春休みの憂鬱(アニメを見つつ)
駄文を撒き散らすが聞いてほしい。
私はとあるアニメを見た。青春を題材とした素晴らしい作品だった。作画はもちろんのこと、キャラクターの造詣の深さや、それぞれが抱えている問題を解決したり共有したり励ましたり慰めたり……そんなストーリーがすごく良い。
良い!すごく良い!
登場人物たちは皆やりたいことがある。だけど、やりたいことを実際にやってみるのはすごく難しい。だから人一倍悩むし、人一倍努力する。それでも目標に届かないことなんてざらだった。それでも、登場人物たちは悩んだことも努力したこともすべて汲み取って次の目標へ……明日へ歩みだしていくのだ。
良い!すごく良い!
そうだ、青春ってこういうことだ。必ずやってくる明日に対して、自分なりの精一杯をぶつけるのが青春なんだ!
(ふと自分を振り返って)
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!
正直見ていられなかった。名作だから完走は出来たものの、すべてがコンプレックスを刺激して痛々しかった。
登場人物たちが自らの青春を輝かせているのが眩しい、目を開けられない。。セリフがキラキラしている、ナイフの刃先並みにキラキラしていて痛い。これが言葉のナイフかハハハハハ……
何もやってきていないことを悔いた。
何も誇れることをしていないのを恥じた。
自分の周りに誰もいないのが侘しかった。
そうだ、私はこういう奴だ。アニメの中のキャラクターが精一杯頑張っているのを、ソシャゲを周回しつつパソコンでちらちら見るだけの奴なんだ。
いったいどれだけ生産性のないことをしてきたのだ私は。
思えばなろうのアカウントを作った理由は「何か学生生活でやり抜きたかった」からではないか。しかし、一年の間に投稿できた作品は四つか五つ程度。しかもすべてが短編だ。
本当にやりたかった連載作品はプロットすら完成していない。冬休み以降手を付けていないからだ。
私はテストがあるからと、アニメを見るのに忙しいからと、ありとあらゆる言い訳を使ってサボタージュした。
その結果がこのザマだ。
青春系アニメを見て鬱になり「ああそうだこれはネタになる」と自らの醜態を衆目に曝すのだ。
ああ、もうだめだ。おしまいだ。
さっさと寝よう。
そして私はまた「夜遅いから」と言い訳をしてパソコンを閉じる。
つくづくダメな奴だなと思う。
春休みはあと一か月。