うらない
あなた、占って差し上げましょう。
私とても当たる占い師なんですよ。
何を占いますか?
何も占わなくていいとおっしゃいますか!
めっちゃ当たるのに?
本気ですか!!
聞かないと損ですよ?
もったいないですよ!
せっかくのチャンスなんですよ?
大成功するきっかけがあるのに!
何で聞かないんですか!
聞いてくださいよ!!
そうですか、残念です。
どうも僕は占い師に向かないな。
ぜんぜんお客さんが来ない。
ばっちり当たる自信はあるのにな。
そもそもぜんぜん当たらないやつのところばかり人が行くんだ。
何でかな。
よし、自分を占ってみよう。
じゃッじゃッじゃッ
…ああ、だめだ。
自分は占っちゃ、いけないんだよ。
まあ、いいや。
今日はもう、店じまいしよう。
僕は占いの館を出た。
家に帰って、お風呂に入って、湯上りにテレビを見ると。
!!!
なんと僕の働いている、占いの館が火事!!
うわあ、早めに帰って、良かった…。
自分占わなくて、良かったよ…。
良かった、よ…ね?