第二話 臨時休講になりました。
あの後、何とか場を収めて浴場から逃げ出したが、次の日クラスに行くと、女子の間で既に広まっていたらしく、遠巻きにされていた。
「何か珍獣扱いされている気分です・・・」
「大丈夫だエリシア。私達は友として親しくするからな」
「・・・ありがとうございます、カストル殿下」
慰めてくれたカストル殿下にお礼を言いながら俺は力なく笑ったのだった。
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それからしばらく経った日の朝のHRで、
「臨時休講・・・ですか?」
「ああ、実はな・・・」
担任教師から、そう連絡がきた。何故かと尋ねてみると、どうやら高等部の先輩が騒動を起こして校舎の一部を破壊してしまったらしく、その修理の為の工事を行うので、それを機に少し古びている校舎を改修するので休みになるそうだ。
「いきなりの休みですね・・・皆さんはどうしますか?」
「私はお父様のところに帰るよ?お父様が会いたいってブツブツ呟いててうざいってお姉さまの手紙に書いてあったし」
「私は城で兄上の補佐となる為の勉強だな」
俺の質問にレイナとカストル殿下はそう答えた。レイナの父親は大丈夫なのだろうか。
「エリシアは如何するのだ?もし決まってないのなら、お父君の領地に行ってはどうだ?」
「・・・それも良いですね」
俺はカストル殿下の意見に成る程と頷き、この休暇中の予定を大まかに立てたのだった。
無理やりですが、話を進めます。




