第七話 あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 「寮の部屋に帰ったと思ったら、中に見知らぬ男が居たんだ」 な… 何を言っているのか わからねーと思うが…
時は流れて、例の密室投函事件から一週間が経った。
「結局、密室投函については何の進展もなかったな。・・・レティシアは投函主はどう出ると思う?」
「解。まだ警戒を解くには早いと思われます。」
「・・・会話が噛み合ってないし。と言うか何で大◯者の真似をするんだ」
たまにこの世界が地球と混ざってるように感じる時があるが・・・気のせいだよな?
「まあ、先のわからない話より、明日の準備をしましょう」
そう言ってレティシアは寮にある俺達の部屋の扉を開けた。
「「ただいまー」」
そして、いつも通り帰宅の挨拶をするのだった。
しかし、この日はいつもとは違うことがあった。
「お帰りなさい。お菓子を作ってあるので、手を洗ってから食べてください」
「はーい」「わかりました」
俺とレティシアは部屋の奥から返ってきた言葉に返事をして、洗面台へと向かっ・・・
「って、誰だよ!?」「って、誰ですか!?」
自然過ぎて、ついスルーしてしまったが、俺たち以外にこの部屋にはいない筈だろ!?
「・・・へ?」
慌ててリビングルームへと向かうと、そこには短く整えられた黒髪の青年が居た。それこそ町中を歩いていたらかなりの頻度ですれ違いそうな一般ピーポーだと言ったような。
しかし、腰から鱗で覆われた蛇のような三叉の尻尾が無ければ、だが。
「「いや、本当に誰・・・?」」
本当に面識のない人物の登場に俺とレティシアは揃って首を傾げた。すると、向こうの男も首を傾げた。
かと思ったら、唐突に口を開いた。
「・・・手」
「「・・・手?」」
呟きの意味が分からず先程とは逆の方向に首を傾げる。
「手、洗いました?洗ってないなら早くして下さい」
・・・取り敢えず、洗うか。




