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第八話 お誘い

 言われるがままに手を洗った俺とレティシアは、尻尾の生えた男に促されて、取り敢えず椅子に座った。


「はい、これが今日のおやつのクッキーです。あ、勝手にキッチンを借りましたがすいません」

「いえいえ、ありがたくいただきます」

「いただきます」


 そう言って、俺とレティシアは同時に机の上の皿に盛られたクッキーに手を伸ばしかけて動きを止め、同時に立ち上がり叫んだ。


「「だから誰だあんた!!」

「おおう!?」


 ビクッと方を震わせて座っている椅子ごと後ろに下がる男。そして、男は服装を軽く整えてコホンッ、と咳払いを一つして姿勢を正す。


「はじめまして。私の名前は、デーミウルゴスと言います。以前、レティシアさんに手紙を出した張本人・・・と言えば分かりますか?」

「あーあのムツ○ロウ手紙の」

「あれお前だったんかい!!」


 男の、デーミウルゴスの自己紹介に、レティシアは思い出すように、そして俺はまた、立ち上がってツッコんだ。


ピロリン!スキル『ツッコミ』のLVが上がりました。


 ・・・またかよ。


「ええ。つい愛しのライスフェルトちゃんへの思いが迸ってしまって・・・。あの後、ルシフェル様に思いっきり叱責されましたよ」

「そりゃそうだろうよ」


 あんな手紙を送ったと知ったら、そのルシフェル様とやらも怒・・・る・・・・?


「・・・お前、今、なんて言った?」


 デーミウルゴスの言葉の中に、気になる単語・・・というか、名前が出てきたため、思わず聞き返した。


「へ?叱責されましたよ?」

「違うそうじゃなくて、誰にって言った?」


 俺の言葉を聞いて、何を尋ねているのかを理解したようです「ああ」と、デーミウルゴスは納得した顔をして、口を開いた。


「エリシアさんが聞いていたのは、ルシフェル様のことだったんですね」

「・・・やっぱり、ルシフェル様って言ってた」


 その名前を聞いて思わずorzとしたくなった。



 だってルシフェルって、前世で『魔王』とかでよく名前の出てたやつの名前じゃん!!



「・・・あの、どうかしましたか?」

「・・・いや、なんでもない」


 何とかショックから立ち直り、頭を軽く横に振ると、改めてデーミウルゴスを見た。


「・・・やっぱり、デーミウルゴスは魔族なんだな」


 そう、俺が決め顔でいうと、キョトンとした顔でレティシアとデーミウルゴスが俺を見た。


「・・・いや、レティシア様。何言ってんですか?三又の尻尾が生えてる人が、魔人族以外にいるのだとしたら、逆に教えてほしいんですが」

「自分で言うのもなんですけど、私、結構禍々しい魔力を垂れ流しているのに、気付いてなかったんですか?」


 ・・・・・・・・・・・・・・・恥ずかしい〜!!


 俺は思わず羞恥でル○ィのギ○2並に顔を赤面させたのだった。

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