赤羅門は陰から羽撃(はばた)く
3章17話と18話の間。ifと言うよりかは番外編?
・夜だ。
山TO氏の夜空を暗雲より高くに飛ぶはKYMシップ。
「……ふう、」
赤羅門・ミドリュエスカラナイトは風呂上りだ。浴衣を着てタオルで頭を拭いている。
入浴時間は2時間ほどで入る時は一緒だったティライム・KYMはラモンより遥か先に茹で蛸になってしまい、女性クルーによって運ばれていってしまった。それからラモンは一人暗闇の天国を窓から見渡していた。
暗雲の上を泳ぐこの船からはもはや地上は見えず、かと言って宇宙という概念が薄いこの時代では
その存在は天国と同等並には見地の蚊帳の外だろう。
……今、ここから飛び降りてしまえばきっと地獄行きだろう。
つまりはここは今や天国でも地獄でもない、足もつかない新たな境地と笑っていいものか。
そんな下らない後ろ向きなことを考える2時間であったがそれを終えてラモンが自室への道を行く。
下手な街よりも広いこの船は迷ってしまえば中々のホラーだがしかし慣れてしまえば悪くはない。
部屋までの距離は2キロほど。行きだったら汗をかくのにちょうどいいが帰りはそうでもない。
しかし脚力は鍛えられる。20分程度で汗もかかずに部屋に到達。
扉前の液晶に掌をかざしてセキュリティを突破して中に入る。
「風呂上りは牛乳……あれ、切れてる。買うの忘れてたんだっけ?」
冷蔵庫を漁ってもロクなものは入っていなかった。
こういう時地上ならば近くのコンビニにでも行けば 済む話だろうが地上8000メートルのここではそうもいかない。
艦内には流石にコンビニまではないが軽い食品を売っている売店はある。
しかしここからではまた2キロを歩かなくてはならない。
「……これもいい運動だと思えば……」
きっとあの二人ならば文句の1つもなく喜んで歩くのだろう。
パラレル部員の同級生にして親友である二人、ケーラ・ナッ津ミLクとユイム・M・X是無ハルト。
いや、後者は偽りだったことをついこの前話された。驚かなかったといえば嘘になるあの日。
親友のユイムが民子との会話の途中で吐血して入院。
それから一週間ほどで起きたステメラ・I・Hル卍政府議員の謀反。
その際に聞かされたユイムの話。
実はユイムの体を借りているライランド・円cryンと言う少年だったと言う事実。
シュトライクス@・イグレットワールドやケーラはそれを知っていた。
しかし自分やティラに嘘をつき続けていたと言う事実に彼は吐血した。
そんな優しい少年をどうして拒絶出来るのか。まだぎこちない部分はあるが自分達は仲間のままだ。
「ふう、間に合った」
回想をお供に歩くこと20分。閉店寸前の売店に飛び込み牛乳を購入した。
シャッターが下ろされた店の前で左手を腰に右手で牛乳を飲む。
40分だ。この瞬間を待っていたのは。喉を潤す白い液体がこれでもかという程心地よい。
1リットルを一気飲みし、年齢と性別を超えて誕生した白い髭を拭う。その時だ。
「手筈通りやれよ」
声だ。女性には思えないがしかし男性にしては高いその声は少年のものだろう。
それにこの声に覚えがなくもない。この前ティラとの後継者争いに負けた夏紀・KYMだと思う。
気配を殺して店の反対側に忍ぶと、やはり夏紀少年が杖をついた状態でそこに立っていた。
2か月前にユイム……ライラに両足を折られてしばらく入院していた筈だが退院したのか。
その夏紀の前には作務衣の男が3人程立っていた。その3人はそれぞれ1枚ずつカードを握っていた。
懐から出した私物にしては興味深そうに眺めていることからたった今夏紀が手渡したものだろうか?
そもそも艦内でのカードの発動は許可されていない。
ならばただの作業員がこんな時間にカードを持ち合わせていること自体が奇妙である。
「……」
凝視。3枚のカードの絵柄を見やる。
あれは、水を奪う枯と、魔力を分散させる乱と、かつてライラも使った砲のカードだ。どれもあまり日常生活でもパラレルの試合でも使われないカードばかりだ。
一体あんなカードを部下に手渡して何を企んでいるのか。
あの少年が狙っているのは恐らくティラだろう。この前も次期社長となるために
中学生の友人達を使ってティラを輪姦しようとしていたくらいだ。何をしてもおかしくない。
だとすればあの3枚のカードはティラへの対抗策?
ドレインはティラが得意とする水属性への、ジャミングはチャージへの対抗策。
キャノンは……もしダイダロスが発動された時のための大火力か?
キャノンは確かに建築業者の人間が建物を粉砕する時などに使用するくらいの火力を有している。
2か月前も夏紀が召喚したドラゴンをライラがキャノンで撃破している。
パラレルカードの中でも火力はかなり高い方だろう。
しかしダイダロスはスケールが違う。その気になれば学校くらいなら海に出来る。
とは言えダイダロスを艦内では使えない。キャノンなら隔壁がブチ破れるだろうが使えないことはない。
……これはまたティラを狙ってあわよくば始末するつもりなのかもしれない。
可能なら未遂の内に、例えば今すぐにあの3人を捕らえてみせたいが
さすがに今は自分がカードを持っていない。ここはやむなしか。
ラモンは唇を噛みながらもその場を静かに離れた。
・深夜だ。
時刻で言えば3時を回ったであろう。
先程よりなお静寂が伝播する艦内でラモンはしかしまだ眠っていなかった。
正確に言えば11時くらいに一度眠りP3のアラームで10分前に起きたのだが。
「……ティラを守るにあれが相手だと事後ではきつい。事前にあの3人をなんとかしないと」
ティラ程ではないとは言えラモンも水属性のカードをよく使う。
それでドレインを相手にするのは少々骨が折れる。だから相手にする前に処理をする。
夏紀が使役していた3人の顔には覚えがある。部屋の場所も大体分かる。
この時間なればいくら成人男性と言えど大半は眠っているだろう。
だから、その間に忍び寄ってあのカードを奪う。
こんなこともあろうかとバーゲンセールで購入した、監視カメラに映らない専用ナンデ!?スーツを纏う。
メンポまでして髪を隠せばもう誰だか分からないはずだ。
それに幸か不幸か長身痩躯なのが役に立った。これでラモンどころか女性とも分からないだろう。
……やっぱりちょっと我が身の不運を呪いたい。
自室の自動扉を開ける。その機械音と摩擦音以外に音はない。しかし光の差はあった。
少し前にミネルヴァから教わった歩法……死角で移動するそれを実行する。
シュトラとケーラは直接的な手段をメインとしていたがラモンとしてはまだその段階にないし、
そもそも接近戦メインなあのゴリラ共と一緒にされては体がいくつあっても足らない。
この半年で足はかなり速くなった。ライラやケーラと比べたらそれまでだが。
タン……タン……タン……
足音は立てないのではなくその回数を必要最低限に距離を稼ぐ。
ラットンのような機械人形と比べてもその速度は遅いが彼女とは小回りの差で勝っている。
まだ、本気の一騎打ちはしたことはないがその内試してもいいかも知れない。
自分の実力を考える。
タイトルを連覇したユイムとそれに勝ったライラと互角のケーラ。
この3人が強すぎて比較にならない期間は短かったが日々の練習では自分の強化は分かっても
相対的な強さというのはイマイチわからないものだ。
公式戦ではティラとのタッグでのみ参加している。タッグでも勝率はどっこいだ。比較が難しい。
かと言ってシングル戦を出るには人外じみた二人の他にシュトラやラットンと言った身近なライバルもいる。あの二人に勝てるかどうかと言われたら厳しい。
シュトラは可哀想に連敗が続いているが相手が悪いだけできっと実力はある方だろう、多分。
ラットンは機械人形故の不条理とこれでもかというほどの正統派パラレルが厄介だ。純粋に強い。
そんな二人を相手に自分の特徴を踏みにじる。
……特徴と言う特徴は自分からだとひどく透明なものだな。
「……さて、」
ことっと音を残しラモンは扉の前で足を止めた。
そこは先程ドレインを受け取っていた男の部屋の前だ。
ひどい、女尊男卑があったものだ。女性クルーの部屋の自動扉には指紋認証があるのだが
男性クルーの部屋にはそれがない。一応クルーかどうかの認証は行われるのだが
女性部屋と違い誰の指紋かまでは把握されない。これでは殺人事件がいつ起きてもおかしくない。
尤もここで働く男どもはどいつもこいつも屈強。それでいて何も起きていない。
日々嫌というほど働いていて3時間前には全員ベッドでぐーすかしているだろう。
その疲労を我慢してなお男同士で夜戯れようなどと言う酔狂がいない事の証明だ。
……案外ユイム的な意味で戯れている者はいるのかもしれないがそういう趣味はないので思考を閉ざす。
「……」
認証に手をかざす。当然ラモンの指紋はこの船では登録されているため扉は開かれた。
中は暗闇だ。しかし静寂ではない。男故の耳が腐りそうないびきが屯している。
居心地は最悪だがしかし同時に安心も出来る。相手が眠っている証拠だ。
額にかけてあるスコープを下ろし両目を覆う。
どういう仕組みかこれを着ければどんなに暗い場所であっても明るく見え、
またどんなに眩しい場所でもたちまち暗く見える代物だ。
スコープを通して見える景色は一瞬驚きを生んだ。
ラモンの存在に気付いて照明をつけられたと錯覚してしまった。
が、すぐにスコープの性能故の怠惰と気付く。……情けない。
闇の中の光の道をラモンは歩き、スコープの右のスイッチを押す。
それは魔力を察知する装置のスイッチだ。右のスコープの視界が瞬時に変わり、
いくつかの部分を除いて闇に戻る。その闇に戻らなかった部分に魔力反応はある。
まず1つに寝ている男本人。当然だが血流に含まれる魔力の100%は馬鹿に出来たものじゃない。
その全てを出力に変えて放ったフレイムの一撃はかつてあったとされる濤沸湖程度なら
消し飛ばせる計算らしい。しかしそうなれば当然人体は即座にその機能を停止させるし、
そうならないように制限がかけられている。故意に出せる力は20%程が限界そうだ。
その20%でもフレイムを100発撃てる計算になる。
それを秘めている人体を超える魔力貯蔵と言うのは自然物には存在しないだろう。
しかしまあ、興味的なのは横たわる中年の体ではない。
「……」
部屋を見渡す。独身の中年男性らしい汚らしい部屋だ。
ズボンやシャツどころか下着まで床に脱ぎっぱなしのままだ。
それらにも微かな魔力反応が見えた。
どうやら脱いでもそこまで時間の経っていない衣服ならば魔力を帯びるようだ。
そう言えばケーラも発動したレンゲルやポールには魔力を込めて破壊力を上げているらしい。
まさかこんなところで勉強が増える事になるとは。
続いて魔力反応を探る。机だ。その引き出しから少量ではあるが多数の反応が見えた。
引き出しを開けるとやはりそこには20枚ほどのカードがあった。
その中には、
「あった」
ドレインのカードがあった。それを抜き取り懐に入れる。
引き出しを戻し、部屋を後にする。部屋に居たのは20秒程度。ほとんど音もなかった。
心の中でガッツポーズを取ってから自動ドアを開けて廊下に出た。
次はジャミングを受け取った男だ。そう、進路を決めた時だった。
「女子校生が夜這いとは感心しないね」
「!」
声。振り向くとそこに車椅子の少年と背後に男が二人見えた。
「夏紀……」
「ラモン。せっかくKYMに拾われたというのにその恩をアダで返すつもりかい? ……おとなしくドレインのカードを寄越すんだ」
「嫌だね。あんたは3枚のカードを使ってティラをどうにかするつもりだろう?」
「だったら?」
「私が止める!」
「あははは!! やってみたら? このカードが使えない廊下で、屈強な男二人を相手にして!」
夏紀が笑い、背後の男達が一歩前に出る。
「……あんた、どうして分かったの?」
「念の為に渡した3人の部屋の認証システムにティラかラモンの指紋が検出された場合
すぐに僕に知らされるよう仕掛けをしておいたんだ」
「……相変わらず小細工が好きなお坊ちゃんですこと」
「それで? 君はティラ程可愛くないけど十分レイプの対象に入ってるよ?」
「それは嬉しくない情報ね。でも、こっちも小細工を1つ使わせてもらってるんだけど」
「え?」
ラモンが襟首を見せる。そこには小さな機械がついていた。
「これ、ブリッジに繋がってるんだけどね。
ここで私に手を出そうと出すまいともう手遅れだと思うけど?
むしろ引き下がるんだったら止めてあげてもいいけどどうする?」
「……くっ、可愛くない!」
「お坊ちゃん。年上の女に可愛さを求めちゃいけないよ」
「……いいよ、今回は諦める。でも、次はこうはいかない」
「……次があればだけどね」
笑い、ラモンは部屋へと戻っていく。
翌日。朝早くに夏紀と部下3人は未遂とは言え証拠となる言質を色々口走ったりしたため警備員に締め出され地上の工場に送られた。
・それは数年前のことだ。
ティラとのタッグ戦で先輩タッグと戦った後の話。
「ねえラモン? あなたどうしてあそこで一人で戦わずに降参したの?」
ユイムが問う。
「だって相方倒されたんだから……私一人じゃ勝てないよ」
「そうかな? ラモンの実力だったら少なくともどっちか片方は倒せたんじゃないかな?」
「……私が?」
「そ。ラモンはさ、少し周りを気遣い過ぎだと思うんだよね。ケーラ程じゃなくていいけどもう少し自分を磨いてみたらどうかな? そうすれば純粋にティラとのタッグ戦でももっと勝率が上がると思うんだよね」
「……そっか」
ユイムにはそう言われたが結局その後ユイムの魔力暴走によって部活は崩壊。
せっかく言われたアドバイスも試す機会がないまま月日が経過して忘れてしまっていた。
「……」
朝、目を覚ましたラモンはそれを夢見て思い出す。
「……シングルか」
・パラレル部、練習場。
唾を飲み喉を鳴らすティラと正面に向き合うのはラモンだ。
今、二人は組手を行なっている。当然今まで何度も行なってきたものだ。
タッグ戦のパートナー同士がお互いの手の内や呼吸を合わせるにも当然必要なことだ。
しかし今日は少し違った。いつもの様子見や新しい連携や技の研究などではなく、
試合形式の組手を行なっている。それもラモンの志願で。
「たあっ!!」
ティラがアクアを発動させ、水で作った5本の触手を勢いよく伸ばした。
本来ならそれぞれが変幻自在に動くことで防御を許さない形になるのだが残念ながらティラにそこまでの技量はない。
「ブレイン・行使」
ラモンは発動した。発動している間体感時間を10分の1に換えるカード。
これにより自分のも含めた全ての物体の動きがスローモーションに見える。
自分の速さ自体は変わらないが相手の動きをゆっくり見ることが出来るのは大きな利点だ。
「ティラの5本はまっすぐか」
軌道を見切り、確実に当たらないコースを模索してティラへの距離を縮めていく。
当然ブレインというカードを使っている以上は他のカードを使えない。
つまり攻撃出来るのは自らの手足に限る。だから距離を縮める必要がある。
多くのパラレル選手がブレインを使うのは已むなく接近戦に持ち込まれた場合などだ。
だが、自分達はライラから教わった体術がある。接近戦への予備ではなくむしろ引き金としてこのカードを扱える。
ブレインを解除するや否や計算した通りに足を走らせてティラの攻撃を全て回避し、側面の死角に回り込む。
「へ?」
「投・行使!」
左手でカードを発動しながら右手でティラの襟を掴む。そして強化されたその手でティラをブンブンと振り回し、ついには天井高くまで投げ飛ばしてしまった。
「ひゃあああああああああん!!」
天井に背中をぶつけ、15メートルの高さから落下。
「ばたんきゅ~」
倒れたティラは目を回しながらぐったりとした。
「ふう、やっぱり私シングルでもそこそこ戦えるんだね」
ラモンがスローを解除して髪を撫でる。と、手が空いていたシュトラが歩み寄ってきた。
「けど、どうしたのラモン? 急にシングル戦の練習なんかして」
「ああうん。たまにはいいかなって。それに昔ユイムに言われたからね」
「え? 告白!?」
「……あんたじゃないんだから。シングルで腕を磨けば、少しは一人で戦う術を磨いたらティラのためにもなるってさ」
「……あんた達ってほんとに仲いいわよね。そういう関係じゃないんでしょ?」
「性差別をするつもりじゃないけど、あんたのその常識はおかしいと思う」
「……あ、そ。じゃあ、私ともやってみる?」
「……いいよ」
唾を飲み、二人はコートに立った。
ケーラから受け取った飲料水を飲みながらティラが見守る中、ラモンとシュトラの試合が始まった。
3ラウンドの最後まで使った試合の中で、結果的には負けてしまったのだがラモンは妙に清々しい気分だった。
「……どう? 私の強さが分かったかしら?」
息を切らせ、汗をぬぐいながらシュトラが声をかける。
「……ああ、そうだね。何か、久々だよこういう気分」
投げられたタオルで顔を拭いながらコートの上で大文字になるラモン。
・夜。KYMシップの浴場。
「……」
隣でシャワーを浴びるティラが何故かチラチラとこちらを見ている。
ラモンが首をかしげながら自分の首から下を見やった。
別に何の変哲もない我が裸体だ。背の割に小さい胸が見える。それは隣のそれと比べると床に降る水の量が倍になってしまう程小さい。
「えっと、何かな?」
「あ、うん……。その、どうして今日はあんなことしたのかなって。もしかしてあたしと組むの嫌になったとか?」
「……それは随分だね」
「だ、だって……」
「……私ね、ティラに甘えていたんだ。タッグ戦でもさ。きっと私がもっと一人でやれていれば勝てた試合はあったと思う。あの3人の負担をもっと減らすことが出来たかもしれない」
「……それは、あたしだってそうだよ。シングルじゃほとんど勝てないし。タッグでもラモンにサポートしてもらわないとてんでダメ」
「……だからさ、ちょっと試しみたかったんだ。昔ユイムに言われた事もあってね」
「ユイムちゃん?」
「そ。しばらく会ってない本物の方のね」
「……うん」
沈黙が流れた。別にあの少年に含むものがあるわけでもない。ただ、それでもどこかぎこちない部分はあった。今日は彼が身体検査のために学校を休んでいて話せていないもある。
「けど、仲間ってそういうもんだと思うんだ」
「え?」
「信じてるから頼りっきりにするんじゃなくて、信じてるからこそ頼らずに自分でも出来ることをする。お互いがそれをやっていくことで本当の仲間になるんだと思う。去年、私達はそれが出来なかったからユイムやシュトラを悲しい目に遭わせてしまった。シュトラはもう大丈夫かもしれないけどユイムと、ライラはまだ現在進行形だよ。だから、もう悲しい目を増やさないためにも……」
「……そだね」
二人は寄り添い、肩を並べ、夜を味わった。
ifではないため本編と同じ未来を辿ると思われる。……ラモン哀れ。




