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幕間 黒狼の呟き

「すぅ・・・すぅ・・・」

《・・・本当によく寝ているな》


オレは主人殿の寝顔を見ながら呟いた。

最初は死にたくない。ただそれだけの考えで人間に尻尾を振っていたが、いつからか、主人殿には本当に忠誠を誓っていた。


本当に、主人殿は不思議な人間だ。貴族なのにまるで平民のようで、女なのに男のような感性で、そして・・・


《年不相応の思考能力を持っている、か・・・。まるで、中に別の人間が入っているような・・・》


オレはそこまで考えて《あり得ないな》と首を振り、オレ自身の考えを否定した。


ガササッ


《ニンゲンノニオイ・・・》

《シルバーハウンドか》


茂みから現れた銀色の野犬にオレはやれやれと首を振って、即座に飛びかかり噛み殺した。


《ふん、雑魚が。・・・さて、これは取り敢えず影の中に入れとくか》


オレはシルバーハウンドの死体を影の中に収納して、先程までいた位置に戻り腰を落とした。そして、オレは夜空の月を見上げながら野営の番を続けるのだった。

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