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がーるすぺしゃる  作者: oga
ラストバトル
69/69

エンディング

 それから半年後、ガールとヨシコは喫茶店で会う運びとなった。

最初はオンラインゲームで「マジョルカ」の名前を探し、コンタクトを取った。

それで、同じサークルメンバーになり、行動を共にした。

ゲーム内ではすぐに意気投合したものの、ガールが1回会ってみようと持ちかけると、ヨシコは渋った。


「そりゃあ、私、こう見えて人見知りだしさ……」


 しばらく交渉を続け、半年後にようやく、この喫茶店で落ち合う形となった。

何でそこまでして会いたかったのよ? とヨシコに問われると、ガールは真っ直ぐな視線を相手に向け、こう言った。


「私、高校卒業したら、大学に入ろうと思うの」


「……大学? いいんじゃない、好きにしたら?」


 ぐび、とコーヒーを口に含むと、ガールはそれを見計らったかの如く、持ってきた袋からある用紙を取り出し、ヨシコに見せた。


「これ、センター試験の願書。 ヨシコも3年後、一緒に受けよう」


「ブフッッ!」


 コーヒーを吹き出すヨシコ。

プロレスラーの毒霧のような、見事な吹き出しっぷりである。


「は、何言ってんの!? 私、今年、25才(だっけ?)なのよ? 今更大学とか…… てか、何の大学に行きたいのよ」


「北海道にある大学なんだけど……」


 月に一度、海外にいるガールの父親から、連絡が来ることになっているのだが、その際、ガールは父親から母親がなんという大学に通っていたのかを聞き出した。


「お前もそういうことに興味があるのか! それなら、父さん応援するぞ」


 母親の通っていたのは、北海道にある「オホーツク大学」で、その冒険科学科という学科に身を置いていた。

現在、その学科はまだ残っており、偏差値は55と平均的な大学の難易度であった。


「ヨシコも3年間勉強すれば入れると思うんだけど」


「何言ってんのよっ、大学なんてお金だってかかるじゃないっ! こんな下らないこと言いに来ただけなら、帰って」


 ヨシコのあまりの剣幕に、ガールは帰らざるを得なかった。


「また、来るから……」


「黙って帰って!」


 目の前には、こぼれたコーヒーと、願書が残されていた。


(あーあ、願書、忘れてっちゃって……)


 ヨシコは、家で捨ててしまおうと願書を持ち帰った。

タンスの上にそれを放置して、捨てるのを忘れると、また自堕落なネット生活に戻っていった。

ある日、ヨシコが付き合っていた彼氏に裏切られ、死にたくなるほど落ち込んだ時があった。

全く生気の無い顔つきで、カッターを探していると、捨て忘れていたその願書が目に入った。


(……ガール、ごめんなさい……)


 ヨシコは心底後悔した。

あの日からガールはネットに姿を現さなくなっていた。

ヨシコは、そこから死に物狂いで勉強をし、バイトをした。

もしかしたら、大学に入ればガールに会えるかも知れない。









 

 3年が経過した。

ヨシコは、オホーツク大学に入学していた。

その頃、年は28になっており、明らかに他の学生とは違う。


(何で、こんなこっぱずかしい思いしなきゃならないのよ)


 冒険科学など、これっぽっちも興味がなかったヨシコが、初日の説明会の最前列の席で縮こまっていると、あーっ、という声がした。

振り向くと、そこには彼女がいた。


「ヨシコ、どんだけツンデレなの!?」


「う、うっさいわねっ! ……横、空いてるわよ」


 二人の新しい冒険が、幕を開ける。







おわり


 



 

終わりました!!!

感想、ダメ出しがあればよろしくお願いします!

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