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第一話 帰る準備

新しい章が始まります。

レティシアが俺のメイドとなって数日経ち、俺は荷物をどんどん『無限収納』に放り込んでいった。


「それではそろそろ帰るか。レティシアも準備してくれ」

「畏まりました。では、準備をしに参ります」

「・・・そこまで畏まらなくて良いってのに」


部屋を出て行くレティシアを見送ると、俺はボソリと呟いた。


《けど、いまだに信じられないっスよ。主人殿が元・男なんて》

「まぁ、普通は信じられないよな」


そう、俺は自分が転生者である事をクロ達に伝えていた。


《けど、あの嬢ちゃんの反応は驚いたっスね》

「ああ、まさか隷属化する事を望んでくるとはな」


その圧が凄すぎてつい、それを受け入れてしまい、レティシアも俺の支配下に入ってしまった。


「なんとか奴隷並みの条件は拒否したが・・・」

《主人殿も苦労してるっスねぇ・・・》

「ただいま戻りました。・・・って、どうしましたかご主人様?」


俺とクロが二人・・・一人と一匹で溜息を吐いていると、レティシアが戻ってきた。


「いや、何でもない。・・・それよりも、そんな畏まらなくて良いって言ってるだろ。どうしてもダメなら、これは命令だ」

「・・・命令なら仕方ないね。けど、締める場所は締めるよ?」

「ああ、もちろんだ。それで良い」


レティシアはやれやれと言ったように肩を竦めた。


「あ、そう言えばエリシア。エリシアが断ってた学院でのエリシアの側仕え、私がやることになったから」

「えっ!マジ?」

「うん、私の方がエリシアも気楽に過ごせるかと思ったし」


そこまで言ってレティシアは顔を背けて頬を赤くしながら呟いた。


「それに、エリシアの側に居たいし」


・・・『聞き耳』スキルのせいでレティシアの独り言もしっかり聞き取ってしまい、俺は一人だけ気不味くなってしまった。


(絶対にバレないようにしよう)


俺はレティシアの独り言を聞いてしまった事を気付かれないようにしようと思うのだった。



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