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セイロンガー外伝2☆わたしのセイロンさん  作者: 月極典


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12/20

真由美ちゃん先輩

『ど正論ヒーロー セイロンガー』のスピンオフ作品。

真由美とセイロンガーの登下校を中心に日常を描きます。

セイロンガー本編はこちらから

ど正論ヒーロー セイロンガー

https://ncode.syosetu.com/n6961kj/


「えっ、いつの間に!」

 あ、真由美です。今、ちょっと取り込んでいます。


 「風子先輩! ちょっと聞こえたんですけど、百地兵馬の最新話書けたんですか?」

 後輩の部員2人が声をかけてきました。『死神剣士 百地兵馬』は部内でも人気の作品なのです。毎話必ずエッチぃ描写があって、いろんな女性が兵馬に恋をします。だけど兵馬は「いつ死ぬかわからん男に本気になるな」と冷たくあしらいます。そのニヒリズムが人気のようです。

 なのに、今回は……。


「おぉ、かわゆい後輩たちよ。今、部のサイトにアップしたから読んでチェックしてくれたまえ〜。辛辣な感想は要らないよ、忖度MAXでヨロシクぅ! 誤字脱字の類は箇条書きで報告だぁ」

 ふっこが冗談めかして言います。文芸部だから、意外とみんな構文のリズムとかこだわるんですよね。ちょっと読んでいて、ここがつっかえるとか。


「あはは、わかりましたぁ。真由美ちゃん先輩も新作楽しみしてますね!」

 真由美ちゃん先輩……。なんで私だけちゃん付けに先輩なのかな? いいのだけど。

 

「うん、ありがとう。今、プロット頑張ってるよ。高輪さんの『異世界の悪役令嬢が現代の女子高でヒエラルキーの頂点に君臨しますわ』面白いね!次の話が楽しみだよ」


「わぁ、題名覚えてくれたんですね! ありがとうございます、真由美ちゃん先輩」

 高輪さんは明るくて元気な後輩です。作風も楽しいコメディが得意な子です。ギャグのキレが良くて思わず吹き出してしまいます。


「近江谷さんの『毎日俳句ing』も頑張って毎日続いていて偉いね。いつも読んでるよ」


「あっ、あっ、ありがとうございます……まゆ、いおき、真由美ちゃん……」

 先輩、取れちゃった。近江谷さん、引っ込み思案でいつも高輪さんの斜め後ろから顔だけ出して話をします。だけど、毎日コツコツ書き上げる俳句の視点が深くて、内に秘めた感情が豊かなんだなぁと思います。


『まもなく17時です。図書館は閉館になります。図書委員は……』

 図書委員から閉館のアナウンスです。今日の部活動も終了になります。あっという間に時間が経ってしまうんですよね。


「お、もうそんな時間かぁ、では帰ろうか。真由美ちゃん先輩!」


「もう、やめてよ。ふっこ」


 片付けをして、ふっこと2人で正門を出ます。結局、いつセイロンさんと約束したのか聞けなかったなぁ。だって、友達がセイロンさんと仲良くなったっていい。私があれこれ詮索するのは違うというか……。


 学校の前の横断歩道を渡ったところに素敵なネイビーのスーツ姿のセイロンさんが辺りを警戒しながら待っています。こちらに気付いて手を上げてくれました。


 隣のふっこを見ると、セイロンさんに丁寧に会釈をしています。やっぱり、なんだか、ふっこの顔が赤いのは気のせいかな?

 

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