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がーるすぺしゃる  作者: oga
第一章 始まりの街、ファストレイク
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レクチャー

 ガールの魔力が解放され、早速、魔法のレクチャーが始まった。


「良いか、魔法は武器を具現化できる。 近接の剣、遠距離の弾などじゃ。 個人のスタイル次第じゃが、ワシは近接と遠距離を一つずつ持つことを推奨しておる」


「剣と銃か…… それってどうやって作るの?」


「そう焦るな。 剣も弾も自分のイメージから作り出すことが出来るが、魔力の配分によって武器の威力が変わる。 仮に、剣を9、弾を1の割合で分配すれば、剣はより硬度が高く切れ味の鋭いものになるが、弾はヒョロヒョロで命中精度、飛距離も出んものとなる」


「……それなら、5:5がいんじゃない?」


「そうじゃな。 まあ、それは好きにせぇ。 目をつぶって、武器をイメージしてみろ」


「……分かった」


 ガールは、目をつぶって、ウサギから渡された剣をイメージした。


「イメージ出来たら、次は自分の体の中にある魔力を半分だけ取り出すのじゃ」


 言われて気付いたが、ガールの中にも蠢く塊を感じることが出来た。

まるでふわふわした綿アメのようなそれを、ちぎって取り出すイメージを作る。


「おじいちゃん、で、出来たよ!」


 いつの間にか、ガールの右手には青白く光る剣が握られていた。

同じ要領で銃も具現化する。

それらの武器は、再び魔力に戻して、体内からいつでも取り出せるとのことだ。


「必要最低限のことは教えたぞ。 あとは、お主次第じゃ」


「……ありがと、おじいちゃん」


「気を付けてな」


 戦う力を手に入れたガールの気持ちは高ぶっていた。

しかし、これは無闇やたらと使うものではない。

自分を諭した後、木箱から飛び降りた。

老人が魔法で鯨を嘔吐かせ、ガールを海へと吐き出させた。








「ぷっは!」


 海面から顔を出すと、既に夜明け。

魔法のレクチャーに丸一日を要していた。

泳いで陸地へと上がる。

まず、街へと向かい、仕事を見つけなければならない。

街へは一度訪れていた為、迷うこと無くたどり着くことが出来た。

街の入口の両脇には、色々な出店がひしめいてる。

以前はここで買い物して用事が済んでしまった為、これ以上奥へとは進んだことが無かった。


「おいっ、突っ立ってんじゃねぇ!」


 突然、通りすがりの男に弾き飛ばされた。


「いったた…… 何よ、ひどい、わね……」


 確かに、ボーっとしていた自分も悪い。

立ち上がろうとしたが、手足に中々力が入らない。

そこで、初めてガールは気が付いた。

今まで、かなり無理をしてここまでやって来た。

しかも、海に浸かってずぶ濡れ。

ガールは、風邪を引いていた。

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