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第十九話 女子トーーク

「怒られましたし、やめましょう?」


俺は先生に怒られてしょんぼりしたレイナにそう話しかけた。


「えー・・・楽しみにしてたんだけどなぁ」


俺の言葉にレイナはさらにしょんぼりとした。と、突然顔を上げた。


「そうだ!エリシアなら防音の魔法が使えるんじゃないかな!」

「まぁ、『サウンドプルフ』は使えますけど」

「んじゃ、かけて」


俺は断ろうと思い、口を開こうとするが、レイナの期待の視線が俺を見つめ続けている。


「・・・はぁ、分かりました。かけますよ」

「ヤッタァ!ありがとう、エリシア!」

「レイナ様、そんなに大きな声を出すと・・・」

レティシアが注意するが間に合わず、


ドンッ!


「だから、煩いぞ!」

「「「ごめんなさい!」」」


また、テント越しに先生に怒られるのだった。






◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆







「『サウンドプルフ』」


俺が呪文を唱えると俺の保有する魔力が反応し、俺達の周囲に風の膜を作った。


「・・・これで防音は出来ていると思いますよ」

「ありがと!・・・んじゃあ、早速始めようか!」


俺が魔法を発動させたことを告げると、レイナはワクワクとした風に言った。


「それで、まずは何を話すのですか?」


レティシアの疑問に、レイナはガバッと立ち上がった。


「それはもちろん恋バナでしょ!」

「あ、私はまだ恋したことありません」

「私はエリシア様が・・・ポッ」

「終わった!?私以外の恋バナ即終了した!?」


俺とレティシアの返答の短さにレイナは思わずと言ったように、叫んでツッコミを入れてきた。


「そういうレイナ様は?」

「え?まぁ、私もまだだけど・・・一応、カストル殿下の婚約者候補筆頭だしね、私」

「ああ、そう言えばそうでしたね」

「うん、だから恋するにしてもカストル殿下相手だと思うよ?」


レイナは髪を弄りながら照れ臭そうにそう言った。


「そう言えば、エリシアはポルックス殿下の婚約者候補筆頭になっているはずだよ?」

「・・・本当ですか?」


俺は思わずげんなりした顔で聞き返すも、レイナは「うん、だから私と一緒だね」と純粋に嬉しそうにそう言った。うん、これは伝わってないな俺の想い。


「んじゃあ次は、生まれ変わったら何になりたいか!」

(既に俺は生まれ変わってますが・・・)


俺はやれやれと嘆息すると、気持ちを切り替えるのだった。


そして、夜は更けて行く・・・。

次回は翌日の話になります。

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