36話「トリオマッチ空中戦」
6:トリオマッチ空中戦
・そして迎えたKYM後継者選定試合。
ライラ、ティラ、ラモンが更衣室でジャケットに着替える。
「でもありがとうね。ユイムちゃん。
あたしのために試合に出てくれて。もう怪我とかだいじょーぶ?」
「あ、はい。問題ありません。むしろリハビリにちょうどいいです。」
「えへへ、頼もしいなぁ。えへへ、ねえお礼は何がいい?
専用スカイカー?株?あたしに出来ることなら何でもいいよ。」
「な、何でも・・・ですか?」
「えっと、ユイムちゃん?目が怖いよ・・・?
あまり今の言葉を後悔させるようなことはしないでね・・・?」
よし、これで最大の準備は整った。
今まで自分はユイムのためだけに戦い続けてきた。
だが今日は違う!親友の小悪魔ヴァディを直で生で
可能な限り舐める!揉む!貪る!はさ・・・めないんだった。
ユイムも自分の体で好き放題やっているのだから自分もせめてこの程度は
してもいいという権利は与えられているだろう。
「では、行きましょうか!」
「み、見たことないくらい気合入ってるよ・・・?」
「こりゃまた・・・」
・会場。
KYMシップの中にある試合用スタジアムを試合会場とするらしい。
ただ試合は通常のパラレルとは違い、
飛行木馬に乗ってその上3人で戦う形式だ。
通常のルールに加えてスカイホースから
10秒以上離れると敗北扱いとなる。
そして制限時間は1時間。スタジアムがメインではあるものの
その周囲にある居住区や工場などを舞台にしても構わない。
あと念の為になるべくその辺のものは壊さないようにすること。
「必然的に空戦でしかも移動戦になりますね。」
「ユイムちゃんのスタイルじゃ厳しそうだね・・・。」
「地形の問題もあるからな。ここは私達でユイムをサポートしよう。」
「ティラさん・・・ラモンさん・・・」
「今までと勝手が違うかもしれないけど頑張ろうね!」
「はい!」
「ええ!」
3人がそれぞれスカイホースに乗る。
そもそもライラはまず運転方法を覚えるところから始める。
平たく言ってスカイホースとは空飛ぶバイクである。
しかしこの時代リニアトレイン以外に地面を走る乗り物はないため
バイクどころかチャリすらない=跨る乗り物がないのだ。
「・・・う、股間が・・・」
「あぁー、最初はそうなるよね。」
「ティラってば11歳くらいになった時ハマっちゃってたもんね。」
「も、もう!そんなことはいいの!」
とは言えライラにとってはこれが初めてであり、
本人からしていいよと言われているにも関わらず
風呂以外では触れていない臆病者にとっては中々新鮮な衝撃だった。
と言うか性的な刺激は4ヶ月ぶりだったりする。
(いけないいけない・・・。今はスカイホースの操縦になれなければ。
最低限それすら出来なかったらこの試合、勝負にならない。)
それから1時間ほど練習して基礎動作は出来るようになった。
その頃にはちょうど他の選手も集まって来ていた。
さすがにユイムの姿を見て驚かない選手はいなかったが。
「・・・ユイム、」
「はい?」
ラモンが小さく耳打ちしてきた。
「分かってると思うが敵は全員私達を、ティラを狙ってくる。
何だかんだ言っても第一候補だからね。」
「・・・はい。だからそれを利用させてもらいます。」
「それは頼もしい。
もちろん船員によって絶対の安全を用意されているし、
あの艦長のことだ。
いつもティラがつけている首輪には
発信機とバリア発生器がついているんだ。
きっと何かあったらバリアを発動させるだろうね。」
「・・・それはまた・・・」
・15人が会場でスカイホースに跨る。
そして、号令と号砲が下されると同時に全員がアクセルを入れる。
15台のスカイホースが宙を舞い時速80キロで空を飛び交う。
「くっ・・・!」
まだ不慣れなライラがハンドルを震わせている。
それを見た他の1チームが一斉にユイムに向かってきた。
「今のユイム・M・X是無ハルトなら
カードを使わずに落とすことが出来る!」
その作戦でアクセルを強く入れるのだが、
「そう行かせると思う?壁・行使!!」
ラモンがカードを発動、向かってきた3人の眼前に突如壁が出現する。
「ぐっ!?」
左右の二人は躱せたが中央を走っていた人は回避が遅れて正面激突。
前輪が壊れて落下していった。
そして左右に分かれた二人も、
片方はティラが、もう片方はライラが飛びかかって
ジャーマンスープレックスでスカイホースから投げ飛ばした。
今落ちた3人はそのまま気絶したらしくリタイアとなった。
これで残り12人。敵は9人である。
しかし他の9人の姿が見当たらない。
「どうやら先に進んだみたいですね。」
「・・・さっきの3人はユイムが不慣れだと知って
速攻を仕掛けてきたが他の連中は
自分の有利な地形へ誘い込むつもりらしい。」
「この先はスカイホース製造所だよ!」
「・・・ルールではスカイホースから
10秒以上離れてはいけないでしたね?
自分のとは言われていない。ならば・・・」
・ライラ達3人がスカイホース製造所に入ってくる。
と、やはり待ち伏せに迎えられた。
相手はやはり3人。製造途中のスカイホースの上に乗っていた。
やはり自分のでなくてもセーフらしい。
だからライラは一度スカイホースから降りて3人と同じ足場に着地する。
「いくらタイトルホルダーでも3対1ならば・・・!」
3人がそれぞれカードを懐から取り出す。と、
「ステップ・行使!」
懐に入れたまま発動して通常の3倍の速度で走る。
そして3人の足を払っていく。
倒れた3人を少々乱暴だが踏みつけていき気絶させた。
すると今度は足場となっていたスカイホース達が一斉に崩れ始めた。
「これは・・・!」
今まで停止していた機械が作動してスカイホース達が艦外に放たれていく。
「これ、発注装置だったの!?」
「ユイムちゃん!早く!!」
ティラの声を聞き終わるよりも早く自分のスカイホースへと向かう。
のだが、それを阻むために遠くから火炎弾で狙撃される。
「くっ!炎のカードか!?」
強化されたキックで相殺しながら何とか乗り込む。
と、頭上に気配を感じる。
「今度はこっちか!」
アクセルを強く握り真上へと向かう。
真上では先程まで自分をサポートしてくれていた二人が
5人に襲われていた。
2台のスカイホースを5台が追いかけ、射撃系カードで攻撃する。
前を行く二人は背後からの攻撃に対して回避が精一杯だ。
それに前を見て運転しないと危険でもある。
かなり不利な状況だがそこへライラが下からやってきた。
「行きます!マグネット・行使!」
カードから磁力を放ち、天井にあらゆる金属が吸い寄せられていく。
当然スカイホースも対象になり
全員の8台のスカイホースが天井に吸い寄せられた。
この状況では全員体を機体に
しがみつかせるのに精一杯で身動きがとれない。
だが、ライラは現在体重が0のため天井を走り出しては
次々と相手を落としていく。
そして最後の一人を落とすとそのスカイホースを
鹵獲してマグネットを解除する。
「これで全員!?」
「いえ、まだあと一人いるはずです!」
3人が先ほどフレイムが発射された場所へ向かっていく。
が、そこにいたのはフレイムを使う人間ではなく
赤いウロコをした巨大なドラゴンだった。
「れ、レッドドラゴン・・・!?ってことは龍のカード!?」
レッドドラゴンが炎を吐き散らす。
3人は慌てて回避行動を取るが瞬く間に周囲を炎に囲まれてしまう。
「さあ、降参しろ。」
レッドドラゴンの肩に一人の少年が立っていた。
「あれは・・・」
「パパの妹の子供の夏紀・KYMくんだよ!
まだ13歳だけどすごく強い子だよ・・・!」
「そう。早く降参しないとここは火の海だよ。」
「・・・政敵か・・・!」
「え?」
「あの子は自分のものにならないなら
この船を落とすつもりでいるんですよ・・・!
そうでもなければどれだけ広いとは言え
屋内でレッドドラゴンなんて使いません・・・!」
「そんな・・・」
「さあ、どうする?いつまでもつかな?」
「・・・スライトを使えば余裕なんだろうけど
対人で使っていい技じゃない。
けど、このままじゃこの船が落ちるかティラさんが・・・」
「・・・私が行こう。」
ラモンがアクセルを強く入れる。
「ラモン!?」
「ライフが効いているなら死にはしない!」
「けど死ぬほど苦しいはずだよ?」
夏紀が笑い、レッドドラゴンがラモンに向けて炎を吐いた。
「ぐうううううううううう・・・・!!」
「ラモン!!」
「・・・迷ってる時間はないか。いや、あれを使えば・・・!」
ショップで購入して以来一度も使っていなかったカード。
それは顕現系カードにのみ使える砲撃カード・砲だ。
「キャノン・行使!!」
ライラの右腕にバズーカ砲が顕現される。
「何・・・!?」
「これでぇぇぇぇぇっ!!」
発砲。凄まじい爆音が響き、レッドドラゴンの腹部をぶち抜く。
そして、アクセルを握ったままのラモンが夏紀に突っ込んでいった。
・結果的に勝利したのはライラチームとなった。
これでティラが正式な後継者となったのだが
いきなり今回の後継者選定試合における
後始末からやらされる羽目になった。
いつの間にか姿をくらませた夏紀を除く14人がスタッフと協力して
掃除などをしていく。
「ラモンさん、大丈夫ですか?」
「これくらいは平気だよ。ライフがかかってたからね。」
笑うラモン。
しかし角度が少しでも間違っていたら
ライフのエリア外に落ちていたかもしれなかった。
「もう、あんな無茶はやめてよね。」
「わかってるよ、社長。」
「ま、まだだもん。・・・あ、そうだ。ユイムちゃん。」
「はい?」
「何が欲しいの?」
「・・・胸。」
「へ?」
「単刀直入に言います!
ティラさんのおっぱいを揉ませてください!直で!!」
告白。沈黙。羞恥。期待。
いろんな感情が数秒ほど空間を支配して・・・。
「・・・いいよ?でもここだと恥ずかしいからお風呂でね?」
・風呂。
二人で入浴している。
湯船に浸かりながらティラの立派な胸を揉みしだく。
「おおお・・・・!」
「ちょ、ちょっとくすぐったい・・・」
面白いように形を変えるこの物体。
恐らく4か月前までなら一生掴めなかっただろう。
しかしその欲情の全てを今この浴場に解き放つ!
「あ、ちょっと・・・」
いつしか乳首だけを指でいじくりまわしていて・・・。
「ゆ、ユイムちゃん・・・エッチだよぅ・・・・。」
「・・・は!」
姿見に映る自分を見て手が止まった。
「ご、ごめんなさい。変に興奮しちゃって。」
「う、うん、いいけど・・・。」
ユイムを穢すわけには行かない。
名残惜しいがこれ以上のことは
元の姿に戻れて且つそれを告白出来た時に回そう。
・・・そんな時が来るとは思えないが。




