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パラレルフィスト~交差する拳~  作者: 黒主零
2章:泉湯王国(アク・サスファンテ)と性殺女神(セキシキルアルクス)
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34話「ヒカリが後ろにいる!?」

4:ヒカリが後ろにいる!?


・旧帝都から帰ってきたライラ、キリエ。

シュトラは夏休みの間は向こうにいるらしい。

とりあえず全力でお幸せにと言いたいところだったが

使っているのが自分の体なのが少し心配だった。

「そう言えば部活、夏休みはどうするんだろう?」

元々体育祭の後か終業式の日にみんなで決める予定だったのだが

あんなことがあってしまったためにすっかり忘れていたのだ。

夏休み1日目に気付いてよかったのか

それとももう少し気付くのが遅ければ・・。

「ところであなたパラレル部やる理由は私に気付かれずに

ユイムを探すことだったそうじゃない。」

「え?いや、まあ、それだけじゃありませんが・・・」

「本物のユイムが見つかった今でもまだ続けるんですの?」

「はい。確かに元はユイムさんを探すのが理由でしたが

今では違います。純粋に部員のメンバーと一緒に戦うのが楽しいんです。

この生活が後3年続くんですよ?

最初の予定じゃ半年程度だったのに。

今から11月の地区大会が楽しみですよ。

前回は残念な結果になってしまいましたが今度はうまくいくはずです。」

「・・・まあ、やる気があるのはいいことですわね。」

その後一度ライラは学校へ向かうこととなった。

部室で夏休みの計画を立てることとなっている。

「そうですか。シュトラさんは里帰りですか。」

「はい。しばらく帰ってこないんじゃないかと。

あ、でも臨海学校には来るそうですよ。」

とりあえずケーラに報告。

里帰りと言うかもはやハネムーンのようなものだったが。

二人で部室に向かう途中の廊下。

「・・・1ついいですか?」

「?はい、なんですか?」

蝉の声が響きわずかに生まれた沈黙。

ケーラがタイミングを見計らったように口を開いた。

「あなた、ライランド・円cryンさんだったりしますか?」

「・・・え!?」

「あのユイムさん一筋だったシュトラさんが

この春からあなたとの関係が

まるで異性の友達という感じになっていました。

それだけならまだしもこの前のライランドさんとの試合から

シュトラさんの注目はライランドさんの方に向いているような気がします。

それも彼を見るシュトラさんの顔はユイムさんと一緒にいる時の顔でした。

実を言えば先週シュトラさんから旧帝都へ行くと連絡を受けていました。

さらに旧帝都でのコラムであなたと

ライランドさんが一緒にいるという情報が載っていました。

以前のチーム風との試合でやけにあなたが風のメンバーや旧帝都について

詳しかったですね。

以上のことから徹夜で推測したのですが・・・どうですか?」

「・・・・・・・」

何この人。恐怖を覚えるレベルで鋭い。

土6のミステリータイムにいても活躍しそうな・・・。

ともあれ2度深呼吸をしてから立ち止まりケーラに向き直る。

「はい。僕はライランド・円cryンです。」

そして今までの経緯を話した。

「・・・なるほど、思った以上に大事になっていたのですね。」

「・・・はい、すみません。

政府からの厳重命令でなるべく他言しないように言われていたのですが

それでもみなさんを騙していたことは変わりません。」

「・・・そんなことないですよ。

きっと他のみなさんもあなたが最初から素性を明かしていたとしても

今とあまり変わらない関係になっていたと思いますよ。

・・・流石に一緒にシャワー浴びたりはしなかったでしょうが・・・。」

「そ、それは、その・・・。」

「なのであまり気になさらないでください。

他の皆さんにもいつか話せる時が来た時に話せばいいと思います。

もちろん戸惑いなどは生まれるでしょうが。」

「ケーラさん・・・」

「さあ、行きましょう。みなさん待っていますよ。」

「・・・はい。」

それからは先程までと同じように部活の話をしながら

廊下を歩き始め部室までやってきた。

「まず今週末には高等部は3泊4日の臨海学校があります。

それまで及びその期間は休みといたします。

その後は8月の2週目にMM先生がまた交流試合を組んでくれましたので

それに備えての練習を始めようと思います。

中等部のみなさんも夏休みだからといって

あまり不規則な生活は送らないでください。

パラレルも武道の1つ。

武道は日頃からの基礎が何より大事なのですからね。」

もはや完全に部長が板に付いたケーラの話。

ここにはいないシュトラ以外の23人がその話を聞いていた。


・説明会を終えてライラが学校から出ると、

「・・・?」

何やら不可思議な気配を感じて後ろを見る。

夏休みなので人の気配は少ないがそれでも不審な影は見当たらなかった。

「・・・気のせいかな?」

正面に向き直ってスカイカーを呼び寄せる。

・・・しかし何故か来なかった。

「あれ?故障してるのかな?

・・・仕方ない、民間交通のスカイバスに乗ろう。」

流石にもうこの辺の道は覚えているためバス停までの道を歩く。

と、やはり後ろからずっと気配と足音が近づいて来ている気がする。

「・・・・・・。」

とりあえず道を曲がる。そして誰かが曲がるまでその場で待つ。

「・・・・・あれ?来ないな。」

しかし誰も曲がってこなかった。

「・・・・・なら、」

今度はジャンプしてみた。

当然まだ体重は0のままだからどこまでも高く上っていく。

そして高層ビルの屋上まで来るともしもの時用のフック付きロープを

出してビルの屋上のフェンスに縛り付けて着地した。

「・・・怪しい人はいないな・・・。」

下を見下ろせば人がゴミのように歩いていたり

スカイカーが走ってたりするだけで

キョロキョロしていたり上を見上げていたりする通行人は誰もいなかった。

「・・・・あ、スカイカーが来た。」

少しするとコールのカードが今更発動されてスカイカーが飛来した。

「・・・これは、スカイカーの故障ではなくて

コールの効果への妨害・・・?

・・・カードの発動を遅延させるカード・・・

芳のカード・・・。

と言う事はやっぱり誰かが僕を尾けていた・・・?」

とりあえずスカイカーに乗って家への道を辿る。

と、後方に1台のスカイカー。

「・・・あの持ち主が・・・?」

「そうですよ、もう遅いけど。」

「!?」

直後、一人の少女が自分の隣に座っていた。

「き、君は・・・?」

「私はヒカリ・軽井沢・SKA!中等部1年生!

ぶっちゃけ言って先輩のストーカーです!!だって好きなんだもん!」

「・・・・・・・」

開いた口が塞がらない。

まさか本当にストーカーでしかも自分の後輩だとは・・・。

「先輩がコールを呼ばないように私がアロマを使って、

そこからはずっとステルスのカードで

透明人間になりながら追いかけてたんです!」

「ど、どうやってここに・・・」

「テレポートのカードです。」

移と言えばチェンジに並ぶかそれ以上にレアなカードだ。

オークションでも1枚1000万は軽い。

それをこの少女はストーキングのために使っているのだ。

しかも、無人制御式ではなく運転式だったのか後ろのスカイカーは

落下を始めていた。なお1台数千万する代物である。

「いいんです!先輩を私のものにできればどれだけお金がかかろうとも!」

「・・・えっと、ヤンデレ?」

「はい!先輩を自分のものにしようとするのは他の誰でも許しませんし、

先輩が他の誰かのものになるのも許しません。

だって私いいもの持ってるんですもの。」

そうしてヒカリが懐から出したのは1枚のカード。

「そ、それは・・・!!」

「永遠のカード。

発動すれば永遠の時間が得られるんですよ。」

「・・・2文字のカード・・・ナイトメアカード・・・!!」

「へえ、そういう名前なんですか。

でも関係ありません。先輩の全部は私のもの・・・。

さすがにいきなりでは心の準備が出来ないと思いますから

今日はもう帰りますね。でも浮気とは許しませんから・先輩?」

そう言ってヒカリは再びテレポートで後方のスカイカーに移った。

「・・・ユイムさんだけじゃなかった・・・

ブランチの仕業は、まだ続いていたんだ・・・・!」

苦い顔をしながらも離れていくスカイカーを眺めることしか出来なかった。

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