透明な袋
覚岐ケイと申します。暇つぶしに書いたので投稿させて頂きます。R15は保険ですが、人によっては嫌悪感を覚える表現が若干あるかもしれません。暗い内容の詩が苦手な方はご注意ください。大丈夫だという方には、さくさくっと読んで頂けたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。
いらないのみんな
透明な袋にぎゅうぎゅう詰めにして
知らんぷり
綺麗なお部屋の汚い自分の
頭も詰めちゃって
縛っちゃって
なんだか息苦しくって仕方がないから
今日もおうちにいたい
布団に包まっていれば臭いも気にならないでしょ
誰も見つけてくれないでしょ
外に出なくたって秘密基地は作れるのよ
冒険心はげえむの中でじゅうぶん
ぼくのかんがえたさいきょうのちいとは
くそって言われてもやめないから
使えなくなった異世界行きの切符は
ポイしちゃって
新しいの買えばいいや、なんて
単純なこと!
お夕飯食べる前に朝になっちゃって
起きなきゃだけど
くじけそうだ
布団から出るとくらくらする
今日も袋にぎゅうぎゅう詰めにして
知らんぷり
綺麗なお部屋の汚い自分の
身体も詰めちゃって
縛っちゃって
あまりの臭いに吐き気がして
朝ご飯もポイしちゃってでも
からっぽのお腹は多分
綺麗だから
これでいいや
はち切れそうな袋は
玄関へ
おそとはきっと綺麗
広くて眩しくて
いらないの出しちゃっても
燃やしちゃっても
綺麗なままなんだって
みんな言ってた
だけどどうでもいいって
みんな異世界で笑ってて
楽し気で
綺麗なお部屋の汚い自分でも
平気だって
笑ってて
でも
息苦しくて自分はやっぱり
まともに息が
した
くて
はち切れそうな袋胸に抱えて
飛び出して
地面に叩き付けて
いらないものみんなぶちまけて
深く息を吸おうと
した
時。
自分は
もう二度と
すくわれない気が
した
お読みいただきありがとうございました。