あいだ
こぽこぽこぽこぽこぽこぽこぽこぽこぽ
沈む
沈む
まるで
川に投げられた石のように
まるで
重い
とても
そう、とても
吸い込まれる感覚に
いつしかのみこまれていった
空気があるのかもわからない
ただ
弛緩している気がした
そう、なんとなく
そんな気がした
ふと、遠い感覚がした
遠いのは
なぜだろう?
出口のない迷路のようで
まるで捕らわれたウサギよう
・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・さい。」
「・・・・・。」
「おき・・・・。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
排水される感覚とともに
空気を取り戻した・・・・
・・・・・気がした
「僕はねー。紅茶はあまいミルクティーしか認めてないんだ。」
そんな声が聞こえた。
「あのさ、だから俺はストレートが好きだっていってるだろ!」
そんな声も聞こえた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それからしばらくして、声が聞こえなくなり。
隆哉は記憶の底に幻と散った。
その物語はそこで終わり。
そして、その記憶は記録されることなく。
カタチを保たずにその世界を終えた。
山はあった、谷もあった。
これからさきはどんな景色が待ち構えているのだろうか?
やがて音は消え去り、なにもないという映像が頭に垂れ流される。
正直死にたい気分だった。
それでも踏みとどまったのは神のきまぐれかそれとも意外にも強い己の生への欲求か?
沈む感覚の中で僕は祈りをささげた。