表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パラレルフィスト~交差する拳~  作者: 黒主零
4章:遠き日より来りて
119/158

118話「未来への一途」

31:未来への一途


泉湯王国アク・サスファンテ中の天死は剣人によって倒された。

シュトラとケーラによって無事シキルは救出されラウラによって

6人は回収されすぐさまスカイカーで泉湯王国アク・サスファンテを離れる。

「結局またあの人が美味しいところを持っていったわけぇ?」

シュトラが口を開く。

当然に色々と恨みが募ったような声と表情をしている。

「はい・・・。でも僕のことは信頼してくれているようです。

タキオンで止めた時間内に僕にも来斗にもユイムさんにも

手出しをしなかったわけですから。それにこれを。」

ライラがポケットからチェンジのカードを取り出した。

「それって・・・」

ユイムが懐かしそうに見る。

「はい。交換チェンジのカードです。

きっと剣人さんが入れて行ってくれたんだと思います。」

「何よあの人ツンデレよねぇ!」

一気に表情の明暗が変わって微笑むシュトラ。

「やっとこの体をお返しできます。ユイムさん。」

「・・・うん、ありがとうライラくん。」

「ですがそれを使う前にまずは議会に

今回のことを報告する必要がありますわよ。」

「もうお姉ちゃんはいいムードだったのに邪魔して。」

「発端となったあなたが邪魔とかお門違いですわ。」

「何を~~~!?」

「ユイムさんもキリエさんも落ち着いてください。

狭い車内で喧嘩をなさらないでくださいよ~。」

それからスカイカーは政府議会へと向かい、

キリエが今回の出来事を話すために緊急の会議を開いた。

その間ライラ達が一応確認するがやはりもう全国大会は

山TO氏が試合会場に現れらなかったことによる遅刻で

決勝不戦敗となっていた。

こればかりは議会の権力でもどうにもならない。

「まあ、来年もあるからね。」

「今日今から出来たとしてももうクタクタだよ。」

「早くユイムさんと寝た~~い!!」

「すみません、私のせいで・・・。」

また、キリエがチェンジのカードの事を話すと

そちらは問題なく使用の許可が下りた。

ただ元の姿に戻ったユイムもライラも体の調査をする必要があるため

その準備が整い次第始めて欲しいとのことだ。

そしてそれは今日ではなく数日後のこと。

「丁度お正月くらいの時期ですね。」

「それまではこの姿でまだいられるってわけだよね。

シュトラ、後でまたやろうね。」

「はい!ユイムさん!」

「・・・あなた達は・・・!」

姉妹喧嘩をよそにX是無ハルト邸には新しくシキルが住まうことになった。

泉湯王国アク・サスファンテは調査のためしばらく立ち入り禁止となったためだ。

本当はラウラも引き取る予定だったのだがいつの間にかいなくなっていた。

「えぇぇぇ~!?ライラさん女の子だったんですか!?」

引越し作業中にあれから起きた多過ぎる出来事をシキルに話すと

案の定驚かれた。ラウラが知っていたから

ライラの事も知っていると思っていたが。

いや、ラウラも天死であることだけで性別までは言及していなかったか。

シキルが住むようになった数日後。

思ったより早く準備が出来たからか年末大晦日に招集がされた。

ライラとユイムがキリエの引率で議会にやってきた。

あとその瞬間を見たいということでどこからかシュトラもやってきた。

「・・・緊張しますね。」

「ホントだよ。こんな意味不明なステージ用意しちゃってさ。」

まるで裁判所の法廷のような場所にライラとユイム。

それを囲むようにキリエ含んだ7人の大臣とシュトラや

もしもの時のためにマサムネ率いる警官隊が座っている。

「・・・じゃ、やろっか。」

まるで夜の誘いをするようにユイムは告げた。

「・・・はい。」

それに対するライラの返答も不意に似てしまった。

そしてライラが懐から交換チェンジのカードを出す。

交換チェンジ行使サブマリン!」

カードが発動され二人の体が光に包まれる。

そして、次の瞬間には。

「・・・あ。」

二人の目の色や仕草が変わっていた。

「成功しましたの?」

「はい、キリエさん。」

ライラは自分の体と声でいつもの仕草で答えた。

対してユイムの方は多少嫌そうにしていながらもやや笑顔で応えた。

「・・・成功のようですね。」

ほっとため息をついたキリエ。その隣で目を輝かすシュトラ。

「・・・自分の体なのに、

まだ1年も経っていないのに違和感が有るなんて不思議ですね。」

「確かにそうだね。この全身に力がみなぎる感覚、なつかしいよ。」

ユイムが軽く手を握るだけで手首から先に魔力の火花が散る。

対してライラも手を軽く振るだけで天死の異形な腕へと一瞬変貌した。

「まずはお互い体を慣らすところから始めないといけませんね。」

「そうだね。このままじゃセックスも出来ないよ。」

「こらユイム。神聖なる議会で下品な言葉を発さない。」

それから二人の体の検査が行われた。

なお、円cryン家でチェンジの効果が切れてもう既に何回か戻っていたことは

誰も報告していなかったからかキリエもろともすごく怒られた。

半日掛けた検査の末チェンジ使用前と特に異常がない事が判明したため

夕方には解放され4人はX是無ハルト邸に戻る。

「あの、僕まで一緒でいいんですか?」

「何言ってるのライラくん。もう僕達夫婦みたいなもんなんだよ?」

「今更追い出したりなんてしませんから妹さんも連れてきなさい。」

それから円cryン家に戻りリイラを連れてX是無ハルト邸にやってきた。

ライラはリイラとだけでなく

キリエ、ユイム、シュトラ、升子、来斗、シキルと共に

怒涛の一年の終末を迎えるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ