第二十一話 オリエンテーリング開始!
「では、これよりオリエンテーリングを始める」
朝食を取り、先生が今日することを説明した。が、ほとんどの生徒はオリエンテーリングが何かはよく知らないようだった。
「はい、先生!」
「ん?どうした」
「オリエンテーリングとは何でしょうか!」
少し霞んだ感じの金髪のやんちゃそうな少年が、元気よく手を挙げ質問した。
「そうか、オリエンテーリングとは、地図を片手に山や森の中を歩き回るゲームだ。これは、古の勇者様が故郷の異世界より伝えたものだ」
『へぇ〜』
ほとんどの生徒はその説明に納得したのか、楽しく周囲の友人達と話をし始めた。
「こら、お前ら!話を聞かんか!」
勿論、先生は怒るのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
地図と方位磁針を受け取り、オリエンテーリングが始まった。
「・・・で、地図になんか書いてるけど、何するんだ?」
そう言いつつ、グレンは地図をぐるぐると回していた。
「地図に赤いバツ印があるでしょう?そこを目指せばいいんですよ」
「成る程!・・・で、このバツ印はどこだ?」
「・・・こっちです」
俺は、呆れながら方位磁針と地図を使い、方角を割り出した。
「エリシアって迷子にならなそうだよね」
「流石に初めての場所は迷いますよ」
(・・・まぁ、俺にはマップがあるから初めての場所でも迷わなそうだけど)
俺は、レイナに答えながら、胸中でそう呟いた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
暫く歩くと、何か不思議な金属製の台を見つけた。
「何だこれ?」
「ここが地図の場所です」
「えっ?ここが?」
俺の言葉にグレンとブルーム、レイナは驚いた顔をした。
「これで何すればいいんだ?」
「それには問題が書いてあるかと思いますが」
「なになに・・・。『ローレンド大陸にある、神聖な山と言われている山の名前は?』・・・だって」
「答えは『霊峰セールベン』だよ」
レイナが問題を読んだ次の瞬間には、ブルームが答えていた。
「早いね」
「う、うん。たまたま知ってたから」
俺は感心して微笑みながら言うと、ブルームは何故か照れながら答えていた。あれか?褒められ慣れていないのか?・・・分からん。
俺は首を傾げながらも、台の端に書かれている番号と同じ番号が振られている地図の裏の解答欄に、『霊峰セールベン』と記入した。
「じゃあ、次に行こうか!」
レイナはそう言って元気に歩き出した。が・・・
「レイナ様。そちらは逆方向です」
「ふぇっ!?」
レイナの失敗を思い切り笑ってしまったグレンは、その後ネチネチとレイナに文句を言われてしまうのだった。
ふと気付きましたが・・・
人人人人人人人人人人人人人
<本編100話超えている!?>
VVVVVVVVVVVVV
・・・と、驚愕しました。
本当に気づいてなかったことに更に驚き、Pixivの方で書いているものは、先日200話突破記念をしていたのに・・・。
まぁ、こちらはまだまだ続きますし、1000話を目指して頑張ろうと思います!!
・・・流石に1000話は多すぎるかな?




