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パラレルフィスト~交差する拳~  作者: 黒主零
5章:パラレル交差する明日へ
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133話「エイプリルフール・後編」

14:エイプリルフール・後編


・とりあえず当然のごとくユイムはこっぴどく叱られた。

誰にと言われればミネルヴァとMMとキリエに。

文字通り全裸で正座の状態を強いられて。

その横ではケーラがラットン相手に組手をしていた。

「ライラくん庇ってよ~~~!」

「いや、僕にはどうすることも・・・」

残りのメンバーは全員でジョギングをしている。

ユイムとケーラの試合によってライフの上からボロボロになったコートで。

「シュールな光景だよね。」

「・・・あんたもユイムの奴と同じ目に遭いたくなかったら

ちゃんと練習しなさいよ。」

ソフトクリームを食べながら眺めるヒカリを升子が小突いた。

「ぎゃふん!?」

「あ。ごめん。」

当然ヒカリは光の速さで顔から床に突っ込んでいった。

それからもはや入れ替えっこの事など忘れた部活の終わり。

ノーパンノーブラで制服を着るユイムがくしゃみをする。

「ううう~、あんまりだよ~。

お姉ちゃんは可愛い妹が新学期早々風邪をひいてもいいんだ~。」

「・・・あなた自分のしでかしたことを

どれだけ棚に置けば気が済むんですの?」

ライラ、ユイム、キリエの3人が街を歩く。

とりあえずユイムの下着を買うためだ。

「そろそろ新調したいと思ってたんだよね。」

「ギリギリAカップと言う無乳なのに新調とは自惚れが過ぎませんこと?」

「お姉ちゃんは妹に対する言葉が辛辣すぎると思うんだよね。

それに最近は胸のない子のための

すっごい可愛い下着ブランドとかあるんだから!

ねえ、ライラくんは知ってるよね?」

「え、ええと・・・」

「・・・・・まさか、」

ユイムがライラのシャツに手を入れて胸を直接揉みしだく。

「・・・大きくなってる・・・。

うわあああああああん!!!ライラくんの裏切り者ぉぉぉぉぉぉ!!」

「裏切りも何も彼女最初からBカップあったでしょうに・・・。」

そしてランジェリーショップ。

本来の性別の姿をしているというのにまだ慣れないのか

ライラは赤面してキョロキョロと挙動不審していた。

「ちょ、ちょっと風に当たってきますね。」

「構いませんが・・・もう少し改善したらどうです?」

「ど、努力します。」

店を出てライラが外に出て少し歩く。

と、何やら戦車やら紫色の改造人造人間だったりを従えている青年を発見した。

「・・・何だあれ?」

何かの事件かも知れない。

ライラは後を付いていく。

「あの、これ何の集まりですか?」

ライラが杖をついた少年に声をかけた。

「ん?まあ、四月馬鹿の一興だと思え。」

「・・・は、はぁ・・・?」

とりあえずすぐ手前を歩くクローンとしか思えない

同じ顔の男の群れに戦慄しながら話を聞く。

やがて何やら幼女を女体盛りにして激しく踊る不思議な少女達と出会った。

「・・・あの、何かの宗教でしょうか?」

「気にするな。俺達が特殊なだけで基本この世界はこんなものだ。」

「・・・はぁ、」

すると、

「あぁぁぁぁ~~~~もう!これ絶対おかしいよね!

どうして別の世界に来てまで僕食べられる側なの!?

どうして本編で淫らな言葉喋るだけで一切そういうシーンないのに

別次元で剥かれてるのかな僕はぁぁぁぁっ!!」

いきなり女体盛りにされていた幼女が叫びだし

その周囲に無数の機械人形がやってきた。

・・・全員ハゲでどーまんせーまんと踊っていたが。

「本編でラスボスだったんだからこれくらいはやってもいいよね?」

幼女が言うと無数の機械人形が一斉に暴れ始めた。

「これだけ多くのマキナツェリナが・・・!止めないと・・・!」

「マキナツェリナじゃないよ?僕はマレェパツェリナ!」

と、幼女が一瞬で目の前にやってきて口を大きく開けた。

「ライランド!!」

と、それを杖をついた青年が殴り倒す。

「どうして僕の名前を・・・!?」

「そんなことはいい!早く使え!」

「・・・は、はい!破滅スライト行使サブマリン!」

破滅の鎧とハンドガンを纏って暴れだす機械人形を次々と消し飛ばす。

「破砕柔術!」

さらに同じ顔の男10人が次々と機械人形を投げ壊していく。

「青龍嵐征!!」

杖をついた男がものすごい速度でパンチのラッシュを放つ。

「え、えぇぇぇぇぇ!?

何この世界!?僕ラスボスなのにどうしてこんなに追い詰められてるの!?」

「来た世界を間違えたようだな。」

そこで初めて一番先を歩いていた男が口を開いた。

「くっ・・・!食料が足りない・・・。

この世界は嫌だ!帰るっ!!」

「ああっ!私の美幼女が!!」

「・・・お前もそろそろ目を覚ませ。」

幼女もからあげを食べる少女も先頭の男もどこかに去っていった。

「・・・なんだったんだろう、今の。」

嘘のように街は元の色を取り戻す。

「お待たせライラくん。・・・ってどうしたの?」

「い、いえ、何でもありません。」

スライトを解除してライラがユイムとキリエを迎える。

3人でスカイカーを呼んで家へと帰っていった。


夜。

部屋に来ると、

「どう?ライラくん。かわいいでしょ?」

早速ユイムが買ったと言う例のブランドの下着を付けた姿を見せる。

ものすごくフリルがいっぱいでとても自分には似合いそうにない。

と言うか生地が薄いのか先端が透けて見えそうだ。

「あ、あのユイムさん・・・見えかかってますよ・・・?」

「分かってないなぁライラくん。

僕みたいな子は他の女の子に胸の張りで勝てる見込みはないんだよ?

そんな子が胸で勝つにはこういうチラリズムがいいんじゃない。

ライラくんだって興奮するでしょ?」

ユイムがない胸を張る。

確かに乳首の張りが分かる形状だが

ギリギリ乳首そのものは透けない生地になっている。

「・・・でも、男の人に見せないのでは意味がないのでは?」

「何言ってるのライラくん。

僕はライラくんに見せるために買ったんだよ?

シュトラと言いライラくんと言い僕はもう女の子しか愛せない運命だって

よ~~~~く分かったんだから男受けなんて一切考えないよ。

・・・それに、ライラくんは興奮してくれてるんだからいいもん。」

「・・・ユイムさん・・・」

「・・・改めて言うよ?僕もう他の女の子と寝ない。

シュトラの事もそうだけど、僕もライラくんが好きだから。

だからライラくん、僕と一生一緒でいてくれる?」

手を後ろに回し腰を曲げて挑戦的ながら上目遣いでこちらを見やるユイム。

ふと時計を見ればもう12時は回っている。

「・・・はい、喜んで。」

「・・・あ」

電気が消えると同時に二人の唇が重なった。

そのまま二人はベッドに倒れ込む。

「僕も・・・ユイムさんを決して離しはしませんから・・・」

「・・・うん、ありがとライラくん。」

それから二人だけの時間が始まった。

翌日。

「・・・今日は私の入学式なわけなんだけど。」

新品の制服姿の升子。

「・・・いい度胸してるわね。」

ライラの部屋。

徹夜でヤっていたのかシーツも髪も乱れ

かなりくたびれた表情の二人を見て言葉を走らせる。

「・・・・・・・あ。」

急いで二人が服を着替え歯を磨き顔を洗い髪をセットする。

「・・・シャワーくらい浴びなさいよ。」

升子が不機嫌なまま食堂に去っていった。

それを見送ったあと二人は顔を見合わせ

そして言われたとおりシャワーを浴びに向かった。

かなり時間がギリギリになったが何とかスカイカーを飛ばすことで間に合った。

今日は升子とラウラが山TO氏学園高等部に入学する日だ。

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