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第六十八話 周辺諸国の状況


Side:近衛高麿


1922年(大正11年)9月1日


国防大臣になったといっても、基本的に今までと仕事内容は変わらないが、より自らの責任と名前で物事を実行して行かねばならないから責任重大だ。


さて、東京海軍軍縮条約も批准されたので、ここで恒例となった「第三回世界の力比べ」をしよう。


第一次世界大戦が終結した現時点における、世界の力関係を列記して比較してみたい。

遂に日本は五大国の一員となった。

その世界の五大国は米英日仏・・・伊?だ。

日米は共に同時期に勃興し、ヨーロッパは大戦で疲弊して没落した結果、相対的な力関係に大幅な変更があった。


世界が認める最強国として躍り出たアメリカを100とすると、俺の独断と偏見による全体の力関係は下記の通りだ。


・アメリカ→100 海軍力 工業力 金融力が特に強い。


・イギリス→ 70 大戦で疲弊 日米に借金がある。


・日本  → 50 実質世界最強の陸海軍を擁する。


・フランス→ 20 大戦で疲弊 日米に借金がある。


・イタリア→ 15 味方にすると恐ろしい国。


・ドイツ → 14 潜在能力は高いが日米に借金がある。


・ソビエト→ 13 重工業地帯や油田を押さえており潜在能力は高い 虎視眈々と勢力拡大を狙う。


・ロシア → 7  日露の立場は完全に逆転 ソ連への対抗を国是とする。


以上、今更だが個人の感想であって、外交力・金融力などを総合すれば、イギリスの数値はもっと大きくなるだろうし、いまだに数値は「90」近い可能性もあるが、全体的にお疲れ気味で体力が落ちてきているのは確かだからこの数値とした。

国際的な力関係は以上のような感じとなる。


そして英独仏は、揃って仲良く借金に(まみ)れている。


中でも独仏は、かつての富豪が落ちぶれた姿そのままで、遠くからの見た目は高級そうな服を着て立派に見えても、近付いてよ~~く観察したら、あちこち擦り切れて、継ぎはぎの服を着て歩いている…みたいな感じで、その背中には哀愁が漂っている。


しかし、それもこれも自業自得だから諦めるしかないだろう。


英仏の借金は、主に第一次世界大戦遂行のために、日米からかき集めた外債によるものだ。

従って英仏は日米へ借金返済をするには、共にドイツから巻き上げた戦時賠償金を得て日米に回すことが必須となっている。


そのドイツはことのほか悲惨で、海外に有していた植民地は全て没収され、ドイツ本国の領土も削られ、天文学的賠償金も要求された。


英仏は賠償金の総額を、当初1500億マルク要求していたが1110億マルクまで減額し、ドイツは年20億マルクと輸出額の25%相当額を支払うように求め、ドイツが拒否したり、返済が滞った場合はルール工業地帯を占領するという通告を行っている。


この賠償条件が、史実と比較してどうなのか記憶にないが、ドイツにとって極めて厳しいという点においては全く変わらないだろう。


ドイツは仕方なく日米、特にアメリカから新たに借金をすることによって自国の産業を再生させ、上がった利益で英仏へ賠償金を支払うというシステム?というか関係性だ。


そして、それによりおそらく来年、大問題が発生するはずだ。

史実では英仏、特にフランスは、ドイツの借金返済が滞り始めたのを口実に、ドイツにとっての生命線であるルール工業地帯を占領した結果、ドイツ国内全域で労働者のストライキが発生。


ドイツ政府は労働者へ賃金を払うため、やむなく財政の裏付けのない通貨発行で対応したため、1年で平均物価が2万5000倍にもなる、人類が経験したことのないようなハイパーインフレに襲われる。

1923年11月のインフレ率は、年率で約3.25兆%に達したとも言われている。


この時のハイパーインフレは、令和の財務省が「お札を無軌道に刷ってしまうとハイパーインフレになります。だから、プライマリーバランスが重要で、緊縮財政という方針が正しく、政治家が財政出動すると仰るなら増税すべきです」という、いつもの常套句に用いるようなレベルを遥かに超越するものだった。


その歴史を知っていた俺は、いつもボヤいていたものだ。

「それって何%を想定して言っているの?」と。


確かに日本も史実においてハイパーインフレを経験しているが、1945年からの4年間で70倍。

狂乱物価と言われたオイルショック時で年率30%強だ。


こちらも確かに酷いけれど、ドイツの比ではない。


中でも極端な例が卵で、今年は4マルク程度だった卵10個の値段が、来年には3兆マルクになってしまった。

3兆って・・・


この貨幣価値の大暴落にまつわるエピソードは、掃いて捨てるほど存在している。


特に現金を多く持っていたお金持ち、有価証券類を大量に保有していた資産家は、価値が紙くず以下になってしまい破産する以外に道がなかった。


その一方で、商品在庫を豊富に持っている者には天国だった。


少しの時間待っていれば、とてつもない高値で販売できるのだから、笑いが止まらない。

これによって1本目を飲み終えるまで待っていたら、2本目が値上がりしてしまうからと、ビールを2本同時に買った人物が現れたり、パン一切れを買うために蔵書をすべて売り払わざるを得なかった学者がいたり、大量の札束が子供の積み木代わりになったあげく、最後は暖炉で燃やされた。

薪を買うより安かったからだ…


ドイツ国内がこんな状態では、とても賠償金を払えないからと、なんとかルール占領にストップを掛け、賠償金を減額させたのが、これから2年ほど先に交わされる「ドーズ案」であり、更にヨーロッパの相対的安定を目指して交わされたのが「ロカルノ条約」だ。


なんという歪んだ関係性だろう。


こんなにドイツを追い込んだせいで、結果としてナチスとヒトラーを誕生させる苗床となったし、新たな大戦争の原因になった。


仮に史実の日本が、1945年に都市という都市を焼かれ、原爆を二発も落とされた上に、更に史実とは比較にならないほどの天文学的な賠償金まで要求されていたとしたら、どうなっていただろう?


ナチスやヒトラーのような存在が出現しなかったと、断言できるだろうか?


第二次世界大戦の戦勝国が、過度な賠償金を要求しなかった(程度問題だが)理由が、ある程度は理解いただけるだろう。

今回は実際この通りになるかは分からないが、さほど大差ない事態に陥ると予測している。


ところで、最近ドイツとソ連が協定を結んだことが明らかとなり、周囲の国々が訝しんでいるが、これはいわゆる「ラパロ協定」だ。


この内容は、ドイツはソ連を世界に先駆けて国家承認する見返りに、ベルサイユ条約で禁止されているドイツ軍の演習と訓練を、ソ連領内で秘密裏に行わせてもらうことを指す。


つまりドイツは、英仏に復讐するために着々と復活するタイミングを狙っていて、それはヒトラーの登場でより加速するだろうという、未来からの視点で見たら自明と言える動きをしている。


それはともかく、現状においては日本の国力はどんどん上がってきているし、世界に対する影響力も無視出来ないものになって来つつあるが、ついでに最近全く触れていない日本周辺の状況についても簡単に説明しておこう。


・ロシア→日本から見ると、ソ連に対する防壁 国家体制の構築を急ぐ。


・東パレスチナ→日本から見ると、カネヅル こちらも国家体制の構築を急ぐ。


・英領朝鮮→民衆暴動が収まらず、混沌とした状況 朝鮮総督は二人連続して暗殺されている。


・英領満洲→張作霖・張学良親子との調整関係は終了し、激しい戦いになりつつある。


・中国大陸→既に毛沢東も蒋介石も死亡 内戦は激しさを増し、混沌とした状況は収まらず 統一出来るかも不明。


・仏印→ウィルソンの民族自決提案の効力というか、毒がじわじわ浸透しつつある状況。


・インド亜大陸→独立の機運が芽生えていて、これが成れば実質的に大英帝国は終了する。


イギリスは、世界各地に点在する植民地を統治しているが、全体的に見て、その経営実態は芳しいものではない。

極端に言ってしまえば、日本のように「投資してから回収」という順番を踏めば良かったのかもしれないが、とにかく搾取・抑圧・冷遇の三点セットで植民地を経営しており、その非効率性と相まって民衆の反発も大きなものになりつつあって、植民地を維持するメリットが年々薄れていたのは事実だった。


一方で日本の台湾統治に対するやり方について、俺は以前批判したが、イギリスも日本のように植民地として捉えるのではなく、海外の新領土として本国と同じように扱うことが出来れば、もしかしたら違う結果になっていたかもしれない。


違うやり方とは、まず最初の段階で教育に力を入れるのはもちろん、本国並みの巨額の資本を投下してインフラを整えたり、優秀な人材を投入して社会体制を整えるなどだ。


また「同化政策」で、植民地の人間が本国人と同じ名前を名乗るのを許して、本国での就職や活動をしやすくしたり、本国への移住や留学も可能にしたり、本国在住の植民地人に選挙権を与えるなどだ。

これらの政策は、史実において実際に日本が台湾統治の際に用いた手法だが、これ自身も決して褒められたものではないだろうが、やらないよりは遥かにマシだっただろう。

つまり、日本人が台湾人へ偉そうに振舞ったり、恩着せがましい態度を取るのはご法度なのだ。


しかしイギリスは、インドを例に挙げると、インドから搾取し続ける過程で、それに反発するインド民衆を弾圧するための差別法を次々と制定した。


たとえば、1878年に発布された「土着語出版法」でインド人の出版と言論の自由を圧殺し、インド人の武器所持を禁じる「武器取締法」も制定した。

また1883年には司法上の差別をなくし、インド人判事がイギリス人を裁けるようにした法案が、イギリス人団体の反対で廃案になった。


これらは、イギリス側のインド人に対する蔑視の表れであるとして激しい反発を招き、1883年のバネルジーらが指導する全インド国民協議会が結成されるきっかけとなった。


現実問題としてイギリスは、他地域でも植民地は植民地らしく扱っていたから、独立運動や反英暴動も激しくなっていった。

朝鮮半島など保有しているだけで大赤字であり、治安が悪化していることもあって、イギリス本国から赴任する総督のなり手を探すのも一苦労というありさまだった。


満洲も同様で、馬賊との争いが激しくて、収益を上げるどころではなくなっている。


そんな中にあって、インド亜大陸だけは、イギリスにとっては最後の桃源郷と言ってよかった。

イギリスと言えば紅茶だろうが、その生産地はどこか?

初期には中国やジャワ近辺からの輸入に頼っていたが、19世紀以降はアッサムやダージリンといったインド地方が中心地となった。


肥沃な土地を利用した香辛料や綿花、特に綿布などの産品の収益も莫大だったし、アヘンを大量に作らせて清へバラ撒くような外道も平気で行った。


昔は「セポイの反乱」と呼ばれていた、様々な階層の人々が参加した「インド大反乱」などどこ吹く風で、ムガール帝国は潰された。

統治も巧妙で、ヒンズー教とイスラム教の対立を煽ったり、インドのカースト制度を利用し、マハラジャを通して民衆を支配し効果を上げた部分もあった。


早い話が、赤字続きの植民地経営は、インドの黒字でなんとか維持できていたが、インドが独立してしまえば他の植民地を保有するメリットが無くなってしまう。


大英帝国が終わるとはそういう意味だ。


うーん。10年前と比べて激変しているとしか表現のしようがないな。

それにしても俺の影響力は世界史にまで及んでいるな。

人類に対する責任は重大だ。


実は既に台湾に対しては、日本国内と同様に、25歳以上の男女全員に選挙権を与えることを検討している。

現状では史実と同じく、”台湾在住の日本人も含めて”選挙権が無い状態だから、第一段階として選挙制度を整えて自治が出来るようにしていけば、少しずつ段階的に日本が撤退しても問題ないだろう。

多分そうなるまでに10年以上かかるかもしれないが、まず日本が世界に範を示す意味でも必要だろう。


家庭内の話をすると、この春には長女が生まれて、みわ子と名付けた。


オリガに似た美人さんだが、ここで俺たちは、初孫をまだニコライさん夫妻に見せていなかったので、ロシア国内と東パレスチナの様子も気になったし、アンソニーにお願いしたいこともあったので、仕事は忙しかったのだが、ちょうど1年後には関東大震災となるこのタイミングで思い切って訪問してみた。


ニコライさん夫婦は大変な喜びようで、初孫たちにメロメロになったし大歓迎してくれたが、俺はいまだにこの人が義父というのがちょっと信じられないのだが。

それに俺の子はあのヴィクトリア女王の血を引いているのだが、それもまた信じがたい事実だ。

アレクセイ陛下も今のところ元気で、結婚して無事に後継者たる男子が2名生まれていたから、何とか国家体制は維持し続けられるだろう。

彦麿も元気そのもので、新しいロシアの国づくりに協力できるのが楽しくて仕方ないらしい。

いや、本当に良かった。


オリガの妹達もそれぞれ嫁いでいる。

次女のタチアナは、同じく革命を生き残ったロシア貴族と結ばれたし、ご存知のように三女マリアはイギリスのマウントバッテンの元へ嫁いだ。


そして四女アナスタシアは、なんと彦麿と結構いい仲になっていて驚いた。

彦麿も18歳だし、アナスタシアも21歳だから、早過ぎるということもないだろうから俺は賛成しておいた。

それにしても…ロマノフ家との縁が強まる一方だな。

この調子だと、間違いなく彦麿はこの地に骨を埋めることになるだろう。


ロシアの国力も順調に高まって来ているし、人口もソ連からの脱出者が増えてきており、シベリア開拓とウラジオストク周辺での産業育成も行っていて、国力は急速に回復中だ。

ソ連との小競り合いは日常茶飯事だが、これも白軍から正式にロシア国防軍へと再編された陸軍が頑張っているから大きな問題となっていない。

露ソ両国ともに、相手の首都を目指して進撃する力は現段階では持っていないから、当分の間は膠着状態が継続するだろう。


次にアンソニーを尋ねて、ナホトカまで行ってみたのだが、ウラジオストクからナホトカまでは道路も整備されていて車で2時間程度で到着したから、本当に近いと感じる。

こちらの人口も順調に増えていて、既に70万人を超えているし、これからもソ連領内から逃れるユダヤ人が続々と移住してくるみたいで、このペースだと10年以内には200万人くらいにはなるだろう。

この人数は、ソ連領内に住むユダヤ人の7割前後がこの地にやってくることを意味する。


史実では当初、ソ連の指導部はロシア帝国に対するアンチテーゼの意味もあって、ユダヤ人を迫害することはなかったが、結局それも長くは続かない。

1948年以降、体制が固まり、国際的な地位が安定すると、再び迫害に転じるようになる。


よって「将来どうなるか不透明だから、逃げやすい今のうちに逃げるのが賢明だろう」とアンソニーにも伝えておいた。


ナホトカ及び周辺の街では、住宅建設や港湾設備、農地の開拓に酪農産業といった基盤づくりも盛んに行われている。

将来、ヒトラーが台頭してきたら、俺は彼らに警告を発するつもりだし、そうなれば最大600万人以上のユダヤ人が移住してくるかもしれないが、そんなことはまだ誰も予想していないだろう。

最終的には自然増も含め、1000万人規模の国になる可能性はあるものの、居住地もそうだが食料供給としての農地があるのか少し気になるな。


台湾のような温暖な土地と違って、冬の間は農業がほぼ出来ないから、その期間の食料供給ネットワーク構築も急務だ。

そして多分だが、日本にも多数のユダヤ人がやってくるだろうから、そういった人たちを受け入れる事態も想定しておこう。


その際の脱出ルートは、国際連盟を通じて手配しなくてはいけないだろうし、東パレスチナまでの移動手段も考えておかねばならないな。


人の移動という点では、第二次大戦後に「大東亜共栄圏」内から日本国内へ引き上げた人数は、軍民合計で600万人以上だったはずで、日本の船舶はあらかた米軍に撃沈されており、わずかに残った軍艦と、米軍から借りた200隻の船舶で数年かけて実行したはずだが、距離もさることながら、もっと短時間で行わねばならないから、船舶の数は5倍は必要かもしれない。


いや、ユダヤ人の前に、ウクライナ問題もあったな。

ホロドモール(人為的飢餓)が始まったら、最大1000万人規模の国民を、今度はロシアに向けて脱出させなくてはならなくなるぞ。


知らなかったら気にならないが、俺は史実を知っているだけに無視するなんてできない。

だが、当たり前の話として、ソ連はシベリア鉄道を使わせてはくれないだろうから、海路でしか移動できない。

実際スターリンがどう動くか分からないが、今から準備だけでもしておこう。


ともかく、東パレスチナとロシアとの交流も、想像以上に活発に行われていて、正直なところ驚いた。

これはロシアのアレクセイ陛下が、東パレスチナに対して、過去のユダヤ人に対する残虐行為を正式に謝罪したためだ。


後で聞いた話だと、アレクセイ陛下の側近となった彦麿の助言に基づく謝罪だそうだ。

確かに両国の関係をリセットし、再出発するためには正式な謝罪は必要だっただろう。

彦麿の提言を採用し、謝罪したアレクセイ陛下の決断は立派だし、そしてそれを受け入れたユダヤ人たちも立派だと思う。


過去の恨みを引きずり続けたところで意味は無いし、希望ある未来は開かれない。


どこかの国の女性大統領のように、「被害者と加害者の関係は、千年たっても変わらない」などと言い始めたら末代までの因縁になってしまうし、両国が揉めて喜ぶのはソ連だけだ。


ジェイコブ・シフは2年前に亡くなったが「ユダヤの民は、ロシアとの確執は忘れて前に進むことが出来るでしょう」と最後に言っていたのを思い出す。

本当にその通りになったのだと嬉しくなったし、彼はユダヤ人の指導者ではなかったが、その影響力は大きかったのだと改めて感じた。


これで両国は共に発展出来るだろうし、日本がこれ以上手助けしなくても大丈夫だろう。

俺はアンソニーとも会談したのだが、その際に災害時の日本への低利融資の依頼を行った。

そしてその規模も、最大10億円であると伝えておいた。


アンソニーとしては、日本では問題など何も起こっていないし、事件も戦争もないこの時期に、なぜ俺がそんなことを言い出すのか相当疑問に思っていたみたいだが、「地震と津波に風水害、火山噴火は日本文化の一部であり、火事と喧嘩は江戸の華なんだ」と言ったら、何となく理解してくれたみたいだ。


本当に理解したかどうかは知らないが。


とは言え、俺個人の依頼ではなく、日本政府からの正式依頼だと思って欲しいと伝えたので、いつでも資金の融通はするし、恩返しをする絶好の機会だから金利もいらないと言ってくれた。

無金利、無担保はマズイと思うので、何かしらのイロは付けるつもりだが本当に助かる。


これで関東大震災からの復興と震災恐慌、そしてその影響が大きかった昭和金融恐慌には対処できる見込みが立った。


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― 新着の感想 ―
[一言] 「被害者と加害者の関係は千年たっても変わらない」、そうですね、元寇は元の属国ではなく同盟国による船の用意がなければあり得ない国難でしたからね。被害者はいつまでも半島を恨むでしょうね。
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