第二十四話 頼もしい仲間達
「はぁぁぁぁああああっ!!」
飛び上がった俺はジェヴォーダンへと飛び掛かり、両手で握りしめた鉄剣でジェヴォーダンを切りつけた。
「『陰之太刀』!」
叫びと共に俺の周囲に黒い影の刃が舞い、俺が振った鉄剣と共にジェヴォーダンを切り裂く。
《グオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!?》
ジェヴォーダンは傷から夥しい量の血を吹き出し、バランスを崩して倒れた。
《グオオオオオオオオオオオオンッ!》
倒れた状態のジェヴォーダンが首を擡げ、俺へと向けてブレスを放った。
「ぐうううううっ!!」
俺はギリギリ結界で防ぐが、それでも攻撃の全てを防げず、俺は負傷した。
「エリシア様!」
その時、俺を追いかけて来たレティシアが俺の名を叫びながら『シャドウランス』を放ち、ジェヴォーダンを貫いた。
「……レティシア?」
「大丈夫ですか、エリシア様!?」
駆け寄って来たレティシアが、自身の影から回復魔法薬を取り出し、俺へと振り掛けてくれた。
「どうして……」
「どうしても何も、心配だからに決まってるでしょう!!」
傷が癒え、呆然と呟く俺にレティシアはそう叫んだ。
「エリシア様。たった一人で抱え込もうとしないでください!私は……私達はそんなに頼らないですか!」
「そうだよ!」
森の奥から、レイナ達も追いつき、やってきた。そして、先頭に立っていたレイナが腰に手を当ててそう言った。
「私達は仲間でしょ!少しは頼ってよ!」
「そ、そうですよ!」
「全く、世話の焼ける貴族様だぜ」
「……皆さん」
呆然と呟く俺にレイナはニッ!と笑うと、言った。
「エリシアはあのジェヴォーダンとか言う魔獣を封印する方法を知ってるんでしょ。私達も手伝うから、やっちゃって!」
「……はい!」
レイナのお陰で冷静になった俺は立ち上がると、同じく立ち上がっていたジェヴォーダンを睨んだ。
「皆さん、お願いします。力を貸してください!」
「うん!」
「イエス、マイロード」
「勿論だぜ!」
「はい!」
俺の言葉にレイナ達は頼もしく応えてくれるのだった。
やっぱり、話のネタがなかなか出ないからか、なかなか進まない。




