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第2話 フラグいつ立てたっけ?

こんにちは、papadraです。

前回に引き続き投稿していきます。

「ここは…?」


 空間の歪みが治まったので目を開けてみると、そこは一面真っ白な世界だった。


「他のみんなは!?」

『安心してください、他の皆さんは先に転移されました。あなたが最後ですよ。』

「っ!?あんた誰だ?」


 彼の背後から凛とどこまでも透き通った女性の声がした。

 振り向くとゆったりとした純白のドレスを纏った金髪で巨乳な、すれ違えば誰もが振り返るほど美しい女性がいた。


『私に名前はありません。あえて言うならば《元》女神ですかね。』


 彼女はそう言うと自嘲めいた微笑みを見せた。


「元だって?そう言えばここに飛ばされる直前あのぉ…なんだっけ?あ、そうそうデミウルゴスだっけ?あいつが『世界を創りし神だ(笑)』って言ってけど関係あるん?」

『はい、世界を創るという権能は本来私のものだったのですが、不意打ちを受け奴に殺されたた時情けないお話なのですが権能を奪われてしまったのです。ですが本来世界を創るという権能を使う側はそれ相応の器が必要なのです。器が足りなければたちまち使用者は粒子となって魂ごと消えてしまうのです。』

「あぁ、それで奴は禁忌の法みたいな言い方をしてたのか。ところがうちらに殺されるとなってどうせ死ぬなら最後に使って死んでやろうって感じか?」

「恐らくはそういうことだと思われます。」

「はた迷惑な奴…」


 こんな転移した理由について考察をしながら溜息をついていたわけなんだが、ふと今更なことを思った。


「てか、神とか言ってるけど俺やってたのゲームだよな?てことはAIの暴走ってことなのか?それならGMに連絡して解決してもらえるか?」


 そこに予想を遥かに超える答えが返ってきた。


『いえ、ここはゲームではありませんよ?皆様、所謂《プレイヤー》たちがゲームとして訪れていたこの世界は元々は私が作った世界です。』

「え?…まじ?」

『えぇ、マジです。私が殺される瞬間奴をこの世界に閉じ込めたのです。そうした後あなた方がいる世界に部下を送り、この世界をゲームとして冒険してもらい、最後には私のことを殺した奴を倒してもらおうと考えたのです。えぇ、あんな奴生かして置いたら世界はもちろんわたしの平穏が脅かされますから、えぇ。』

「なんか俺の質問への返し方、だんだんノリがよくなってきたよね。てか、最後のあんた自身の問題じゃね!?そもそも死んでるやつに平穏とかあるの!?」

『何を当たり前のことを言っているのですか?このようにあなたと話せている時点で完全に死んでいないのがわかりませんか?魂さえ無事なら私は死にませんよ。何せ女神ですから。少しは自分で考えてくだい。』

「何でこうも自分の周りに集まる奴は俺に対して辛辣なんだ…てか、話し方変わりすぎ!」


 自分がやっていたゲームが実は本物の異世界だったということに関してまったく驚かないどころか、女神ともため口で話しているドランであったが、ようやく肝心なことを聞くのを忘れていることに気づく。


「あ、そいえば他の奴らは先に転移してるって言ってたけどどういうこと?」

『それについて話すにはまず現状をお伝えしないといけませんね。少し長くなりますが…』


 確かに少し長かったのでまとめるとこうなる。

 奴は世界に干渉しどうやら俺たちの死に関する理を書き換えたつもりらしい。つもりらしいというのは、力に振り回された結果他のところもいじらさったらしく、世界そのものがリセットされさらに見知らぬ土地まで追加されてしまったらしい。…何と言うか、一部を書き換えるつもりが世界をリセットしてついでとばかりに新しい土地を追加するとは、ドジすぎる気がしてならない。


「じゃー、プレイヤーどもはレベルとか持ち物はそのまま。おまけにサブキャラ持ってた人はメインのキャラと併さった状態で新しくリセットされた世界に飛ばされたと?」

『そういうことですね、転移系の魔法などで行ける場所もリセットされてますから皆さん仲良く〈始まりの街〉スタートですね。』

「まぁ、アイテムとか残ってるならいいや。古参の奴らにはパニックにならないで落ち着いて行動して欲しいな。やけになって突っ込んで死んだとかいう話は聞きたくないからな。それに今日から始めたような奴らには厳しいかもな、ゲームの時みたく死んでも大丈夫なら無茶しながらいろんなこと学べただろうに…」

『そこら辺は心配いりませんよ?』

「どういうことだ?」

『今やこのようになったことはプレイヤー全員が知っていますが、取り乱すどころか何故か感極まってる人までいましたから。それと数少ない新規のプレイヤーは一時的に取り乱していましたが、それも冷静な古参プレイヤーが落ち着かせていましたから』

「そ、そうか。このゲーム、コアなやつ多いから今更なのかもしれないか。」


 俺はこの話を聞いていると多くのプレイヤーが歓喜している光景を幻視した。女神はしかし…と続ける。


『知識を持っている古参の人たちのほうが危険かもしれませんよ?』

「どういうことだ?」


 俺は最初何を言っているのか分からなっかたが次の一言で息を飲むことになる。


『簡単な話です。世界がリセットされ、さらに新しい土地までもが増えました。ここまで変わっていているのに今までの知識は当てになるのでしょうか?』

「っ!?」


 俺は自分の考えがいかに甘かったのか自覚した。女神はさらに続ける。


『敵のレベルだってそうです。ここはもうゲームではないのですから、〈始まりの街〉の近くに高レベルのモンスターがいないとも限りませんし、相手によっては上限なんて関係なしにレベルが上がっている敵がいることも考えなくてはいけません。』

「それは盲点だった…どこかでまだゲーム中と同じ考えで動こうとしてる自分がいるな…」

『それは仕方のないことでは?人間いきなり違う環境に適応した考え方なんてできませんよ。』

「それもそうか?まぁ、慣れるしかないか。」


 結局なるようになるかと早速考えることをやめた俺だった。


『さて、そろそろお別れですね。』

「そうなのか?いや、確かに居過ぎたかもしれないな。ありがとな、色々と教えてくれて。また何かあったらアドバイスしてほしいんだが?」

『あら、ちゃんとお礼が言えるんですね?見直しました。それと、私の助言が欲しかったら〈ヴァルバール〉にある神殿に来てください。あそこでならお話しすることもできるでしょう。』

「最後まで辛辣でなくてもいいじゃん…分かったからジト目でこっちを見るな、ったく…じゃー送って欲しいんだけど、街に直接じゃなくて近くに隠しダンジョンあるでしょ?その最下層に送ってほしいんだけどできる?」

『私を誰だと思っているのですか?今は〈始まりの街〉しか解放されていないのでその周辺までしか飛ばせませんがその程度なら余裕です。』


 まるでえっへん!とでも言うようにその大きな胸を張った。


『しかし私の言ったことを忘れているわけではないですよね?』

「あぁ、忘れてねーよ。それを承知の上でも確認したいことがあるんだ。」

『はぁ~、分かりました。それではダンジョンの最下層に送りますね。また話すまで死んではいけませんよ?』

「お?デレたのか?」

『デレてません!馬鹿な事を言わないでください。殺しますよ?』

「ごめんってwwそれじゃ、行ってくるわ。」

『行ってらっしゃい。頑張ってくださいね…』


 やっぱりデレてない?俺いつフラグ立てた?とどうでもいいことを考えながらその場から消えた。


『会話をしていてここまで楽しかった殿方は初めてですね、また会って話したいです…』


 彼女のこの気持ちを知るものはまだいない…

投稿の間隔はこんな感じで不定期なのでできるときにするといった感じになりそうです。

これからもよろしくお願いしますm(_ _)m

ではでは(*´ω`*)

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