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第十一話 さようなら、盗賊達

《・・・なあ》


カポカポと蹄を鳴らしながら歩いていたロウキーが声をかけてきた。


「如何した?ロウキー」

《いや、これで良かったのか気になってな》

「何が?」


要領を得ないロウキーに俺は首を傾げた。ロウキーは俺の反応を見て溜息を吐いた。・・・ロバも溜息が吐けるんだな。


《何がって、盗賊達のことだ。無力化せずに放ったらかしで良いのかってことだよ》

「ああ、それは大丈夫だよ」

《主人殿が言ってるんだから大丈夫っスよ》

《なら良いが・・・》


俺はロウキーに答えながら数時間前のことを思い出していた。









◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆









数時間前・・・


「迷惑かけたな、嬢ちゃん」

「ええ、いきなり襲われたり三人分の治療をさせられたり・・・貴方達は一体何がしたかったんですか?」

「「「・・・」」」


俺が笑顔で毒を吐くと、盗賊三人は目を白黒させていた。


「冗談ですよ」


「ウフフ」と笑うと盗賊三人は少し引き気味に返事をした。解せぬ。


「・・・それじゃあ、私はそろそろ行きますね」

「あ、ああ。じゃあな」


俺はロウキーに跨ろうとしながら盗賊達に別れの言葉を言って、別れたのだった。








◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



《・・・まぁ、もう少ししたら村が見えてくるぞ》

「お、そうか。なら口調もそろそろ直しましょうか」

《主人殿は本当に猫被りが上手っスよね》

「酷い言い様ですね。これはお仕置きが・・・」

《すみませんでしたっスー!!!》


俺が少し睨むと、クロは大慌てで謝罪してきた。


《本当に賑やかな奴らだな・・・。おい、村が見えてきたぞ》


俺がクロを激しくモフっていると、ロウキーが声をかけてきた。


(夜になる前に到着出来て良かったな)


俺は夕焼けに染まり始めた空を見上げながら思うのだった。

クロ《いい加減モフるのは止めるっスー!》

エリシア「あ、ごめん」

ロウキー(やれやれだぜ・・・)

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― 新着の感想 ―
[気になる点] いや盗賊見逃すなよ。て言いたい 流石に盗賊を見逃すのはダメでは?
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