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第十四話 昼食の準備

集合地点である森の入り口に向かうと、少し開いた場所で先生達しか居なかった。


「先生、第七班はただいま戻りました」

「ん?おお早かったな」


レイナが声をかけると、先生は振り向いた。


「それで、もう帰って来たって事は降参か?」

「いえ、しっかり課題の品は集められました」

「・・・は?ちょっと見せてくれ」


レイナの言葉に先生は訝しげにそう聞いて来た。それに対してレイナは「はい、こちらです」と腰に付けていた袋を差し出した。

先生はその袋の中身を確認すると、驚いた顔をした。


「凄いな。ちゃんと全部採集できている。これは文句無しの合格だ」

「本当ですか!?」


先生の言葉にレイナは嬉しそうにそう言い、レティシアは当たり前のように瞳を閉じて澄まし顔をしていた。グレンとブルームは喜びのあまり、二人でハイタッチをしていた。

まぁ、かく言う俺も簡単な課題だとしても褒められると嬉しいと感じる。


「それじゃあ、七班は野営の準備をした後は自由行動だ。・・・まぁ、流石に自由な行動され過ぎても困るがな」


「ガハハ」と豪快に笑う先生の言葉に従い、俺達はテントを組み立てると、昼飯の準備を始めるのだった。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「・・・本当にエリシア様は貴族なんですか?」

「?私の家のアルゲート伯爵家はちゃんと国の貴族家一覧表にも載っている貴族家ですよ。何故そのような事を聞くのでしょうか?」


俺はグレンの質問の意図が分からず、首を傾げると、グレンは俺の手元を指差して言った。


「いや、普通貴族の令嬢って普通はそんな手際良く調理出来ませんって!」

「?」


俺は首を傾げながら今切っていた山菜を切り終わると、焚き火でお湯を沸かした鍋に入れて塩と砂糖で味を調えると、羽根を毟り血抜きをしたオムロ鳥の肉の表面に以前作ったタレを塗り、焼いた。


「美味しそうな匂いがするねぇ〜」


ブルームはそう言ってオムロ鳥の焼き鳥を見て、唾液を飲んだ。


「皆さん待ってて下さいね」

「「「「はーい!!」」」」


俺の言葉にレイナ達は声を揃えて元気よく返事するのだった。

この話で出て来たタレは、外伝・小話の方にある、「醤油が欲しい」の時に作りました。

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