D.B. immune
29888.678119
Point σ Sector φ♯175
ラインの構築を開始。エラー221
このコンテンツは表示されません
規格外申告
測定中
完了
再起動
*****************************************
*****************************************
きっと世界は欺瞞に満ちている。
だから考えることをやめた。
なぜかって?それは無意味だからさ。
無意味なことを無意味にやってもしかたないだろう?
結局なにをやっても同じ結果が出るかもしれないのに
がんばって何になる?
がむしゃらに生きて何が残る?
それで本当に何かをなせるのか?
それで本当に幸せなのか?
君の未来は確実に明るいのか?
わからないだろう?
そう、わからないんだ。
不確実性。
人は恐怖する。
次に何が起こるのかわからないからだ。
そしてそれは道であるからだ。
そう、未知であるためだ。
では、どうすればよいのか?
きっと昔の偉い人は言う。
「だからこそ超人にならなければならない」と。
*****************************************
隆哉は世界に生まれる。新しい世界だ。
ここは時間も空間も制限がなく無限大だ。
生まれおちる前に彼には重大なことを伝えなければならない。
そう、彼にはメッセンジャーになってもらうのだ。
彼は選ばれた。それは気まぐれかもしれない。
彼は選ばれた。それは幸福ではないかもしれない。
でも、彼は選ばれた。
それが結果であり歪むことのないただ一つの事実。
生まれる前の彼に干渉をする。
ATGCGTTGCGATATTGCGAAACGTT
GGTACTATGCTTGDTCGTCCGCTAG
TAGCTGATCCCBAGTCCTTCGATGG
CTAGTCGATCGGGGCTTTACATAGA
CACTAGCTGAAACTGATCGTCGTAG
CTGCTGAAACTGGCTGTCGTAGCTC
GTTGGCTGCGTTACGTGATATGCAA
CCTGTCGTGTCGTCAGTCAGTACGA
TGACTAGCTAGCCATACGGACAAAG
TAGATCCCCATGACTAGACTA
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
*****************************************
時間を戻す。そして始める。それが本来のあるべき姿。
隆哉は目を覚ました。
8畳ほどの部屋で窓があり、白いカーテンから透けて光が差し込んでくる。
天井を見る。ただ天井を見る。
その白い天井はどこにも記憶に存在していなかった。
手を動かしてみる。
・・・動いた。
足を動かしてみる。
・・・動いた。
声を発してみる。
「・・・うぁ」
起き上がる。
隆哉は改めて辺りを見回した。
白い、そして鼻につく潮の香り。
ああ、ここはどこかのホテルだろうか?
窓まで移動する。
外は海が見える。
ビーチだ。
白い砂浜。
静かだ。
波の音を聞きながら隆哉は考えた?
「僕は誰だ?」
どう考えてもわからない。
記憶がないのだ。
一つわかるのは僕は月を恐れ、そして懐かしい気がした。
考えていても仕方がないと隆哉は外に出る。
どこまでも白い砂浜を歩く。
「僕は誰?何でここにいるの?ここはどこ?」
海に向かって叫んでみた。
ざざーん。ざざーん。ざぶーん。
「・・・」
ざざーん。ざざーん。ざぶーん。
隆哉は空に向かって叫んだ。
「僕は誰だー?!!!」
「・・・・隆哉」
どこからか声がした。
「ここはどこだーー?!!!」
「・・・・・・レスターバ」
「なぜ僕はここにいる?!」
「・・・・・・・この世界をつくりかえるため」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・そう、か」
「・・・・そうだ」
「でも、どうやって?」
「君には力を与えた」
「どんな力」
「神の代行としての力だ」
「それは何ができる?」
「無論全てだ」
「・・・・なぜ、僕が?」
「選ばれたからだ」
「なぜ、僕が選ばれた?」
「・・・・・・・・・」
「ねえ、なんで?」
「・・・・・・・」
そしてその存在の気配は消えた。
正直なところどうしたらよいのかわからなかった。
けれど何もわからない僕は、先ほど何も詳細がわからないやつから
与えられた課題しかない。
だから言われた通りにすることにした。
「須く光にかえりたまえ」
そして世界は色を失い無色の光になった。
隆哉は望むものを創造し、世界のカタチをつくる。
そして。彼は確かに言った。
「産めよ。増やせよ」
そこで干渉が始まった。
世界の干渉だ。
世界と言う名の一つのエネルギー体。
そのエネルギー体が隆哉に干渉してくる。
それはまるで意思を持つかのように隆哉の精神を浸食する。
「・・われはかみのだいこうしゃ」
隆哉は世界のエネルギーを吸収し、光に変換。
そしてそのエネルギーを望みのカタチにしていく。
そしてすべての世界のエネルギーを変換し終えて、達哉は笑う。
「・・・これでわれのしょくむもたっせいされた」
隆哉は勝利宣言を行った。
「われはかみのだいこうしゃ。われにさからうはたいざい」
世界の果てで神は笑う。
「よくやった道化。それでこそワガシモベ」
そして世界はまた動き始めた。