衣装チェンジ
ガールは懸命に泳いだ。
そして、どうにか海面に到達すると、陸へと泳ぎ始める。
ガールは、自分は泳げるが、他の3人があまり泳ぎが得意では無かった為、浮き輪を魔力で作り、手渡した。
そして、どうにか海沿いの街へと到達した。
「はあ、ごほっ、はあ、はあ……」
堤防から何とか体を引き上げると、みな、体力の限界と地面に倒れ込む。
「ねぇ、一旦着替えないと風邪引いちゃう…… ぶえっくしょん」
ヨシコがくしゃみをすると、ガールは可笑しくなった。
最初、自分がここに来た時も、風邪を引いてかなり悲惨な思いをした。
しかし、今回は仲間もいるし、心強い。
これだけいれば、誰か一人くらい、金を所持しているハズである。
「どうする? 適当な洋服屋にいって、着替えましょうか?」
「賛成~」
満場一致で、先に服を着替えることとなった。
やって来たのはヨシコの行き付けのオーダーメイドショップ、「幻想仮装衣装店」
ここでは、イメージした服を注目すると、そのままの形で用意してくれる。
遠くからはるばるやって来る客も多く、芸能界でも御用達の著名人がいるほどだ。
「もちろん、値段はそれなりだけどね」
ヨシコがそう言って店の扉を開けると、ショップ店員がやって来た。
「いらっしゃいまし~。 本日はどのような衣装をお探しでしょうか~?」
「じゃあ、みんな私と同じ格好で」
「ちょっと待ってよ!」
マァムがストップをかける。
「これから戦いが始まるってのに、そんなヒラヒラのスカートの恥ずかしい格好させるの!? 私、ピー才なんだから、少しは気を使ってよ!」
あまりの剣幕に、ヨシコも思わずたじろぐ。
「うっ、ごめん…… なさい……」
「でも、みんなとお揃いって、いいかも。 一体感っていうか」
ガールの提案に、一同賛成する。
「うむ、ワシら、仲良しじゃものな」
(あんたと仲良しになった覚えは無いんだけど……)
ヨシコが腹の中で毒づくも、みな、それぞれ意見交換をする。
長くなりそうだな、と思ったガールは、店員に向かって言った。
「あ、店員さん、ちょっと時間かかりそうなんで、待ってて貰っていいですか?」
「はい、大丈夫ですよ~」
結果、戦いやすく、可愛いよりは格好いい路線の服装にしよう、という意見になり、まとまった。
それを店員に伝え、しばらくして、その服装が出来上がった。
その服をそれぞれ手にして、更衣室で着替えを済ませる。
「じゃじゃーん、どう?」
ガール、ヨシコ、チカ、マァムが着替えを済ませて出てきた。
ショップ店員がやって来ると、みなを見回す。
「みなさん、とても似合ってますよ~」
戦い、ということで、それぞれ「迷彩」を取り入れたファッションとなった。
ガールは、緩めの白いニットに、迷彩のレギンスを履いて、可愛らしいファッションに。
マァムは黒のトップスに迷彩のスキニーパンツ、ヒールを履いて大人らしいコーデに仕上がった。
チカはロゴ入りの白生地Tシャツにショートパンツ、迷彩の上着を羽織り、カジュアルっぽいコーディネート。
ヨシコは何故か上下迷彩のフリフリのスカートという、ハロウィーン風コスプレ衣装で出てきた。
一人だけ若干恥ずかしい感じの格好だが、本人はご満悦の様子のため、誰も突っ込まず、そのまま会計をする運びとなった。
「お会計はまとめてでよろしいですか?」
「まとめてでいいんじゃない?」
ヨシコがそういうと、誰が払うの? とそれぞれ顔を見合わせた。




