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第六十七話 東京海軍軍縮条約②

1922年(大正11年)2月


Side:近衛高麿


東京海軍軍縮条約締結に向けた、各国の交渉はまだまだ見通しが読めない状況だ。


各国の利害が直接関係しているし、メンツどころか、国家の存亡にも繋がるのだから全員真剣だ。

時には激しいやり取りを交えながらも、他国の様子を見たりして駆け引きを継続している。


パリ講和会議も揉めたが、こっちもなかなか決まらない。


そんな雰囲気を少しでも和らげようと、連日行われた交渉の合間を縫いつつ、各国代表団を招待して日本が主催した懇親パーティーには、俺も二人目を妊娠中の妻オリガを同伴して参加したのだが、その広いパーティ会場の席上で、見慣れぬ謎のイケメン軍人が、こちらをずっと気にしてチラチラ見ているのに気付いた。


年齢は20歳過ぎといったところで、軍服を見る限り、イギリス海軍士官みたいだが、俺には心当たりがない。


いったい誰だろう?

本会議には、直接出席してはいなかったみたいだが。

オリガは知っている可能性があるから、聞いてみよう。


「ねえオリガ。あの向こうにいらっしゃるイギリス紳士はどなたか知っているかい?」


「……あら・・・懐かしいですわ。あの方はバッテンベルク様です。私の従兄弟に当たる方ですのよ」


オリガの従兄弟ってことは……母方・父方問わず王族、若しくは皇族、しかも、あの軍服から見てイギリスの王族ってことだよな?


しかし、罰点?べるく?

どこかで聞いたような気がするが、思い出せない。

ただ、発音はドイツっぽいな?


「しかし、あの軍服はイギリス海軍士官のものだよね?ドイツの人なの?

今回ドイツ人は会議に呼ばれてないから、来ていないはずだけど」


そこでオリガは、言葉が足らなかったことに気づいたみたいで言った。


「あ、説明不足でしたね…あのかたの御一族は、イギリスにお住まいのドイツ人でしたが、戦争のせいでイギリス風の姓に変えたはずですわ。たしか今は、、、

マウントバッテン様と名乗っておられるとか」


なんとルイス・マウントバッテン卿か!


イギリス王室に連なる名門だ。彼の父親は、イギリス海軍最高位の第一海軍卿だったはずで、彼自身も将来はイギリス海軍元帥、第一海軍卿に就任するはずだし、第二次世界大戦においては、イギリスを主導してドイツや日本と戦い、最後のインド総督だった人物でもある。

戦争がきっかけとなったのか、日本のことは嫌いだったみたいだが。


また彼の甥は、史実通りなら将来エリザベス女王の夫君となる、元ギリシャ王太子、エジンバラ公爵フィリップ殿下だ。

うーん、すごい大物だ。

イギリス国王ジョージ5世と同じく、ドイツとの戦争が始まってからは、ドイツ風の家名から変えたというわけだな。


それにしても、老人となった時の写真しか見たことがなかったが、若い頃は、あんなイケメンだったのか。


・・・そうだ!思い出したぞ!彼は、確かオリガの妹、三女マリアに()れていて、彼女の面影を終生忘れ得ず、マリアがロシア革命で殺された後もずっと寝室に彼女の写真を飾っていて、1970年代末にIRAによる爆弾テロの標的になって彼自身が暗殺された際に残されていた手記にも、マリアに対する愛の言葉が綴られていたという話を聞いたことがあるぞ。


だから俺たちをチラチラ見ていたのか。


挿絵(By みてみん)


夫人が横で寝ている場所に、50年以上前に亡くなった自分の好きな女性の写真を飾るって感覚は、よく分からないけれど。


若かりし頃の愛を貫いた純情な人物かと言えばそうでもなく、夫人との結婚後も浮気ばかりしていた野郎で、その対象は女性だけじゃなかったはずだ。


一方の夫人も負けておらず、私の仕事は浮名を流す事!と言わんばかりで、夫の浮気相手とは親友関係を続け、男以外に女性もイケる博愛主義者だ。


しかも人種差別とは無縁の人で、インド総督の妻として、スムーズな植民地からの移行を行うために、初代インド首相になったネルーと……やめておこう。


そんな彼が、おっかなびっくりといった感じで、俺たちのところまでやって来て、挨拶をしてくれた。


「コノエ様。お初にお目にかかります。イギリス海軍のルイス・マウントバッテンと申します」


「マウントバッテン卿。ご丁寧にありがとうございます。オリガの夫、近衛高麿です。

今後ともお見知りおきください。」


うーん。挨拶を交わす限りでは、まだ日本への敵意は感じないな。

やはり戦争のせいだったのか。


「もちろんです。そしてオリガさん、とても心配していましたが、ご無事で何よりです!」


と、本当に嬉しそうだ。

君の本音は、大好きなマリアが無事だったのが嬉しいのだろう?


「ありがとうございます。私の夫となった高麿のおかげで何とか助かりましたの。

マリアも元気でウラジオストクで過ごしていますから、お時間があれば会いに行ってあげてくださいね?」


おいおいオリガさんよ。その言い方は、引越しの挨拶状で「近所にお越しの際は是非お立ち寄り下さい」って書く、日本人だけが共有出来るプロトコールだぞ?

そして、その真意は「一応教えるけど来るなよ?絶対来るなよ?」っていうことなんだが、理解していないだろ?

残念ながら、彼には通じないぞ?それとも本気かい?


「コノエ様のご尽力があったのですね!私からも感謝申し上げます。

それでは、この会議が終わったら必ず会いに行きますので、マリアさんにそうお伝えください!」


やっぱりな。これでは本当に会いに行きそうだな。

別にいいんだけど、史実関係をオリガに教えたところ、彼女も興味深そうにしていて、お互い顔を見合わせて笑ってしまった。


史実では叶わなかった恋が、ハッピーエンドを迎えるのだろうか?


頑張れバッテンベルク!


会議はまだ継続中だが、主に英米間における意見の調整に手間取っていて、なかなか進行しない。

イギリスが希望する最善の決着案は、保有枠は対米10割を確保するか、若しくは建造途中で全艦未完成のキング・ジョージ5世級戦艦を、全艦完成したものと認めてもらい、劣勢が確定しそうな対米比をせめて最新鋭艦で補いたいという、いわば自分勝手な主張だが、アメリカ側は誰も聞く耳を持っていない。


そんな状況で周囲を見渡すと、フランス代表団の顔色が悪いので、どうしたんだろうと探りを入れたら、「何でイタリアなんぞと同格扱いされねばならぬのだ!」とご立腹らしい。


ああ確かにね、、、ナポレオンが活躍していた時期は、イギリスと海上覇権を争ったくらいの海軍有力国だったのに、新興国で自分の子分程度に思っていたアメリカは気付いたら遥か高みに達しているし、黄色人種の日本にまで抜かれる始末で、最後はイタリアと同格扱いされるなんて、誇り高いフランス人から見たら耐えられない扱いだろう。


だけどそれが現実だから、仕方ないと思うよ。

なんと言うか…落ちぶれた元・大富豪みたいな感じがして、やるせない気持ちになりそうだけれど。


しかし、フランスが本当にやるせないのは、海軍だけでなく、国全体がイギリスに追随する以外の道がなくなったことだろう。


ナポレオンが見たら、きっと泣くに違いない。


そういえば残る一カ国、イタリア代表団は……ああいたいた。


んん?随分上機嫌だな?五大国の一つにカウントしてもらって喜んでいるようにしか見えないぞ。


つい最近まで、独露両国が上位に君臨していたからな。嬉しくてたまらんのだろう。

しかし、これからどの国と組むかで国家の命運は大きく変わるだろうが、そんなに余裕たっぷりな感じで大丈夫なのか?


しかし今は元気そうだから、放置しても大丈夫だ。


結果として、会議はもめに揉めたが、イギリスは妥協せざるを得ず、最終的な落とし所としては、1万トン以上の戦艦、巡洋戦艦、空母の合計保有枠は下記のように決着した。


アメリカ 60万トン


イギリス 48万トン


日本   36万トン 


フランス 18万トン 


イタリア 18万トン


以上のような条件で、1922年2月28日、東京海軍軍縮条約は批准された。

各国の保有枠そのものは、史実よりも小さな数字となった。

史実では戦艦・巡洋戦艦と空母はそれぞれ別枠で保有量が決まり、最終的に戦艦と空母を合わせて英米が共に約65万トンで、日本が38万トンで決着したはずだから。


今回の米:英:日:仏:伊の比率は、10:8:6:3:3と定められ、今後保有枠を埋めたり、旧型艦と置き換えるため新規で建造される艦の1隻当たりの上限排水量は3万5000トン、主砲口径は16インチ(約40センチ)までと決着した。


なお、現実問題としては、16インチ砲搭載戦艦はアメリカ海軍しか保有していない状態だった。


しかし一番のポイントは、各国は保有枠内であれば艦種の選択は自由とされたことだろう。

ここは国別の考え方が露骨に表面化する部分だからだ。


保有比率は、英米比を除けば概ね史実に近いが、結果として日本を除く各国、特にアメリカは建造中の戦艦と巡洋戦艦を大量に廃棄しなくてはならなくなったし、イギリスも竣工間近まで建造が進んでいた「キング・ジョージ5世」級の6隻全艦を、涙を呑んで廃艦することになった一方、日本には交渉のベンチマークとなったために、廃棄対象となる軍艦は存在しなかったのと、日本は空母比率が極めて高いが、他国は戦艦によって保有枠を使い切っており、もう空母建造枠が残っていなかったことが最大の違いだった。


これで1万トン以上の空母は、日本海軍しか保有していないことになるが、アメリカはそこまで気にしていない。

というか、戦艦至上主義、いわゆる大艦巨砲主義に意識が集中している状況だから、日本の戦艦比率が低い事を見て、逆にアメリカはしてやったりと密かにほくそ笑んでいるだろう。


ユトランド冲海戦の結果が鮮烈だったから、他国、特に現地にいなかったアメリカは戦艦こそ最重要だと誤認してしまったわけだな。



ところで…史実における「ワシントン海軍軍縮条約」では、日米の間で主力艦の保有比率を巡って激しい駆け引きが行われたことはご存知だろう。

日本側は当初、対米7割を要求するもののアメリカ側はこれを受け入れず、最終的に対米6割で我慢せざるを得なくなった。

その後、日本で勃発したのが「統帥権干犯問題」で、以前も触れたが「政治家がワシらに無断で勝手に条約を結ぶとはけしからん!」と、大騒ぎになった。


だが、そのことを授業などで知った時に、皆さんは不思議に思わなかっただろうか?

どうして対米7割ならOKで、6割だとNGなのか?と。


戦争とは、結局のところ数が一番大きな要素で、大が小に勝つのは当たり前で、寡兵が大軍に勝つのは異常と言ってもいいだろう。


彼ら日本海軍軍人の言葉を要約すると、対米7割ならアメリカに勝てるけれど、6割だと負けるという意味だが、どんな計算をしたらそんな結論に至るんだ?と思うだろう。


だが、これは日本側が勝手に考えていただけではない。

相手のアメリカ側でも同じように考えていたという点は大変に重要な事実だ。


それはこういうことだ。


第一次世界大戦の結果、ドイツ領だったパラオなどの南洋諸島は日本の勢力圏となった。

パラオのすぐ西側はアメリカの植民地フィリピンだ。


日米が開戦した場合、日本海軍は必ずやフィリピンを占領しようとするだろう。

これに対してアメリカ軍はこれを防ぐため、長躯して艦隊をフィリピンへ派遣する。

だが、「距離の暴虐」はアメリカにとってもいかんともし難く、日本側潜水艦の攻撃や水雷戦隊の夜襲によって漸減していくだろう。


フィリピン沖に到達する頃には日米の戦力比は無くなっていて、互角の数量で戦わねばならない。その条件ではアメリカ側が著しく不利だから、覆すためには6割以下に抑え込まねばならないと考えたのだ。


つまり、日本海軍とは精強無比であり、同数で戦っては勝ち目がない。

それほど世界から恐れられた組織であったというのが結論となる。


まあとにかく何れにしても、今後は「海軍休日」と呼ばれる時代に突入する。

日本としては、対米6割の主力艦比率は確保できたし、日英同盟が存在するのが本当に大きい要素で、両国を合わせればアメリカを凌駕する戦力を確保できた。


また、将来は大型輸送艦を護衛空母に改装したら、航空戦力は飛躍的に増大するだろう。


そして、これをイギリス側から見たら、日本との同盟関係が無くなれば、大英帝国の破滅に繋がるという事実に、彼らも初めて気付いたみたいだ。


ふふふ、それがこの世界に来てからの俺が、最初から狙っていたことだったから思うツボだ。


日英同盟においての受益者、つまり同盟相手より格下で、同盟を結ぶメリットがより大きいのは、これまで日本側だったのは事実だが、将来振り返ってみたら、この関係性が逆転した、と言われることになるターニングポイントとして、今回の会議は位置付けられるだろう。


事実、イギリスはこれ以降、日本に対して擦り寄るかのごとく、先進技術の供与を積極的に行うようになってきた。

一例としては陸軍関連だと新型戦車の駆動装置、エンジン技術といったものだし、海軍関係ではタービン技術やソナー関連に電信関連、砲熕技術と枚挙にいとまがない感じだ。


そしてこの流れは止まらず、将来的には航空機のエンジン技術や船舶用タービン技術、果てはレーダー技術までもが、日本に技術供与されていくことになり、これらを利用して帝国陸海軍は更に強力な装備を充実させていくことになる。


アメリカはもちろん、同盟国のイギリスを含めて他国は気付いていないだろうが、航空機の性能と搭載する魚雷・爆弾の破壊力は今後飛躍的に向上する。


他国が慌てて空母戦力を整備する頃には、我が国は遥か先を走っている格好だ。


そして第二次世界大戦が始まったら、どこが敵となろうが海軍航空隊は正規空母については1隻当たり3航空隊制としよう。


これは1隻の空母に対して、搭載する航空隊を常時3セット分用意しておくという意味だ。

航空戦の弱点は機体と搭乗員の損耗が激しいことだが、これなら母艦が沈められない限り長期にわたって戦い続けることが可能となるし、後方で休養を取って欠員も補充する余裕が出るから練度も維持できるし一石二鳥だ。


そうすれば現実には4隻の空母しか保有していなくても、12隻分の運用が可能となるから効果は絶大だ。

アメリカと戦うのは望まないが、舐められないだけの軍備は必要だし即応体制は維持しよう。

そしてもし、彼らの方が戦いを望むならイギリスを助けて戦うまでだ。


史実においては、イギリスはアメリカからの借金もあった関係で、ワシントン海軍軍縮条約に際して同時に結ばれた四カ国条約批准を期に日英同盟は解消されたが、今回はまるで違う結果になったな。


イギリスは日本に対しても同程度の借金が有るから当然かな。


会議が終わった後の話だが、本当にウラジオストクまでマリアに会いに行ったマウントバッテンは、無事に彼女を口説き落としてイギリスに連れ帰ったのだが、帰路にマリアと一緒に、俺とオリガに挨拶するために立ち寄ってくれた。


「マリアから聞きましたが、本当に命の危険があったのですね!

愛するマリアが命を繋ぐことが出来たのは、コノエ様のおかげです!

これからは、コノエ様を兄として、恩人として敬いますので、どうぞお導きください!!」


と、土下座でもするんじゃないかと思うような勢いで言われた。


お、おう。こちらこそよろしくな。と言ったものの、なんか不思議な縁を感じたりもした。

これから彼とは、長い付き合いになりそうな予感がするが、とにかく浮気なんてせずに、マリア一筋に愛するんだな。


「きっと君はマリアが相手だったら、満足して浮気などしないのだろう?

したら怒るからな!

相手が男でもダメだぞ!」


と脅しておいたが、俺の横でオリガが笑っていた。


こうして、東京海軍軍縮会議は終了し、国際的な軍事バランスが確定した。


しかし軍備には制限がかかったが、陸海軍の体制は旧態依然のままで、悪く言えば前近代的だと言えるし、完全な文民(シビリアン)統制(コントロール )には程遠い状況だ。

そこで続いて行った事は、かねてからの懸案事項だった陸海軍の上位となる統合部門の設立だ。

軍の指揮命令系統と名称の大幅変更を行った。


まず陸軍大臣と海軍大臣という役職を廃し、新たに国防大臣のポストを新設した上で、国防大臣の資格は文民に限るとした制限を付けた。

これは相当以前に大日本帝国憲法のところで紹介した徳川綱吉の考案したシステムである側用人にヒントを得たもので、側用人に相当するのが国防大臣で、軍部の意見は直接総理大臣には届かない仕組みになった。


史実の日本が敗戦に至るまで実現できなかった文民統制が、無理やりだが完成したということになる。


国防大臣は、こちらは陸海軍の参謀本部から選抜したメンバーで構成され、新設された「統合作戦本部」を管轄して、陸海軍を統制するものと定められた。

そして陸海軍のトップは作戦部長へと名称が変更された。


人事権については、統合作戦本部長の人事権は国防大臣にあり、国防大臣の人事権は総理大臣にあると確定した。

つまり、内閣の意向に添った人物を統合作戦本部長に任命できるから、ますます軍部の意見は総理まで届かなくなる。


同時に長州による「軍閥」と化していた人事制度も改め、出身地を考慮しない考課制度に改めた。


更に陸海軍に対する監視・警察組織として憲兵隊を刷新し、憲兵総監を長とする警備組織も整備して権威的には陸海軍に並ぶものとした。

これにより日本帝国陸海軍の組織図は、下記の通りとなった。


   内閣総理大臣

      ↓

   国防大臣(文民)

      ↓

   統合作戦本部長(軍人)

      ↓

   陸・海軍作戦部長・並びに憲兵総監

      ↓

   陸海軍実戦部隊


という命令系統が確定した。


そして初代国防大臣にはなんと俺が指名され、統合作戦本部長は岡田啓介大将で、文麿も統合作戦本部の一員に加わった。

俺が国防大臣に指名された理由は簡単だ。

こんな危険でややこしい役職なんて誰もなりたくないから、父としては俺を指名するしかなかったのだ。


史実でこんな体制にしたら一発でクーデターに繋がるだろうし、「統帥権を干犯している!」と軍人の全員が騒ぎ出すだろうが、憲法を補完する内閣法によって内閣総理大臣の権限は飛躍的に高まっているし、保守的で邪魔な山縣は既にいない。

絶大な国民的人気と天皇陛下並びに摂政殿下からの支持、更に議会の承認があるおかげで改革を断行できた。


俺は柳沢吉保みたいに、軍部から嫌われるのだろうな。


しかし、この改革に対する反動は、翌年の『関東地震』で表面化することになる。


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