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セイロンガー外伝2☆わたしのセイロンさん  作者: 月極典


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21/21

再会

『ど正論ヒーロー セイロンガー』のスピンオフ作品。

真由美とセイロンガーの登下校を中心に日常を描きます。

セイロンガー本編はこちらから

ど正論ヒーロー セイロンガー

https://ncode.syosetu.com/n6961kj/


 おはようございます、真由美です!


 今日は怪人さんたちはお休みのようで、何のトラブルもなく学校に着きました。ありがとうございます!


「だが、こういう無風状態の時こそ、足元の小石に躓いたりする。気をつけることだ」

 さすがはセイロン先生。はい、気をつけます!


 目の前の横断歩道を渡れば学校の正門です。横断歩道の向かいには駅に向かう大人の人たちが待っていて、こちら側は中学生や私と同じ高校生、うちの学校の生徒ばかりです。


 ぼんやりと向かいの人混みを眺めていると、ひとりの女性が目に入りました。背が高く、明るいオレンジのコートを着ていたからでしょうか。風に揺れる、サラサラの黒髪が印象的です。表情は大きめの白いマスクで隠れて読み取れません。


 ん、マスク?


 車の通りが少なくなった頃、女性が顔を上げてこちらを見て、セイロンさんに気づくと、丁寧なお辞儀をしました。それに対してセイロンさんは右手を挙げて応えました。


「セイロンさん、あの人って」


「あぁ、あの時の女性だ。どうやら退院したようだな」


 その女性は、以前、私たちの前に現れた口裂け女さんでした。警察に連行された後、セイロンさんが知り合いの弁護士を紹介し、直接的な被害がないことから、結局、不起訴になったそうです。セイロンさんが通報したんですけどね。

 

 その後、身元を引き受けたセイロンさんは、女性の口の裂傷を治すため形成外科病院に入院させたそうですが、無事退院できたようですね。


 信号が変わり、私たちは横断歩道を渡り始めましたが、女性は向こうで待っています。

「セイロンガーさん、その節は何から何までありがとうございました」

 少しまだ話しにくそうです。


「いえ、すっかり雰囲気が変わりましたね。一瞬わかりませんでした」

 セイロンさんが言うと、少し照れた様子で私に向き直り、

「あの時の娘さんだよね、驚かせてごめんなさい」

 丁寧に頭を下げてくれました。


「全然、大丈夫です!」

 本当はめちゃくちゃ怖かったけど。


「これから紹介していただいた会社に面接に行ってきます。また改めて、お礼に伺います」


「そうですか。事情は話してあります。家族経営の小さな会社だが、良い人ばかりです。安心して行ってきてください」

 セイロンさん、就職先の面倒まで……。


 女性はもう一度お辞儀をして横断歩道を渡っていきました。

「どうやらこれで一段落だな……もっとも、彼女の人生はこれからも続くわけだが」

 セイロンさんは女性の後ろ姿を眺めながら呟きました。

 

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