第十七話 夕食準備
俺はレイナと話しながら彫ったブレスレットに付与魔法を掛け、その出来に満足して頷いた。
「あ、それ出来たんだ」
「はい、完成しました。自動サイズ調節の付与魔法も掛けているので、ある程度までは大きさを変えられますよ」
俺が自慢気にそう言うと、レイナは「へぇ〜」と、感心したように呟いた。
「ねぇ、そのブレスレット私が貰っていい?」
そして顔を上げたレイナはキラキラとした目で俺を見つめながらそう言ってきた。
「良いですよ。どうせ暇つぶしに作ったものですし」
俺はそれに頷きながら、「はい」とブレスレットを手渡した。それをレイナは両手で受け取り、嬉しそうに眺めるのだった。
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「・・・しかし、結局課題を成功させたのは9組中、4組しか居ないなんてなぁ」
「しかも、午前中にクリア出来たのは僕達だけだったみたいだし」
夜が近づき、辺りが暗くなってきた頃、森に晩飯用の肉をレティシアと一緒に狩りに行っていたグレンとブルームが、そうしみじみと話していた。
「まぁ、エリシア様やレティシア様が凄すぎるからだよな。俺達が楽出来たのは」
「私が一番見つけたんだけど!?」
グレンの言葉に反応したレイナの言葉に「わはは」とみんなで笑った。
「・・・まぁでも。一番はやっぱりエリシアが居たから外で美味しいご飯が食べられたんだし」
「そんなに褒めても・・・。温かいスープぐらいしか出ませんよ?」
俺は少し恥ずかしくなり、茶化して返した。それに対して「それは良い!」とレイナ達が喜ぶので、俺は苦笑しながら簡易的な野菜スープを作る準備をし始めた。
「それじゃあ、準備を始めますので、皆さんも少し手伝って下さい」
「おう!」「うん!」「はい!」「分かりました」
俺のお願いに、4人はそれぞれの性格がよく分かる答えを返すのだった。
どうしよう・・・。もう、ネタが四章の時点で尽きているからこれからどうすれば良いのだろうか・・・。




