううっ!!」

持った腕に激痛が走る。

「え、ちょっと!?」

シュトラが駆け寄るが視線はサクリファイスから離さない。

そしていつしか出現していたライフルを片手に構えて狙いを定める。

だが、そこへブランチが出現した。

「ブランチ・・・!」

「このカードは渡せない・・・。

何かを犠牲にしてそして大きな力を得るこのカードは

我々の目的には欠かせないのでな・・・」

「ふざけるな!!」

発砲。弾丸がブランチに命中して消し飛ばす。

が、いつの間にかサクリファイスのカードも消えていた。

「・・・やられた・・・」

力が抜けライフルが消え、ライラはその場に倒れた。


・その夜。

未だに目を覚まさないライラを傍らにシュトラとキリエが

ユイムに事後報告をしていた。

「へえ、あの後も一筋縄じゃ行かなかったんだ。」

「はい・・。まあ、大きな出来事は今日一日で終わったんですけどね。

でも、1つ不安な点が・・・」

「不安?何かあったの?」

「ライラくんですよ・・・。今日だけで3回スライトの力を使いました。

3回目は発動を詠唱していないにも関わらず使えてましたし・・・。

いくら特別製とは言えナイトメアカードは

体に負担がかかるんじゃないでしょうか・・・?」

「・・・まあ、そうだと思うよ。

ライラくんが今までスライトを使ったのは僕を助けた時、

シュトラを助けた時2回、そして今日で3回の合計6回。

そろそろ悪影響が出始めていてもおかしくないよ。

特にライラくんの破滅は他のどのカードとも違う、

強いて言えば変身系のカード。

全身に強い負荷がかかっていてもおかしくない。

・・・なるべくそのカード、使わせないであげてね。」

「・・・はい。あ、あともう1つ心配事が・・・」

「何?」

「・・・最近ライラくん溜まってるみたいで・・・。」

「溜まってる?・・・ああ、そういうこと。

シュトラがやってあげたら?」

「ええ!?私が!?私ユイムさん以外はちょっと・・・」

「体は僕のだよ?」

「でも、もうライラくんはライラくんだって認識ちゃってて・・・。」

「・・・つまりやっとシュトラも男の子が好きになったってこと?」

「え!?や、いや、そんな、私にそんなことは・・・・」

「でもライラくん間違いなく女の子同士でのやり方知らないよ?」

「・・・それは、そうかもしれませんが・・・」

「ならライラくんの素性を知ってるシュトラが一番いいんじゃないかな?

あ、お姉ちゃんだけは絶対イヤだからね。」

「誰もあなたにもあなたの体にもあの子にも欲情致しませんわ。」

「で、でも、どうすれば・・・」

姉妹喧嘩が始まりそうになったため慌てて声を挟むシュトラだったが

しかし自分があの少年とやってしまうのはやはり躊躇が声を上げてくる。

あの体とは何度も交わっているのだが・・・。

「あ、じゃあさ。バイブあげたらどうかな?」

「・・・男の子だから形に嫌悪感あるんじゃないですか・・?」

「あ、それもそうか。でも僕のアソコには良く馴染むんだけどなぁ・・・。

一応机の引き出しに入ってるんだけど・・・」

「ほう、ユイム。あなたは勉強机にそんなものを含ませていたのですか。」

「あ、やば・・・」

「これは没収します。」

「鬼!鬼畜!馬鹿姉貴!!」

「うるさいですわ淫乱レズ愚妹。」

そしてついに始まってしまったモニター越しの姉妹喧嘩を脇目に

シュトラは眠ったままのライラの顔を眺めていた。

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